大山倍達の遺言

  • 新潮社
3.63
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本棚登録 : 55
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (525ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103014522

作品紹介・あらすじ

極真会館、大分裂騒動の真実とは?『大山倍達正伝』に続く、渾身ドキュメント。

感想・レビュー・書評

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  • 三瓶ひでえの一言。

  • 前著『大山倍達正伝』に続く、第2弾です。一気に読みました。空手バカ一代をお読みになった方なら、極真空手に興味があった方なら、お勧めです。なぜ極真会館がここまでばらばらになってしまったのかが、克明に描かれています。
    丹念な取材から、真実が見えてきます。前著を読んだ時にも感じましたが、著者たちの取材力はすごいですね。私もディベートを長年やってきて、リサーチ力には自信があります。しかしこのような取材はできません。文献調査などでは負けないと思いますが、インタビューができないからです。ディベートでは、通常インタビューは証拠能力が低いとされています。なぜなら後で確認をすることが困難だからです。そのため、文献調査は相当自身がありますが、インビューによる調査はまったくできません。こういうジャーナリスティックな能力も必要だなと思った次第です。

  • 最初は興味本位でどんどん読みすすめていた。でも最後は苦痛だった。登場人物達の現役時代の試合は男気溢れる内容だった。でも大山総裁死後の登場人物達は…。本当に哀しくなった。

  • 2012.9.8 読了

    格闘技をこよなく愛し、また空手バカ一代ど真ん中世代としては、読み進めるのに相当エネルギーを使いました。
    はっきり言って辛かった。
    中立と言いながら、かなり松井派寄りなのは気になりますが。
    松井館長の頑固さは、組織の運営者としては如何なものか、などとビジネス本的な読み方をしてみたりして。
    それはそれで良い反面教師でした。

    私の目からみて、今の松井派の試合は面白くありません。ガラパゴス化しています。
    例えると、TOEICでは高得点出すけど、全然喋れないみたいな。
    作中ではケチョンケチョンの新極真の方がはるかに面白いです。
    でも、1番面白いのは、醜い争いを繰り広げる諸先生方が、現役バリバリの頃の試合です。マジで凄いです。
    ああ無情。

  • 「最強の空手」ブランドが粉々に砕け散る物語。大山倍達死後20年経っても崩落が止まらないのは、もともとの「グレートマウンテン」の頂きが高か過ぎた故か?ひとりひとりが最強を目指す空手という競技の宿命か?嫉妬、猜疑、誹謗、作者が『人間の本性は「性悪」にある』と言い切るほど「人間の宿痾」が並べ立てられています。でも、この長々しい足の引っ張り合い、裏切り合いを徹夜で読ませてしまうのは、矮小な悲劇が滑稽な喜劇になっているからかな…人間の強さ、についてではなく人間の小ささについての悲喜劇。

  • 王が死ねば王国は滅びるものです、とは大山倍達の兄の言だがまさにカリスマなき後の極真がどのように分裂していったか、やりきれなくなるくらい克明に追う。それぞれの立場によって異論はいくらもあるだろうが、誰も開祖の代わりにはなれない事実は変わらない。

  • 客観性を謳いつつ明らかに特定の陣営に肩入れしているのでリファレンスとしては不適当だが、まー登場人物たちの権力闘争の女々しさといったらおよそスポーツマンシップとは正反対。人間のヤな部分のみが徹底的にピックアップされある意味爽快だ。

  • 大山倍達死後の極真会館分裂騒動の顛末記。ここ二十年間の騒動が詳細に渡って松井派寄りの視点で書かれている。私も松井氏に賛同であるし三瓶氏にはうんざりであるがいかんせん記述が長過ぎる。また誰々があの時こう言っていたというレベルの内容が多く客観性からも疑問符がつく。格闘マニアならともかく少し気になるという程度の方であればお勧めはしない。

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