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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784103020318
感想・レビュー・書評
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どうしてそんな男を好きになってしまうんだよ、と思いながらも、どうしようもない男に惹かれる気持ちも分かってしまう。女って、どうして恋愛に関しては、斯くも非合理的な思考回路をしてるんだろう。種を存続させるためのバグとしか思えない(壮大)。
特に表題作。亡き父親を憎悪しながら、そんな亡父に似ている男に「ポジティブではない」恋をしている女性の物語なんですが、「でもこの人にもいいとこあんのよね」と何気ない日常の中に小さな幸せを見出す様が、なんて言うかもう「私もそういう恋愛してたな〜」と面映くなった。てゆーか痒くなった。
クロコダイルの午睡は、オチがめちゃくちゃホラーで、「さすがにそんなことはしねーだろ」と思いつつ、主人公がキレたきっかけに強烈なシンパシーを感じた。惚れかけてる男にそんなこと言われたらねえ…。
書き下ろし作品が平和だったかな。いや主人公の過去は全然平和じゃないんだけど。彼女とにゃんこの前途に幸あれ。
◎大きな熊が来る前に、おやすみ…父を恐れながら、そんな父に似ている鉄平と同棲をしていた私は、ある日体調不良でかかった病院で妊娠を告げられる。鉄平はきっと喜ばないーーそう確信しながら、私は父のことを思い出していた。
◎クロコダイルの午睡…招かれざる客だった男は、私の部屋に入り浸ってご飯を食べるようになった。デリカシーがなくて、来世はワニに生まれ変わりたいという、そば粉アレルギーの男、都築新。自由気ままに振る舞う彼に、私はいつしか振り回されていた。そして、迎えた運命の日。その日を境に、彼は私の作るご飯を食べなくなった。
◎猫と君のとなり…恩師の葬儀をきっかけに、学生時代の後輩に思いを打ち明けられた私と、猫と、彼の物語。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「大きな熊が来る前におやすみ」「クロコダイルの午睡」「猫と君のとなり」3話の短編集。男女の危うい恋愛バランスは読んでいてハラハラするんだけども、どこにでもありそうな話でもあり…。唯一最後の話だけは、ハッピーエンドで終わりそうでよかった。猫を虐める人だけとは仲良くなれないな。
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男の子たちがなかなか厄介。
女の子たちが幸せでありますように。 -
嫌いなはずなのに、どうして。
ジャケ買いならぬ、タイトル借り。タイトルが秀逸で、思わず手にとってしまった。
ずっと言えなかった秘密。それが恋愛を歪ませる。嫌いなはずだったのに、許してしまう。好きになってしまう。決してキラキラした恋愛小説ではない。怖さもあり、そこそこ重い。動物をモチーフにした3篇の恋愛短編集。
にしても、主人公の女性が簡単に男を部屋に入れすぎ。料理が上手いとかも共通の設定なんだろうけど。父ちゃん目線で心配になっちゃうよ。
「クロコダイルの午睡」のタイトル。昼寝じゃなくて午睡にしたのは、誤推に掛けてるのかな?シロワニ知っていたけどね。 -
大きな熊が来る前に、おやすみ。
同棲してる彼との間に子供ができた。彼はDVちっく。
クロコダイルの午睡
彼女いる金持ち男がごはんを食べに来る。ユニットバス嫌。
猫と君のとなり
中学の部活の後輩がなついてくる。猫のまだら。
どの作品にも動物が出てきたよー。
熊、ワニ、ねこ。
それから、恋愛も絡んできたよー。
個人的には、猫と君のとなりが好きだったなぁー。
ほっこりする話だった。
逆にクロコダイルの午睡は、最後が怖かった。
無神経だと分かっている男が、それでも本音を言う所に
生きづらさを感じてしまったよ。 -
3つの話が収まった短編集。
表紙とタイトルから、なんとなく嫌な予感がしていたのだけど
テーマに共通するのが「暴力」だ。
「大きな熊が来る前に、おやすみ」
この本のタイトルにもなっているお話。
一緒に暮らしている彼氏に、一度だけふるわれた暴力。
普段は優しい彼が見せた、歪み。
そこに、自身の父親の姿が重なる。
それぞれに抱えたトラウマ。
微かに見えた希望は、本当に希望なのだろうか、と考えてしまう。
なんとなくリアルで後味がちょっと悪い。
「クロコダイルの午睡」
テンポよくすすんでいってたら、最後にちょっとびっくり。
でも、これもまたなんかリアルでちょっと、怖い。
無神経さって、怖いわ。
「猫と君のとなり」
いままでのふたつの短編とは違って、ちょっとほっとした。
読み終わった後に、
他の二作にあった黒いもやもやとしたものはなくて
平凡だけど、あったかくて、ほんわかする。 -
タイトルと装丁に惹かれて読んでみた。
特によかったなと思ったのは2作目。
こう言った男性になんだか惹かれてしまう気持ちがわかる。
最後のやり取りも含めてなんとも言えずよかった。
過去を持つそれぞれの登場人物。
やはり過去の傷はずっと考え方や生き方に影響が大きいなあと感じる。 -
主人公がみんな料理をちゃんとする子で憧れる。
自分が彼女たちの歳の頃、カップ麺とスナック菓子ばかり食べてた気がする。 -
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二篇目がとても好きだった。生まれついて貧乏な人間の描写がすごい
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恋人との穏やかな暮らしを揺さぶった、突然の暴力。それでも互いが抱える暗闇に惹かれあい、かすかな希望を求める二人を描く表題作など、恋愛によって知る孤独や不安、残酷さを繊細に描く三つの物語。
誰かと生活を共にするなどして相手との距離がぐっと縮まると、良いところ、悪いところを否応なく認識させられる。時にはその人自身が意識していないことまで気づいてしまうかもしれない。誰かにもっと近づきたいと願い、相手の今まで知らなかった面を知って傷つきながら、主人公たちはもがいていく。絶望の中にいるにもかかわらず、相手を、かすかな希望を信じて進もうとする。
「クロコダイルの午睡」では女子大学生の霧島が、同級生の都築に惹かれていく。しかし霧島は都築の、裕福な家に育ったがために金銭感覚がずれていたり、他人の気持ちを察する事ができない面をどうしても受け入れられない。この物語から、恋に落ちることと、誰かの人間性をすべて認めることは全く別のことだと思った。恋は相手に近づくということの動機であり、関係性の始まりでしかない。距離を縮めて相手を知っていった結果、人間としてどうしても理解できない部分を見つけてしまうこともあるだろう。この物語の主人公も「好き」という感情とどうしても埋まらない価値観のずれとの葛藤に苦しみ、都築を許せなくなってしまう。二つの相反する感情を両立させてしまう恋とは、本当に厄介なものであると感じた。 -
住宅街をゆっくりと流れている時間を、電車の速度がぐんぐん追い越していく。実際の時間の流れと、体感時間の流れと、乗り物に運ばれていく時間の流れ、すべてがばらばらで、だから私は時々、意図的に徹平や自分の時間の速度を落とさなきゃいけないと感じる。日常の忙しなさは無意識のうちに体内の速度も上げていくので、気が付かないうちに、疲れているのだ。
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大学生ってこうだよねって思う。
でもこんな大学生になるためには自宅生ではだめで。 -
内容が重いわりにはドライな感じ。
男女の間に恋愛が絡むと、
こんなにあっさり暴力が介在するのか。
1話目のラストなんて、
自分が友人だったら絶対止めるよ・・・
でも、当事者だったら相手の言葉を信じて、
一度の暴力を水に流そうとするんだね。
人間っておかしな生き物だ。
2話目はおっそろしいけれども、
出てくる女の子がわからないわけではない。
切ないねぇ、恋って。
3話目はふつう。 -
表題作より他の2つが好き。
「クロコダイルの午睡」は自己嫌悪の塊な女の子。
痛いなー、と思いつつ、彼女を否定できない。
女子に幻想を抱く男子もばかだけど、抱かせてるのは女子なのかも、なんて。
「猫と君のとなり」は少女漫画みたいでかわいらしい。
敬語の年下男子がすてきです。
3つのお話のバランスがすごくいい短編集。 -
3作の短編集。島本作品はいつも壊れやすい心の真ん中にそっと触れるみたいで、読む手が少し震えて優しい気持ちで読める。傷ついた心も体も人間関係も、都合よく忘れてしまうことも相手を消すこともできない。少しずつ少しずつ癒して進んでいくしかないんだ。そっち傷口に触れながら。そんな風に感じました。3作の中では2つめの「クロコダイルの午睡」の結末が忘れられない。
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「新しい恋を始めた3人の女性を主人公に、人を好きになること、誰かと暮らすことの、危うさと幸福感を、みずみずしく描きあげる感動の小説集。」と帯に書いてありました。
内容は、本当に帯そのままなんですが、島本理生さんの描く世界観というか危うさが出ててすごく好きでした。
誰かと暮らすのってとても幸福だけど、多く時間を共有するだけ、こんなにも危ういというか怖くもなった。 -
やっばい!
めっちゃいい。
この短編集。
島本理生さんは、ツボおさえてる。
女子の求めている恋愛を。
男子はなかなかこうは動いてくれないけど。。。
・大きな熊が来る前に、おやすみ。
恋愛って、トラウマのぶつかりあいだったりするのかな?
似たもの同士がひかれたり、似てないもの同士がひかれたり。
不思議なものだと思います。
絶対くっつかないでしょ。てのもくっついたりすることもありえるのが恋愛だと思います。
相手を掘り起こしたいけど、掘り起こしすぎもこわい。
むずかしいけど、なにかを見いだせた時のうれしさとか、ふわっとひろがる気持ちは他では体験できないものだと思う。
☆気になったぶぶん
「おまえと一緒にいると、時々、ものすごく嫌な気分になるんだよ。自分の卑怯な部分や、悪いところばかり思い出して、そんなところを知られたら終わりだとか、罪悪感がふくれあがって、すごくみじめな気分になる。そばにいればいるほど、自分がしてきたことが重くなって、そんなふうに感じさせるおまえを、好きなのか嫌いなのか分からなくなる。」
・クロコダイルの午睡
苦手な男子、と過ごす時間。
平気で傷つけるような言葉を口にする人。。いるなぁ。。と思った。
かわせずにたやすく傷ついてしまう自分も嫌になるけど。
結末はなんとも言えないけど、話全体に流れる、この話だけはなんか違うな~って空気はとても好きです。
・猫と君のとなり
一番好きなお話。しあわせ。
すてきなシーンがたくさんありました。
ていねいにしてもらえるのはとても嬉しいことだと思う。
ムードとかってめっちゃ大事。。
こんな話がかける島本さんは、素敵な恋愛たくさんしてきたんやろな~。。て思いました。 -
レビューを読んだら、あまり評価が良くないようですが、
私は、この人の作品で、今のところ、この本が一番好き。
短編3作のうち、2作目の「クロコダイルの午睡」が特に秀逸。
無神経な男と、無頓着な女の、恋でもなく友情でもない、微妙な関係が興味深かった。 -
生きていれば誰もが傷つき、押し込め、隠そうとする。そうして心の陰になっている部分に、じんわりと光を当てていくような島本理生さんのお話の開き方は、ある意味とても魅力的で、とても恐ろしい。DV、虐待、共依存、障害、無邪気な加害、欲望と責任…。「子供が暴れるのは、泣くのは、自分の気持ちが通じなくて、だけど伝えたいと思うからなんだな。」徹平の言葉が胸に残った。
著者プロフィール
島本理生の作品
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