ノエル: A Story of Stories

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 268
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103003359

感想・レビュー・書評

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  • 弥生、莉子、与沢先生が絶望の淵から戻れてよかった。あまりに悲しくて途中で読んでいる自分までも持っていかれそうな気分に落ち込んだ。莉子の祖母の「朝の葉っぱを見ればいいんだよ。簡単なことだよ」の言葉が印象的だ。上を向いて歩こう。

  • ストーリーセラーに入ってた話だったのか。
    絶対に読んでいない本の内容を知っているって
    不思議な感じだったな。短編で読んだことを
    忘れていただけとはいえ。

  • (収録作品)光の箱/暗がりの子供/物語の夕暮れ

  • 「光」はストーリーセラーで読んだことあった。

  • 優しい話。ミステリではあるんだけど、ちょっと加納朋子とかみたいなテイストで、意外。こういうのも書いてるんだーと思った(まだこの人の作品一冊しか読んだことないけど…(^_^))。勝手な思い込みで、ハードボイルド寄りの作家かなーと思ってたんだけど内容色々見てると多才でわりと好きな感じなのでこれから色々手つけてみる予定。

  • 道尾作品にしてはどんでん返しが良い方に転がる。読んでて、えー!?って思ったらなんだー!よかったぁー!ってホッとする。でもなぜか暗い文章に感じてしまうのは道尾作品ならではなんだろうなぁ。
    今回は四作の短編が少しずつ繋がっているオムニバスで、特に最後のインコが見てない何かにぶつかりそうになって引き返すとのとか、あぁ!そこ繋がるのね!と。そういう些細なことも繋がると面白い!

  • ●あらすじ●
    「絵本」を介して緩やかに繋がった人たちの3つの物語。連作短編集。

    【光の箱】14年ぶりの故郷。高校を卒業してすぐ東京出たきり、一度も帰ることがなかった圭介が戻ってきたのは、同窓会に出席するためだった。子供の頃から絵本を書き続けていた圭介は、今では童話作家として生計を立てている。雑誌に載った圭介の記事を読んで、旧友が調べて招待状を送ってくれたのだった。弥生も来るのだろうか?弥生と会うことがあっても、きっとあの話はしない。あのことがあって以来、気まずいまま別れてしまった僕達は、一体何の話をしたらいいんだろうか。
    中学高校と、クラスメートにいじめられ続けた圭介。そんな圭介と同じような目をした弥生が、圭介の支えになった。二人で絵本を作る。それに没頭している時だけは、辛い現実を忘れることが出来たのだ…。

    【暗がりの子供】ちょっとした悪戯のつもりだった。お雛様の段の陰に隠れて、両親を驚かせてやりたかっただけだ。それなのに、あんな話を聞くことになるなんて…。病気のお祖母ちゃんと、両親のため息。そして、新しく生まれてくる子供と、莉子のため息。莉子は、お気に入りの「空とぶ宝箱」という絵本を読んで気を紛らわせる。そこには、真子という女の子が、小さな穴に入り込んで冒険をするお話が描かれていた。あることがきっかけで、莉子は真子と話が出来るようになる…。

    【物語の夕暮れ】与沢は、あと3回だけ子供たちにお話を聞かせることにした。まつぼっくり会の二人にも、そう伝えている。
    元々は、妻が見つけてきた話だった。共に小学校の教師をしていた与沢と妻に子供はなく、定年後は二人で静香に過ごしていた。お話を聞かせるようになってから、与沢は教師生活の中で自分が何かを与えることが出来ただろうかという、長年抱き続けてきた疑問を反芻することになる。そんな時、ある出来事が起こった。お話を終えた与沢の視界にたまたま入った一枚の写真だ。雑誌に掲載されていたらしいその家の写真…かつて与沢が住んでいた家だった。今は童話作家が住んでいるのだと書かれている。与沢は、珍しく行動を起こした。その童話作家に長い手紙を送ったのだ。もし自分が受け取ったとしたら疑ってしまうような、そんな奇妙な依頼を。

  • 死ななくてよかった。

  • ストーリーセラーで読んだんだった。でもその続きもあり、何だか本当にサンタさんが世界に配ったのは光の箱なんだな、って思って、とてもステキな物語を道尾先生!ありがとう!
    少し毒が無くなり過ぎましたか?とかも思いながら‥。

  • カテゴリ的に『ほのぼの』というのはちょっと違うかもしれないけど、最終的には『ほのぼの』『ほっこり』した感じになるので、そうカテゴライズしてみた。
    辛い境遇を生き抜いてきた少年と少女が、物語と共に絆を深めて行くストーリーというべきでしょうか。
    短編集になっているのですが、ストーリー同士はそれぞれ関連していて、全体で一つの作品として読めます。
    軽い読み味で、するすると読めてしまいました。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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