満願

著者 :
  • 新潮社
3.70
  • (329)
  • (914)
  • (718)
  • (96)
  • (12)
  • 本棚登録 :5010
  • レビュー :804
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103014744

作品紹介・あらすじ

人生を賭けた激しい願いが、6つの謎を呼び起こす。期待の若手が放つミステリの至芸! 人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは――。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、フリーライターなど、切実に生きる人々が遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジック。「日常の謎」の名手が描く、王道的ミステリの新たな傑作誕生!

感想・レビュー・書評

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  • 彼らは何を願い何を守ろうとしているのか…米澤穂信が描く奇妙な6つの物語。
    一番面白かったのは「柘榴」。内容はアレだけど。
    美しい母、美しい姉妹、ダメな父。そこには美しい家族愛があった…。父と母が離婚となり姉妹に選択の時が迫る。その時美しい姉妹が夜の学校でとった奇妙な行動の意味は…?
    このダークさは好きだ。本当の目的を知った時はゾッとした。
    あとは「関守」「満願」がよかった。女の闇は深い。
    楽しかったけど、『儚い羊たちの祝宴』の方が好きかな。

    • azu-azumyさん
      けいたんさん、こんにちは~♪

      米澤穂信さんの本、3冊も読まれているのですね。
      『儚い羊たちの祝宴』はぜひ読んでみたいと思います(^^♪
      2016/01/24
    • けいたんさん
      azu-azumyさん、こんにちは(^-^)/

      いつもありがとうございます♪

      「儚い羊たちの祝宴」いつか読まれたらまたお話ししましょうね〜♪
      楽しみにしています。

      米澤穂信作品は、このミス1位、本格ミステリ3位の「王とサーカス」を次に読もうかどうしようか迷っているところです。
      2016/01/26
  • 「このミステリがすごい!2015年版」1位など、各賞総嘗めの短編集。
    いろいろ傾向が違う話を書いて来た米澤さんらしい、バラエティに富んで充実した内容です。

    「夜警」
    警官には向いていないのではないかと案じていた部下が、思わぬ事件で殉職。
    事の次第を知ろうとする警察官のためらいは‥

    「死人宿」
    別れた妻が営む人里離れた旅館。
    宿泊客の中から、自殺志願者を見つけ出そうと‥

    「柘榴」
    無責任な夫との離婚を決めた妻は、娘達が父親と暮らすことを選んだと知って驚く。姉妹の理由とは‥

    「万灯」
    商社マンが慣れないバングラデシュで天然ガス採掘のために奮闘する。
    思いも寄らない決断を迫られ‥

    「関守」
    題材に困ったライターが都市伝説を聞きつけ、峠道のドライブインに。
    事故が多発する場所とは‥

    「満願」
    弁護士がかって下宿した家の夫人が起こした事件を弁護したが‥
    真相に気づく?

    ややホラー寄りで、多かれ少なかれ不安な感じが漂い、背筋が寒くなるような終わり方が多い。
    夏向きですね☆
    長いこと読んできたので、ここまできた力量に敬意を表して★5つ。
    好みからすると‥怖いのばかりってのは、ちょっとね。なんだけど。

    第27回山本周五郎賞受賞
    「このミステリーがすごい! 」第1位
    「週刊文春ミステリーベスト10」第1位
    「ミステリが読みたい! 」第1位
    練り上げた文章で、実力を感じさせる展開。
    短編それぞれ、まったく違う状況を取り上げてあり、評価が高いのも頷けます。

  • 【満願】
    読みたいと思いつつ、1年以上もたって、その願いがかないました。
    ある意味、満願成就ということですね!

    読みたいと思う本は多いけれど、この【満願】はかなり思いの強い本でした。
    その理由は…

    2014年。
    年末恒例のミステリランキング。
    早川書房「ミステリが読みたい!」で2位以下に大差をつけての1位。
    文藝春秋「週刊文春ミステリーベスト10」で、2位とはほぼダブルスコアに近い得点で1位。
    宝島社「このミステリーがすごい!」で第1位。
    「ミステリが読みたい!」がスタートした2008年以降、二冠を制した作品(東野圭吾『新参者』、横山秀夫『64』など)はあるけれど、三冠制覇は『満願』が初めてだそう。
    さらには第27回山本周五郎賞受賞、第151回直木賞候補。
    (新潮社HPより抜粋)

    6編の短編が収められているのですが、かなり好き!と思う物から、いまいち好みではないと思うものもあり…
    最終的に☆3つの評価になってしまいました。

    • けいたんさん
      こんばんは(^-^)/

      私も好きな作品とそうでもない作品がありました。同じですね♪
      感想にも書いてありますが、私はこの作品より「儚い羊たちの祝宴」の方が好きです。
      ゾワゾワっとします(笑)
      好みが似ているならおすすめです。

      森絵都さんもまた読みたいです。
      「カラフル」は心に残る作品でした。
      2016/01/23
    • azu-azumyさん
      けいたんさん、こんにちは~♪

      けいたんさんも好きな作品とそうでもない作品があったんですね。
      私の場合、読みたい!と長く思いすぎたため、期待値がMAXでした~(笑)

      森絵都さんの「カラフル」は私も好きな作品です。
      2016/01/24
  • やっと順番がまわってきた。
    このミス1位という箔がつきましたが、ミステリーだけどむしろ読後感はホラーな短編集です。

    銃発砲の末、殉職した新人警官「夜警」
    自殺の名所の温泉宿「死人宿」
    鬼子母神とペルセポネ、親権を巡る母と娘の心情「柘榴」
    バングラデシュでの開発をめぐる攻防「万灯」
    峠の茶屋にまつわる都市伝説「関守」
    下塾先の奥さんが起こした殺人事件「満願」


    タイトルになってる「満願」より他のがいいな。
    どれもぞっとする感じがなかなかいいです。

    こういう黒いのもいいけど、古典部と小市民の続きが読みたいなー。
    ずっと待ってるんだけどな。

  • 私は少し短編集が苦手なのだが、この本は1つ1つの物語が、短くてもどっしりと重たく読み応えがあって満足。
    どの作品も、凄くひねってあって、「万灯」なんかは海外で我武者羅に働いてきて、ある事件が起こり、まさかの最後・・・どんな終わり方なんだろうって夢中で読みました。
    最初の「夜警」も良かった。そうくるのか~って。
    本当に面白い本でした。

  • このミステリーがすごい!2015年度国内第1位作品、ランキングの常連作家であったが短編集での受賞となった。氏の作品はほとんどを読了しており、大のお気に入りさんである。しかしながら短編集での受賞になんとなく収まらない「何か」を感じていた。

    やっと図書館でも余裕をもって貸し出してくれるよになったため読了した。

    それぞれの短編にリンク等なく完全に独立した小作品であった、ここには米澤氏の作家としての意気込み、腕試し、挑戦、のようなものを感じた。短編においてミステリーを完成させ、読者の心に強く残る作品を上梓することは至難の技であろう。

    そのような艱難辛苦の果てに生み出された短編群をそれなりに読んできた。その一群に今作が仲間入りをしたのかどうか?その評価が第1位なのであろう、しかし個人的には収まらない「何か」を感じたまま、それが払拭されることはなかった。

    表題作「満願」が一番の出色なのであろう、ただなぜか薄く淡く感じてしまう。おそらく自分がもっと色濃く重い短編を読んでおり、そことの比較をしてしまうためである。このような読書癖はよくないのかも?米澤氏には長編で1位を獲って欲しかった。と思う…

  • 久しぶりの米沢穂信さん。
    お友達の本棚でお見かけして、ずっと読みたかった作品。

    #夜警・#死人宿・#柘榴・#万灯・#関守・# 満願
    6編からなる短編集。

    特に面白かったのは、
    #夜警・殉職して英雄扱いされた警官の本当の顔。
    #万灯・最後のお裁きが印象的。
    #関守・ホラーっぽいのは苦手なのに、これは良かった。

    どれも、ひんやりとした心の闇が感じられ、
    ゾクリと薄ら寒い世界に、ぐいぐい引き込まれ一気読みでした。

    • けいたんさん
      こんばんは(^-^)/

      満願読んだんだね〜♪
      万灯が思い出せない。
      どんな話だったっけ?
      私も関守好きだわ。
      私もホラーは苦手だけどこの話は大丈夫だった。
      私、ホラーよりグロいのが苦手だわ:;((•﹏•๑)));:
      2016/04/08
    • 杜のうさこさん
      けいちゃん、こちらでもこんばんは~♪

      そうなの~、やっと読めたの!
      面白かった~!

      #万灯は、商社マンが、東南アジアの奥地に天然ガスの開拓に行って、
      (バングラディッシュだったかな?)
      私も、もう忘れてるね(笑)
      そこの村で、殺人をしてしまうお話。
      それで、最後に思わぬ形の天罰が…。
      思い出せたかな?

      あと、内容がちょっと…で、感想が書きにくかったけど、
      姉妹のお話もぞくっとしたよね。
      そう考えると、案外ホラー大丈夫なのか?私(笑)
      でも私も、なによりグロいのはダメだわ~(>_<)

      けいちゃんのおかげで、読めて良かったよ~♪
      また、いろいろ教えてね~(*^-^*)
      2016/04/09
  • 山本周五郎賞や本屋大賞にノミネートなど数々の賞を取った作品。
    短編集だが、ひとつひとつの作品が十分に話が練られている。この人のすごいところは登場人物や舞台が多様であること。そしてリアリティがあるところ。
    またミステリーでは珍しい日常の謎という地味さが特徴。ただ事件が地味なだけ細部へのこだわりがあるように思える。人物を描く純文学的な面を出せるのが作者の素晴らしいところだと思う。
    直木賞の選評だったか、「ストーリーテラーとして才能は疑いようがない。十分な筆力」とあった気がするがまさにその通り。
    『夜警』では警察官。『死人宿』では自殺の名所の旅館の仲居。『柘榴』では誰もを魅了する男と妻と子。『万灯』では地下資源を開拓しに行く商社マン。『関守』はライター。『満願』は弁護士。
    全て満足できる作品でした。
    個人的には『万灯』が好きです。オチにびっくりしたので。エンターテイメント小説としては素晴らしいと思うので、普段本を読まない人にこの中の一つでも読んでもらいたいと思う本です。

  • 2014年末ミステリーランキング 堂々の3冠作品。
    バラエティに富んだ短編集は、ミステリーの楽しみが詰まっている。
    “今どこで誰が何をしたか/するのか"がサクサクと提示され、その過程で物語のバックグラウンドや情景が描かれて、サクサクと落ちに向かって行く。
    さんざん読まされた挙げ句、あれ?これってミステリーだったの?ということは起こらない。
    面白いか、つまんないか、即席くじのようにわかっちゃう。
    この作品集は、それぞれに設定も漂う空気も全然違うのが美味しい。

    交番が舞台の、夜警
    鄙びてはいるが品のある宿を舞台にした、死人宿
    桜庭一樹のアレを思い出させる、柘榴
    バングラで商社マンがガスを掘る、万灯
    峠の茶屋と老婆の怖い話組み合わせ、関守
    昭和中期の武蔵野の美しい婦人が登場する、満願

    すごく意外!というのは無いけれども、なるほどな今年の一冊、でした。

  • 2014年のミステリー各賞を、まさしく総なめした短編集。6編それぞれが非常に流麗な文体で綴られていて、物語の世界にすっと入っていける感覚を強く感じた。
    何かの事件や犯行を引き起こす動機やこだわりは、100人いれば100通りある。「そんな理由で……!?」と驚くような動機も、けっして突飛だとは感じずに深く納得させられるものばかり。人間の持つ執念の深さのようなものが、丹念に描かれている。
    受賞の前評判に惑わされず読もうと試みたが、読み終わったあと、数々の受賞に心からうなずかされた。

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