消された一家―北九州・連続監禁殺人事件

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103005117

感想・レビュー・書評

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  • もし、緒方順子受刑者が松永の思い通りに動かなければ。そう思うのは簡単だけれど、人は残念ながら弱い。
    松永死刑囚のような、虚言癖のあるヤバい人間にあったら脊髄反射で逃げようと思った。ほんの少しの違和感も見逃さないでいたい。『影響力の武器』のおかげで、人間の直感が意外と優れていることを知っている。「私だけは大丈夫」という思いが、屍の山を築いた原因のひとつ。だれしも、他人にとってはささいなことだけれど、本人にとっては秘密にしたいホコリのひとつやふたつある。それをこういう人間に知られたら、逃げられなくなって強請られるのだから。

  • 挫折した「異常快楽殺人」よりもずっとずっと恐ろしく、
    文字通り身の毛のよだつ内容の本です。

    大きな事件のようなのに、ほとんどその内容が報道されないので、
    報道できない内容易なんだと薄々は想像していましたが、
    本当にひどかった。

    人が人にこんなことができるのか。
    想像力の域を超えていました。

    被害者たちはどうして逃げ出せなかったのか、と考えるのは、
    まだ想像力の内側にいるからです。
    死んだほうがまし、と思えるような環境に落としていく、その巧みさが
    恐ろしい。
    そしてこんな精神性がどうして生まれたのか。

    こんな人物と知り合わなくて良かった、これからも知り合いませんように、と神仏に祈りたくなるような事件です。

  • 忘れてはいけない、悲しい事件

  • 図書館でたまたま手に取ったら、先日判決が出たあの事件だったとは…。凄く残酷で、背筋がぞわっとなりました。こ、これ、フィクションじゃないんだよね…。男性の加害者は特に…なんだろ、このもやっと感は。これが本当に人間の行為かと思うと、言葉を失います。6年前発行の本ですが、しっかりタイムリーな感じでした。

  • 不謹慎な話ですが、ワタクシ的には「事件」の中ではナンバーワンにお気に入りな事件です。

    2位は宮崎勤君
    3位は都井睦雄さん

    人間関係とマインドコントロールがうまく複合して奥行きのあるイイ事件に仕上がっているなぁ〜と感心をしました。オームの事件とか連合赤軍の事件とかはちょっと社会性を帯びているのでランクから外れました。

    「消された一家」http://blog.goo.ne.jp/tagomago1021/e/eab3580e02ea0f8ff6ec3b03b1978930

著者プロフィール

1966(昭和41)年、東京生れ。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨークの日系誌記者を経て、ノンフィクション作家に。戦争、犯罪事件から芸能まで取材対象は幅広く、児童書の執筆も手がけている。『ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦』(講談社)は、厚生労働省社会保障審議会の推薦により「児童福祉文化財」に指定される。著書に『妻と飛んだ特攻兵 8・19満州、最後の特攻』(角川文庫)、『消された一家』(新潮文庫)他多数。

「2018年 『ベニヤ舟の特攻兵 8・6広島、陸軍秘密部隊レの救援作戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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