雨のち晴れ、ところにより虹

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103006329

感想・レビュー・書評

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  • 鎌倉を舞台にした短編集。
    タイトルそのままの、ささやかなトラブルや不幸がが、最後には明るく解決するようなストーリーばかり。
    読後感のいい、優しい本でした。

    どの話にも登場する看護師の常磐さん。
    彼女がメインの登場人物となった表題作は、私にとってはイマイチでした。
    エピソードがいちいち極端で、共感出来ずにいた感じ。
    とは言え、優しさいっぱいのストーリーで、いいお話だったことは間違いなしです。

  • まあまあかな。『想い出あずかります』の方が好き。
    今年文庫化されたんだけど、この作品が世に出たのは、2006年なんだね。10年も経ってから文庫化されることもあるんだ。

  • とてもさわやかで、ちょっときれいすぎる感はあるけど、よかったなあって思える短編集だった。おかあさんが再婚するんじゃないかって悩んじゃう女の子の話が特に印象的だった。

  • 何気に 一気に読みきった短編集
    面白いというか 読みやすかった
    女性目線の一冊かなぁ?
    僕も女子力 豊富?

  • 6編の短編を収録。
    表題作は4作目。

    前の3作はそれぞれに、夫婦や親子の心のすれ違いや、職場の人間関係が書かれている。
    湘南が舞台であることと、常盤さんという体格のいい看護師さんがちらっと出てくることが共通している。

    そして表題作。
    死に至る病を小道具に感動を強要する小説が嫌い。
    けれどこの作品はホスピスが舞台で、まだ30代の男性が主人公。
    彼を看護するのが看護師の常盤さん。
    読み終わったとき、彼はまだ生きているとはいっても病状は悪くなっているのに、なぜか気持ちは前向き心は安らかになっている。
    大きな感動ではないけれど、大きな安心感。

    その後の5作目「ブルーホール」には、直接常盤さんは出てこないけれど、多分あの時だ。
    確かに常盤さんもこの光景を見ていたはず。

    最後の作品にも常盤さんはしっかり出演。

    常盤さんってすごく自然体にいい人なの。
    ホスピスで看護をするって、辛いこともたくさんあると思うんだけど、いい意味で喜怒哀楽が素直で、世話好きで、人柄の良さが行間からにじみ出ている。

    だからとても読後感がいい。
    よく考えるとハッピーエンドとは言えない部分もあるんだけど、そこも含めて暖かさを感じる。

    だから、ちょっとネタバレになるけれど、常盤さんの結婚は必要な設定だったのかな?と思った。
    設定上子どもの時と名字を変える必要があったのだろうけど、だったら両親の離婚のため母親の旧姓になりました、でよかったと思う。
    常盤さんからは人妻の雰囲気は感じられないし、人妻としてその行動はどうだろう?と思うところもあった。

    とても気持ちのいい物語だっただけに、その1点が残念。

    「なぎさ通りで待ち合わせ」
    食の好みの合わない人と一緒に暮らすのは、かなり辛い。
    そんな夫婦に、やもめの父親が言う。

    「生まれてから六十二年、うまいものもまずいものもたくさん食べてきた。が、今となっては、結局覚えているのは『何を食べたか』じゃなくて『誰と食べたか』なんだよ」
    深い。

  • 鎌倉を舞台に親しい人々の心のすれ違いを描く六つの短編集。
    どの作品にもちょっとだけ登場する看護師の女性は存在感がある。
    彼女を主役として書かれたのが「雨のち晴れ、ところにより虹」
    癌になってホスピスに入ることを選んだ須藤君。そのホスピスで彼の担当になった看護師が常盤さん。
    体が大きい常盤さんだったが、白衣の大きさが目立つほど体重が減った。顔もやつれたようだ。
    どうして常盤さんは痩せたのだろう?
    やがて須藤君は、常盤さんが小学校の同級生だったと知る・・・

    この作品が一番良かった。

  • なんだかハートフルだった・・・あれ・・・穏やかないい気持ちになれる・・・・・・。
    「こころ三分咲き」のオチには思わず涙ぐんだ・・・・・・。

  • いつものこの人の本より、なんか内容がしっかりっていうか深かったっていうか、おもしろかったです!

  • 食の不一致で妻の機嫌を損ねた工藤渉は定年退職と同時に都内から逗子へ移住した父・勝弘に呼ばれ現地で妻と3人で食事することに(「なぎさ通りで待ち合わせ」)他、逗子鎌倉を舞台にした5篇◆

    初読み作家さん、すごい好みだった。「なぎさ通り−」マジカ?!とあちこち検索しちゃった(笑)すごいな-仲良し家族だなぁ。
    「ガッツ厄年」タイトルも内容も超好きww私も鎌倉に厄除け行きた-い、鳩三郎欲しい☆
    「雨のち晴れ」色々予想を裏切られた。でもシラスにちょっと救われた(笑)
    「ブルーホール」海を知り尽くしたオジイと、空に憧れる孫・雄貴と元パイロットなおじさんの会話、素敵。おじさんの娘さん幸せになって欲しいな。この本で2番目に好き。
    「幸せの青いハンカチ」大学時代の友達佐和子の結婚式に出てスピーチすることになってる佳苗。「二人の」思い出の逗子マリーナで結婚式…?って佳苗の回想と思い出、素直になれない彼女に式後に会った人助けと、同志と(笑)、親友。あぁ。友達に会いに行きたくなりました

  • 短編集。全て結末はハッピー。吉野万理子はいいね。

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著者プロフィール

1970年生まれ。神奈川県出身。作家、脚本家。2005年、『秋の大三角』(新潮社)で第1回新潮エンターテインメント新人賞を受賞。児童書の作品に、シリーズ20万部を超え、文庫化もされた『チームふたり』などの「チーム」シリーズ(学研プラス)や「100%ガール」シリーズ、『時速47メートルの疾走』『赤の他人だったら、どんなによかったか。』、「ライバル・オン・アイス」シリーズ(以上講談社)などがある。『劇団6年2組』『ひみつの校庭』(ともに学研プラス)で、うつのみやこども賞受賞。童話に『おしごとのおはなし パイロット パイロットのたまご』『どうぶつのかぞく ペンギン はらぺこペンギンのぼうけん 』(いずれも講談社)などがある。

「2019年 『スポーツのおはなし 卓球 ピンポン兄弟 ゆめへスマッシュ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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