想い出あずかります

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 265
レビュー : 73
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103006336

作品紹介・あらすじ

海辺に住む不思議な女性と女子高生の、切なくも幸せな出会い-。嬉しいのに涙が出て、傷ついても信じてみたい。自分にそんな感情があることを、初めて知ったあの日。こんなに大事な想い出も、人は忘れてしまうもの?毎日が特別だったあの頃が、記憶の海からよみがえる。

感想・レビュー・書評

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  • 岬のはずれの一軒家に魔法使いのお姉さんが住んでいる。
    そこは子供たちの想い出をあずかってくれる質屋さん。
    あずけた想い出は、二十歳になる前に取り戻さないと、「ヒトデ」として海の底に沈められてしまい、
    それと同時に、子供たちは魔法使いのことも忘れてしまう───。

    魔法使いが言っていた、記憶と想い出の違い。
    「お母さんのオムライスがおいしかった。」これは記憶。
    「めったにオムライスを作ってくれないお母さんが、久しぶりに作ってくれて、すっごくおいしくてうれしかった。」これが想い出。
    うん、なんとなくわかる気がします。

    もしも自分なら、どうしただろう…。
    齢を重ねた今、楽しいことも、悲しいことも、何もかもひっくるめて今の自分がある。
    そう肯定しているつもりでも、できることなら手離してしまいたい苦い記憶もあるわけで…
    悩む……。

    ある日を境に、忘れられていく魔法使いが、淋しげでせつなかったです。
    何一つ変わらないようでも、見えなくなっているものってあるんだろうな…。

    最後、母の思い出を買い戻しに来た遥斗に、ホロリとさせられました。
    前向きな里華にエールを!
    そして、雪成にはゲンコツを!(笑)

  • 吉野さんは『シネマガール』に続いて2冊目。『シネマガール』が漫画のような軽いノリだったので、あまり期待してなかったんだけど凄く素敵なお話だった!私にも質入れしたい忘れたい想い出があるし、ずっと忘れたくない想い出もある。最後の里華と魔法使いの件と、遥斗くんが想い出を一度に取り戻すシーンが良かった。私が質屋を覚えてないのはもう20歳を過ぎちゃったからなんだなぁ。2011/522

  • 想い出限定の質屋さん。魔法使いがやってる質屋さん。
    お客さんは子ども限定。

    大人になると想い出限定の質屋さんのことは
    すっかり忘れてしまうシステム。

    いやな想い出だけを質入れする子、
    いい想い出もいやな想い出も執着せずに手放す子ども。
    決して手放さない子ども。

    魔法使いは世話をやくこともなく、
    突き放し過ぎることもなく
    やってくる子ども達を迎える。

    魔法使いとの想い出も素敵な想い出なのに忘れちゃうんだ。
    実は、きっと魔法使いは寂しいのかもね。

    どの想い出も大人になる自分を作ってきたもの。
    手放さないでと子ども達に言いたいな

    手放さなくても、
    忘れちゃうことなんてままあることなんだよなぁ。
    これが。
    いい話でした。

  • 小さい頃、こんな不思議で素敵な場所を
    見つけられなかったことが残念。

    私だったら、大切な思い出あずけるかな?
    子どもだったら、今ほど何も考えず
    あずけちゃうのかな・・。

    あの空間でリスが入れた紅茶がのめたら、
    それだけでうれしい。

  • 現代に生きるあっさりとした"魔女"。その姿は、「西の魔女が死んだ」に通じるところがあるけれど、この作品の魔女は「もっと魔女的」だ。ほのぼのとした子ども時代の思い出に囲まれた時から、いつしか大人になるってこういうことなんだね。年を重ねることの意味を、魔女と魔法を通じて教えて貰えた気がする。

  • 「おもいで質屋」という、子供にしか見えない魔法使いが店主の質屋のお話しです。
    ここでは、想い出を質にいれお金をもらい、二十歳の前日までに代金をもってくれば思い出も帰ってくるという質屋。
    もっとほんわかしたお話しかと思ったら結構シビアでした。
    私は「雪君、そりゃないよ」でした。

  • 物語の...中盤......

    あまりにも鮮明な悲劇に、胸を刺され、頭を殴られるような感覚に陥りました...

    辛い...なんとも辛い......

    しかし最後まで読んで思ったが、この魔法使いさんはもしかして...いや言うまい。

  • 魔法使いから里華に向けられた言葉の中に素敵な言葉がたくさんあったなぁ。こんな言葉をかけてくれる魔法使いがいるなら、オイラも通ってしまう、年齢制限で引っかかるけど。今日を忘れてしまうことで明日を何とか迎えることができるというほど、多分オイラは追い込まれたことがない。だから、芽依が想い出を売ってたことに対する抵抗感は里華と一緒だ。記憶を売ることでいじめに耐えていた芽依を、里華が魔法ではなく人間の力で助けてあげられたのはよかった。悠斗がお母さんの通夜に札束をつかんで、魔法近いのところにお母さんの想い出を全部取り戻しに行ったのも(お母さんの最後のプレゼントは涙出た)。魔法使いではなかったけど、オイラにも救いの一言をくれる人がいたなぁ。オイラは、まわりの若い奴らに言ってあげられてるかなぁ、できてないよなぁ。質に入れなくても忘れていくことが多くなったし。

  • 帯を見た時泣けるのかぁと思いながら読んだけどちっとも泣けなかったYO!それどころか出てくる子供らにムカツイてたYO!なんかさ、子供だから許される、、、とは限らない発言をしおってからにグギギって。優しい気持ちで読めないのかもしれぬ今日この頃。

  • ■ 1565.
    〈読破期間〉
    2015/4/30~2015/5/1

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