ハチミツ

Kindle版

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  • 新潮社 (2012年6月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784103007548

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

家族の絆や食の力をテーマにした物語は、三姉妹の独特な関係性を描き出しています。異なる母親を持つ三人が、それぞれの弱点を受け入れながらも支え合う姿が印象的で、姉妹の絆の深さを感じさせます。特に食事の描写...

感想・レビュー・書評

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  • たまたま見つけて手に取った久しぶりの橋本紡さん。
    前に読んだのもおいしそうなシーン満載だったけど、やっぱり食事の描写が秀逸で、おいしそう~と呟いてしまう。
    そして今回は、姉妹っていいなと思った。(特においしいごはんを作ってくれる妹最高!)歳が離れていても三人すごくいい関係。お父さんはどうしようもなくて、自分の親だったら許せないけど、三人がハッピーならまぁいいか。三姉妹で子育てしたら、楽しそうだなぁ。

  • 三七歳の澪、二七歳の環、一七歳の杏。それぞれ母親の違う三姉妹ながら、それなりに仲良くやっている。父の女癖の悪さにも慣れ、度々の家出にも慣れ・・・
    しかし次女、環の望まぬ妊娠(父親も分からない)はそんな姉妹たちにとっても大事件だった。

    それぞれの思いと恋愛の行方は。。。

    マヌカハニー、我が家には常備されてます。
    ちょっとくせがあるけど体に良いらしい。

  • 3姉妹がそれぞれ個性的。

    高校生の末っ子がいい。
    朝食も夕食も用意し、それが手際よく、かつとてもおいしそう。
    姉の妊娠が発覚しても落ち着いている。
    そして相手が定かでないと知り、
    その相手を探しに行く。
    高校生ながらなんとカッコイイことか。
    とはいえ、ひとりわが道をゆくというタイプでもなく、
    頼もしい男の子といっしょだ。
    これがまたいいコンビである。

    一生懸命日々を送る姿が印象に残った。

  • 重たい設定を軽やかに書くから驚かされる。
    3人とも、不器用なところがあり、日常生活を送る上での引っ掛かりを感じる。
    父も含めて家族みんなともかくまっすぐだ。
    そのまっすぐさが、痛々しくもあり、清々しくもあり、つい好きになってしまう。

  • 3姉妹の個性がそれぞれまったく違う。それぞれのお母さんのことをまるで他人事のように話す。
    坂本くんの言う通り、やっぱりこの家は普通ではない!
    まあお父さんが普通ではなさそうですからね。
    けれど、なんのまとまりもないけれど、杏のつくる美味しいごはんでつながり、お互いのいいところだめなところ全部認めあう、良い家族やなと思います。
    それぞれの鍵となる場面で頭によぎる、夜中の雨、アイスを買いに行く道すがら。
    こういう何でもないことが、人生を支える大事な一幕になるんですね。

    そして何よりすごいのは
    もしかしたら自分の子ではないかも知れない子を受け入れる決意をした香川さん。
    かっこいい!

  • 美人三姉妹のお父さんが家出をするところから物語は始まる。
    いきなり不穏な空気。
    もちろん父親の家出に関係なく時間は流れていく。立ち止まってはいられない。
    それぞれにうまくいかない問題を抱えながらも、その日の最後には一緒に食卓を囲んで美味しいご飯を食べる。
    家族に言えることも言えないことも全部込みでその人だし、吉野家なんだな。
    人間は家族がいるからしぶとくなれるのかも‥なんて考えた。

  • 母親の違う三姉妹と、不思議な父親。父が家出したとの置き手紙から話は始まって、三姉妹それぞれの感性に沿って話は展開していく。不思議な感覚の作品でした。最後はうまくまとまって、不思議な読後感です。

  • 3姉妹それぞれの視点で流れていく日常。
    学生の杏にも、人間関係が上手じゃない環にも、みんなのお姉さんの澪にも共感できた。
    友達のような家族。お互いのだめなところも良いところも知っていて、でも知らない面もあって、叱ったり慰めたりしながら受け入れてる3人がいとおしかった。

  • それぞれに母親が違う三姉妹は、父親とともに四人暮らしをしていた。
    ところがある日、父親が家出をしてしまい、さらには次女の妊娠が発覚して……
    ゆるく寄り添いながら生活する家族のお話。

    とても筆者らしい小説。
    年の離れた三姉妹はそれぞれ個性があってわかりやすい。
    傍から見ればいびつなかたちかも知れないけれど、家族の絆は美しい。

  • しっかり者の澪、おっとりした環、天然な杏は歳の離れた三姉妹。それぞれ母親が異なり、母親は皆とっくに家を出てしまっているにもかかわらず、料理上手な杏が作ったおいしいものを食べながら、女性関係にだらしないが憎めない、風変わりな父親と姉妹たちは仲良く暮らしていた。しかし父親が家出し、環の妊娠発覚をきっかけに、それぞれの人生に転機が訪れる。

    周りから頼られ、キャリアウーマンとしてばりばり仕事をこなす澪、頭は良いが不器用にしか生きられず、やっと就いた仕事で失敗ばかりしている環、少しずれたような感覚を持つ高校生の杏の三人の視点から、代わる代わる物語が語られる。母親が異なり、その母親もすでに家を去っている三人は通常の家族の形とは違うかもしれないが、姉妹たちはずっと同じ家に暮らしてきて、一番理解し合っている関係である。三人それぞれに日々を送り、職場で、学校でそれぞれに出来事が起こり、それぞれに考え、悩む。家に帰って食卓を囲むが、相手に何かあったのだろうと感じてもただ黙々と食事を続けて、決して踏み込んで尋ねたりしない。それは相手を思いやるが故の距離感で、大切なことはちゃんと話すし話してくれると互いに信頼し合っているのが伝わってくる。

    外で何があっても、家に帰ればおいしいものを囲んで、自分を変わらず受け入れてくれる人がいる。そういう安心感を感じることができれば、どんな形であってもその関係は家族と言えるのだろうと思った。

  • 父親の不在から始まる物語
    橋本紡さんの『ハチミツ』を読了した。
    物語は、ある日突然の父親の家出から幕を開ける。

    残されたのは、澪(みお)、環(たまき)、杏(あん)という三人の腹違いの姉妹たち。

    同じ父親を持ちながら、それぞれ母親が違う──この設定だけでも、この家族の「普通ではなさ」が伝わってくる。

    37歳の澪。20代後半の環。そして17歳の杏。

    年齢も立場も異なる三人。
    澪と環はすでに社会人として働き、杏はまだ高校生だ。

    父親という家族の中心が消えても、彼女たちの日常は続いていく。
    杏の作るおいしい料理を囲みながら。



    三者三様の個性と人生
    三人の姉妹は、それぞれが際立った個性を持っている。

    バリキャリでしっかり者の澪。仕事で結果を出し、責任感も強い。いわゆる「デキる女性」の典型だ。

    頭がよく勉強はできるのに、社会性に欠け、おっちょこちょいの環。知的能力と社会適応力のギャップに悩む彼女の姿は、現代社会を生きる多くの人々に共通する苦しみかもしれない。

    家族の料理を作る担当でしっかりしているけれど、どこかズレている杏。まだ17歳の高校生でありながら、家族の胃袋を支える彼女。しかしその「しっかり」の裏には、年齢相応の不安定さも垣間見える。

    三人はそれぞれの形で、この歪な家族の中で自分の居場所を見つけ、役割を果たしている。



    それぞれが抱える「生きづらさ」
    物語が進むにつれ、三人それぞれが深刻な問題に直面していることが明らかになる。

    バリキャリで仕事一筋だった澪を襲う、突然の左遷。これまで積み上げてきたものが一瞬で崩れ去る恐怖。能力があっても、女性であるがゆえに直面する職場の現実。

    仕事ができず職場で陰口を叩かれ、誰の子か分からない子を妊娠する環。社会からの疎外感と、自分自身の選択の結果としての妊娠。彼女の抱える問題は複雑に絡み合っている。

    英語教師に恋をして静かに諦め、別の男の子と付き合い始めた杏。初恋の痛みと、それを乗り越えようとする若さ。しかしその選択は本当に彼女自身のものなのか。

    三人それぞれがさまざまな事情を抱えながらも、日常は過ぎてゆく。

    それでもご飯はおいしく食べる。生きていくために。このシンプルで力強い営みが、物語全体を貫いている。



    突きつけられる「男女の差」という現実
    この作品で最も印象的だったのは、「男と女は同じではない、平等ではない」ということが繰り返し描写されることだ。

    この作品は、男女の差について、明確に、容赦なく突きつけてくる。

    たしかに、力が強く女よりも身長が高く他人に威圧感を与えることができるのはたいてい男だ。物理的な存在感という点で、男性には生まれながらのアドバンテージがある。

    逆に、甘えたり媚びたりして男を利用できるのは女だけだ──という社会の構造も描かれる。これは女性の「武器」なのか、それとも弱者に許された生存戦略なのか。

    男に向いている仕事もあれば、女に向いている仕事もある。この言葉が示すのは、生物学的な差異なのか、それとも社会が作り出した固定観念なのか。



    読みながら感じた「モヤモヤ」の正体
    私は男だからこう、女だからこう、というのが大嫌いだ。性別によって期待される役割や振る舞いが決められることに、ずっと違和感を抱いてきた。

    しかし現実には、男の人が一緒だと他人から舐められなかったり、お茶汲みは女の方がいいとか、そういうことが未だにある。だからこの作品を読みながら、すごくモヤモヤした。

    私は何度、男になりたいと思ったか分からない。
    仕事で取引先に向かう時。「女性」というだけで、最初から軽く見られる経験。
    電車やバスの中。視線を感じ、不快な思いをする日常。

    きっと私が男だったら、舐められたり変な目で見られたりしないのに。そんな気持ちが常にあった。女性として生きることの息苦しさを、何度も感じてきた。



    しかし、男性にも「生きづらさ」がある
    だが、男の方もきっと同じだろう──そう思い至ったのは、この作品を読んでからだ。

    これまで生きてきて、女で良かった、女で助かった、と思えた場面もあったからだ。

    痴漢冤罪に怯えなくて済む。満員電車で手の置き場に困らなくていい。

    仕事で出世を求められない。「女性だから」という理由で、過度なプレッシャーから逃れられることもある。

    弱くても許される。涙を見せても、「女性だから感情的なのは仕方ない」と思われる。

    もし男だったら、バスや電車での痴漢冤罪に怯え、仕事での出世を常に考え、弱いこと・泣くことは決して許されない、そんな気がする。

    男性には男性の、見えない鎧がある。
    その重さに押し潰されそうになっている人もいるはずだ。



    「中性」という理想と、現実との狭間で
    男女ってなぜこんなに面倒くさいのか。どうして平等に生きられないのか。

    私は世の中の人間が全員「中性」だったらいいのに、と思う。

    性別という枠組みがなければ、もっとシンプルに、人間として向き合えるのではないか。
    どうして「男女」なんて仕組みになっているのか。

    私がずっと考え、悩んできたことのひとつだ。

    この作品を読みながら、モヤモヤとしたものが胸の内に広がっていくのを感じた。

    それは不快感ではなく、むしろ、普段は見ないふりをしていた問題を直視させられる感覚だった。



    「歪な家族」が映し出すもの
    これは歪な家族の物語だ──冒頭でそう書いた。

    腹違いの三姉妹、不在の父親、それぞれが抱える秘密と痛み。

    確かにこの家族は「普通」ではない。しかし、「普通の家族」とは何だろうか。

    むしろこの歪な家族の形だからこそ、私たちの社会が抱える矛盾や、男女という二分法の限界が、くっきりと浮かび上がってくるのかもしれない。

    三人の姉妹が杏の料理を囲んで食卓につく場面。そこには確かに、家族としての温もりがある。それは血のつながりでも、社会が期待する「理想の家族像」でもない。ただ、共に生きる人間同士の、さりげない優しさだ。



    答えのない問いを抱えて
    橋本紡さんの『ハチミツ』は、簡単な答えを提示してくれる作品ではない。むしろ、読者に問いを投げかけ、それぞれが自分なりの答えを探すことを促す小説だ。

    男女の差は生物学的なものなのか、社会的なものなのか。平等とは何か。家族とは何か。

    この作品を読み終えた今も、私の中のモヤモヤは完全には晴れていない。
    しかしそれでいいのだと思う。
    答えのない問いを抱えながら、それでも日々を生きていく。
    杏の作る料理を食べながら、明日を迎える三姉妹のように。

    私たちもまた、この問いを抱えたまま、日常を生きていくのだから。​​​​​​​​​​​​​​​​

  • 私は、多分、こういう感じが理解できない。
    三姉妹の物語です。
    父親が家出したばかり…
    三姉妹の母親は、みな違います。
    父親は、大学教授。ずーっとモテていて、三姉妹の母親の他にも、何にもの女性が家に入り込んでいた事もあります。
    長女の澪は、30代後半、美女でバリバリのキャリアウーマン。人付き合いもそつなくこなす。
    次女の環は、20代後半、美人だし成績も良く有名大学卒だが、何故か要領が悪く、派遣社員。
    三女の杏は、高校生、家の料理は彼女の担当。彼女の母も家事を如才なくこなすタイプであった。

    父が家出中に、次女が妊娠。しかし、相手は誰だかわからない。酔っ払うい誘われると、誰もでも一夜を共にするクセがある環。
    次女は、幼馴染の坂本くんから好意を持たれている事をわかってはいるが…英語の先生に淡い恋心を抱いている。
    澪は、同じ会社の出来る男と付き合っているが、それが原因で、飛ばされる。

    最終的には、ハッピーエンドなのですが…
    著者は男性ですよね?
    こう言う男性って、魅力的だよね〜
    みたいな話しは、嫌いです。

  • 正直なところ、三姉妹誰もが癖が強くて共感することは難しい小説でした。
    こんなに家がひっちゃかめっちゃかで、よく育ったね…!?という感じ。(環はちょっと道を外れてしまってる気もしますが…)
    この本を読んだら女の子がわかる!と帯に書いてましたが、どちらかというと男のクズさがよくわかる話な気がして面白いなぁと思いました。

  • 3姉妹と父の家族の物語。家族には仲良いも悪いもなく、ただ家族なんだということ。おいしいものがその中心にいつもあること。筆者の家族観が他作品と一貫したものが感じられる。

  • 澪、環、杏
    三姉妹のとりとめのない物語

  • 浮気性の父親と暮らす、全員母親の異なる三姉妹のストーリー。父親の家出から物語が始まるので、三姉妹と、それぞれの周囲の人たちとの交流で、物語が進んでいく。
    三姉妹の距離感がすごくいいなと思った。異母姉妹だし、年齢も離れているし、父親は結婚と離婚を繰り返していて三姉妹それぞれの母親以外の女性とも暮らしていた時期があるみたいで、とてもいびつな家族。私自身は一人っ子だから、この三姉妹のどこまでが一般的でどこからが一般的ではないのかわからないけど、誰かが悩んでいることには気づくけど踏み込まないとか、気まずいことがあっても一緒に食卓を囲めば落ち着くところとか、その距離感が素敵だった。

  • 三人姉妹の日常の話だけかと思いきや、それぞれに関係する男性や社会の話が、物語に入り込みやすい感じで書かれていた。
    私がいつも感じる、こんな話は実際にあるのかな?と言う世界が書かれていたけど、かなり自然に感じた。
    物語には父親も出てくる。
    些か困った父親だけど、こんな父親も楽しいかも…と思いながら読んだ。
    そして、仲の良い姉妹がうらやましくなる物語だった。

  • 2019.7.20読了。姉妹の雰囲気が、海街diaryみたいでほっこり。

  • すごく読みやすい。スラスラ読める。
    ストーリーも気になって止まらなかった。
    姉妹っていいな。家族って温かいんだな。って感じた。普通じゃないお父さんだし、家庭環境も複雑だけど。
    最後のホームパーティーはとても楽しそうで微笑ましい。

  • 装丁がかわいいしタイトルもかわいい。
    出てくる女の人たちもかわいい。
    話は、かわいいだけじゃないけど。

    おいしそうなごはんといい言葉もたくさん。
    「痛いだろうさ、それはもう。
    だけど立ち止まっているよりはマシだ」

    そして男の人たちがみんなかっこいい。
    顔はわからないけど、絶対かっこいい。

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