満願

著者 :
  • 新潮社
3.70
  • (352)
  • (976)
  • (784)
  • (104)
  • (12)
本棚登録 : 5472
レビュー : 874
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103014744

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 話題になっていたようなので読んでみた。短編だがひとつひとつの完成度が非常に高い。短編にこれだけの緻密なストーリを織り込むのはすごいと思う。久々に上質なミステリーを読まされた感があります。面白かったです。

  • どれも、ちょっと、ゆっくり考えるとハッとして背筋がスーっと寒くなるお話。特に万灯は考えさせられることが多い。商社の社員が、がむしゃらに資源の新規開発先をみつけようとして、人殺しに手を染める。それを正当化する過程の近視眼が凄まじい。似たようなこと、日本で、外国で、やっているのだろうな、と思う。

  • 相変わらず後味が悪い。しかしそれでもそれぞれのお話が読み始めると続きが気になって最後まで集中して読ませる力があると思いました。何の知識もない私がこんなことを思うのもどうかと思うけど、よく作り込まれた話を読むのはやっぱり面白い!

  • 良質の短編集。
    謎を解く、ワクワク感あふれるミステリーというよりは、人の心の怖さをじわりじわりと感じる読み物という感想。

    残念ながら読了が良い話は1つとしてないものの(苦笑)、なんというか「良質」を感じさせるのはさすが。

    夜警>>あぁ・・・こういう人(部下)いるよね。そしてこういう上司(主人公)も。
    死人宿>>遺書をめぐっての自殺者候補さがし。
    柘榴>>女ってこわい。の一言。万灯>>この話が一番心に残ったかも。商社マンの奮闘記かな?と思ったら殺人もあるという感じ。伏線も綺麗にまとまっていた。
    関守>>都市伝説ってこわい。の一言。どうして峠で事故が起こるんだろうね。
    満願>>おかみの殺人。当時学生だった下宿人が弁護士になって第三者の視点で語っています。

  • どの話もどこかで読んだような話だなぁ(゜.゜)と思いながら読み進めると、その先に血の気が引くような恐怖が待っている( ; ゜Д゜)短編集とは思えないくらい読みごたえがあって満足♪「夜警」や「柘榴」も好きだけど、「関守」が一番好みかな(^^)ばあさんが茶を入れてきてからのジワジワくる恐怖にドキドキ(゜゜;)

  • ・夜警
    警察官が自分の身を守るために取った行動が読んだ結果とは。主題とは関係ないが、警察官という仕事が不自由さと引き換えに権力を得ていることを再認識。

    ・死人宿
    常識で判断することの危うさ。

    ・柘榴
    個人的に一番好み。なぜ、そこまで父親に執着するのか私にはわからなかったのが悔しい。美しい姉妹の恐ろしさ。

    ・万灯
    これも好み。読みながら予想していた結末は、「主人公が目標を実現するものの、その成果は本社で評価されない」というものだったが、それ以上に恐ろしい結末となった。因果応報というやつか。

    ・関守
    途中で少し話が読めたが、だんだんと不気味な感覚に囚われ、「早く逃げたほうが良い」という危機感にすら似た気持ちになる。

    ・満願
    殺人を犯してまで守りたかったものとは。ホワイダニットの新境地。

  • 今年のミステリベストテンで三冠となり、一般新聞の記事にもなった話題作。単行本は買う気になれず、図書館でも長蛇の予約なので、文庫化待ちかなとあきらめてたら、なんとドラミっちが学校から盗んできてくれた。才能あるのは間違いないけど、作品によっては読者を選んでしまうのが米澤穂信。さて今回は。

    結論
    語りが上手いから、惹き付けられてどんどん読める。日常の中にトリックを見つける着眼も相変わらずハイレベル。でも題材が暗いから、読後感が良くない。お気楽ミステリ大好きの管理人には、もうちょい明るいのをお願いします。タイプ別おすすめ、賢い男の子向けには「夜警」、可愛い女の子向けには「柘榴」、そして元気なおばあちゃん向けには「関守」。

    いいとこ
    ・読者の一歩先いく意外性。なるほどそれか、と思わせといて、ありゃ、そっちもかい、というひねり技に最後まで気が抜けない。
    ・普通と違う最後の急展開。ミステリの謎解きのタイミングって平均的には
    始ーー謎ーーーーー解ー終
    くらいだと思うけど、満願はどれも
    始ーーーーーーー謎ー解終
    と最後のほうで一気に動く。謎がなかなか出てこないので、逆に普通の小説が好きな人向きかも。
    ・誰が言ったか平成の連城三紀彦。たしかに技巧派で共通点あるけど、連城は水商売とタバコが必須アイテムでまさに昭和。こちらはもっと現代的なので違和感がない。

    いまいちなとこ
    ・題材がダーク。警官の殉職、自殺の名所、離婚の親権争い。。。謎が解明されても、なんだかやるせない気持ちになってくる。
    ・連作じゃなく単発の寄せ集めだから、傑作「氷菓」のように短編シリーズが全体で大きな長編になってるという大トリックはない。残念。

  • 久々の米澤作品、元々多作家ではなく、ちゃんと作家として食えているのだろうかと心配したくなるほどだ。本作は6つの短編だが、出来はすこぶる良く短編でありながら長編を読んだの同じくらいの満足感が得られた。代表作である古典部シリーズからして短編を集めたものだし、どちらかと言うと短編が向いている作家なのかもしれない。ミステリーと言ってもどちらかと言うと恐怖ミステリーであり、昔読んだ手塚治虫の短編集ライオンブックシリーズを思い出した。

  • 本屋大賞ノミネート作と知り読んでみました。(ミーハー(笑))

    短編ミステリーとあったけれど、今まで読んできたものと結構酒肴の違う感じ。

    謎解きというより、理由が分かったときに背筋をゾクッとさせられました。作者の頭のなかすごっ!特に「関守」には…やられました。

  • 短編6編。
    こういうゾゾッと系ってかなり好き。
    「夜警」言い訳を考え出したら嘘に嘘を重ねていくだけになるわな〜。
    「死人宿」助けたつもりが……。
    「柘榴」女に歳は関係ない!? 自分の父親だから独占したい。
    「万灯」最後には自分のところに巡り巡って返ってくる。
    「関守」ちょっと先輩、マジやばいっすよ、これ。
    「満願」何が大切なのかは人それぞれ。
    ほかの作品も読んでみたくなった。

全874件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)
1978年、岐阜県生まれの小説家、推理作家。金沢大学文学部卒業。
大学在学中から、ネット小説サイト「汎夢殿(はんむでん)」を運営し、作品を発表。大学卒業後に岐阜県高山市で書店員として勤めながら、2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、デビューに到る。同作は「古典部」シリーズとして大人気に。2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、2014年『満願』で第27回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。『満願』は2018年にドラマ化された。直木賞候補にも度々名が挙がる。
その他代表作として週刊文春ミステリーベスト10・このミステリーがすごい!・ミステリが読みたい!各1位となった『王とサーカス』がある。2018年12月14日、集英社から新刊『本と鍵の季節』を刊行。

満願のその他の作品

満願 (新潮文庫) 文庫 満願 (新潮文庫) 米澤穂信
満願(新潮文庫) Kindle版 満願(新潮文庫) 米澤穂信

米澤穂信の作品

ツイートする