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本 ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784103005117
感想・レビュー・書評
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2024年6月20日読了。学生時代から恐喝・詐欺を繰り返してきた松永太は、深い関係となった緒方純子を支配し、金づるとして彼女の両親・妹夫婦や子どもたちにも支配の手を伸ばした果てに…。北九州で実際に起きた連続監禁殺人事件の裁判傍聴記録などに取材したノンフィクション。七人を次々に殺害、しかも自らは手を下さず家族内で争わせ殺害をそそのかす・ほのめかすなどの手口は圧倒的に「異常」なのだが、この異常な状況をキープするために松永のとったマインドコントロール支配のやり方は完全に「合理的」だったのだなあ…自分がその場にいたら支配を免れ得ただろうか?という疑問が消えない。ネット記事などを読むと、本書ではぼかされているさらに人間性を逸脱した行為が現場では行われていたようだ…。たぶんこの事件、東京では起こりえなかった・起こってももっと発覚が早かったのだと思う。日本の地方都市はこわい。
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松永のあまりの鬼畜っぷりに読み進めるのが辛い。これが人間のやることか。虐待、通電、制裁、果ては自分の手を汚さず家族同士で殺して解体させるなんて。しかも裁判でも獄中でも全く悪びれていない。異常、なんて簡単な言葉では片付かない。彼は人間の皮を被ったナニカではないのか。
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あまりにも凄惨過ぎて気分が悪くなってくるノンフィクション。しかも主犯は最後まで罪を認めず抗う。同事件の最新刊はあまりにも分厚過ぎて読むのを断念した。もうこの事件に関する書籍は一生読むまい。
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凶悪事件のノンフィクションを何冊か読んできたけど、こんなに残虐で、これほど何度も気分が悪くなり中断を余儀なくされた物はなかった。ほとんどの方が殺されてるので、どこまで真実が解明されたのかわからないけど、だいたいの流れはわかった。ただ松永の真の姿や生い立ちなどが描かれてなくてそこは残念だった。
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北九州一家連続監禁殺人事件。
テレビでニュースを見た時、この事件どうなってるんだ!?って思って理解不能だった。
身内で殺人?子供まで加わってる?そんなことが実際に起きたのか?って不気味で不気味で。
緒方一家が松永に関わらなければ、こんな事件は起きなかった。
監禁、通電、食事も睡眠もまともに与えられず、洗脳されていった緒方一家。
実際、洗脳される怖さは知ってるけど、殺人を犯してしまうほどって本当に怖い。それだけ松永が口が上手いのだろうか。裁判の様子も書かれていたけど、取り繕う苦しさしか見えなかった。
こんな事件、二度と起きてほしくない。 -
一家監禁殺人事件がどのように惨いものであったか、裁判で明らかになったことを時系列で述べられています。とにかく松永の非人間的な言動への怒りと一家が殺されていく非現実的にも思える洗脳の怖さが際立っています。子供たちがとにかく可哀そうで、同じ年頃の子供を持つ親としてどうやってどんな気持ちで過ごしていたのか、読むのがつらかったです。ただ、著者も書いておられましたが、松永の本当の気持ちや生い立ちについての内容が薄く、どうしたらこのような人間が形成されるのか、どうやって生きてきたのかもっとし知りたかったです。
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緒方一家の不幸の全ては、松永との出会いから始まった。
松永の支配下に置かれた人たちの行動に疑問は尽きないが、ナチスのカポーを例に挙げられると、マインドコントロールの恐ろしさの尾を掴むことができる。
最初に殺害された男性の娘が二度目の脱走に成功しなければ、完全犯罪に成り得たと思うとぞっとする。
どのように松永の人格形成がなされたのかが明らかにならないことが、残念。
図書館借り出し。 -
2017.6.3
胸糞が悪くなるような殺人事件のノンフィクションを読むのがたまらなく好きなのですが、さすがの私も読んでて気分が悪くなり、何回も気分転換しながらじゃないと読み終えられませんでした。
あまりに凄惨すぎて報道規制されたというのも納得。
そんきょのポーズは完全にトラウマです。
金を巻き上げられ、汚物を食べさせられ、通電され、家族で殺し合いをさせられてもなお松永に従い、逆らいもしない被害者の姿にも戦慄を覚えます。マインドコントロール怖い。怖すぎる。
少女が逃げ出すことに成功しなければ、この犯罪が完全犯罪になっていた可能性が高いことが何より恐ろしいです。
今までで知った中で間違いなく一番胸糞の悪い事件です。
いったい松永のマインドコントロール術とは…想像もつきません。
もし、松永のような人物が自分の近くに現れでもしたら…どうしたらいいのでしょうか?逃げられる気がしません…。
著者プロフィール
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