- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103020332
作品紹介・あらすじ
許されなくてもいい。だから優しく無視して。絶望的な幸福感とモラルの間で揺れる、18歳差の叔父と姪の愛の行方は――。弁護士の永遠子は33歳。結婚3年目の夫と問題のない関係性を保ちながら、18歳年上の実の叔父・遼一としばしば逢瀬を重ねている。しかし信じていた夫が浮気相手を妊娠させ離婚し、その後、惰性で付き合った若い恋人とも別れてしまう。子供の頃から抱く自らの叔父への歪な欲望に向き合った永遠子が気付いた唯一無二の愛とは。
感想・レビュー・書評
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タイトルが素敵で気になって本作を手に取りました。島本理生さんの作品を読むのは久しぶりでしたが、やはりこういう作品は本で読んでこそ、その良さが伝わる作品なのかなと思いました。
以下あらすじです。(特設サイトより引用)
弁護士の永遠子は33歳。結婚3年目の夫と問題のない関係性を保ちながら、18歳年上の実の叔父・遼一としばしば逢瀬を重ねている。しかし信じていた夫が浮気相手を妊娠させ離婚し、その後、惰性で付き合った若い恋人とも別れてしまう。子供の頃から抱く自らの叔父への歪な欲望に向き合った永遠子が気付いた唯一無二の愛とは。
本作は島本理生さんの「ナラタージュ」が好きな人なら、ハマってしまうのではないかと思いました。島本理生さんの丁寧な心理描写と女性的な感性が読んでいてとても心地よく、また身内との恋に葛藤する主人公がまさに、「ナラタージュ」を読んで感じたそれに似ているなと個人的に思いました。そして、葛藤の末に見せた主人公の決意のこもるセリフはすごく印象に残りました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新刊情報で見掛けて、気になっていた作品。
タイトル、あらすじ、帯、推薦文、島本理生さんのコメント…全てが気になりすぎて、書店で見掛けて迷わず手に取った。
岩倉しおりさんによる装画も素敵。
結婚して3年経つ永遠子は夫との関係を保ちながらも、年の離れた叔父との逢瀬をやめられない。あることがきっかけで彼女は幼い頃から抱いている歪な欲望と向き合うことを決意する。
島本理生さんの作品はすごく読んでいるわけではないけれど(全作品の半分も読んでなかった… )私にとって、好みの振り幅が結構大きい作家さん。
本書の題材は嫌悪感を覚える方や生理的に受け付けない方もいると思うけれど、私はとても好きだった。
叔父が好きだということに後ろ暗い気持ちを抱きながらも、自分の気持ちに抗えない永遠子の心情がすごく伝わってきた。
本気の恋愛感情って、こんなにもコントロールができないものなんだと改めて気付かされた。
叔父への気持ちを加速させるごとに、永遠子自身が変わっていく姿も印象的だった。
道ならぬ恋をしたことで失ったものも多いけれど、得たものもあって、それは2人にとってはきっと救いだったのだろうなと思う。
ラストの展開が胸にグッときた。
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わがままとは、相手に受け入れられるという安心がなかったら、果たして言えるものだろうか。(pp.30~31)
自分のための場所なんてそんなに簡単に見つからないから、作るんじゃないの(p.43)
暴力は弱さの上にこそ纏う武器だから。(p.44)
やっぱり、ぐっとくるしね。大事なものの順番や基準がゆるぎない人って(p.47)
むしろ最高の好きだけで生きなくていいことが、大人になって楽なことの一つだと思うけど。その分の時間を、皆、家族とか仕事に使ってるんだよ(p.49)
血のつながりだけじゃなく、年齢差が隔てるものもある。それに対する達観や諦めはきっと年下の私からは見えない景色だった。(p.62)
健康で働けるってさ、ありがたいことだよね(p.75)
女の人は努力して優秀だと認められて、やっと、そうじゃない男性と同じ立場になれるんだよ。性差を感じさせないんじゃなくて、性差に疑問を持たない人たちがいるからじゃない?(p.91)
誰のことも好きになれないし子供も作らない人間は、当然のように一生一人で生きるしかないのだろうか。(p.98)
強いふりならできる。それは真に強くなどないからだ。(p.117)
あなたの物語は受け取らないし、私の物語は差し出さない。(p.158)
気持ちは言葉にしないと分からないというけれど、本当は大抵のものは目に見えているのに、それぞれの都合で目を逸らしているだけなのかもしれない。(p.169)
神妙な顔をして深刻に受け止めているような態度を取って「社会問題」とひとくくりにするとき、たしかに私たちは安全圏で思考停止しているのかもしれない。(p.178)
べつにみんなが幸せになるために恋愛するわけじゃないしね(p.210)-
この本全然知りませんでしたが、読んでみたい!って思っちゃいました。
ちょっと惹かれます(*´꒳`*)
mariさんと好み合うかもです...この本全然知りませんでしたが、読んでみたい!って思っちゃいました。
ちょっと惹かれます(*´꒳`*)
mariさんと好み合うかもです!
これからもレビュー注目させて頂きますm(_ _)m2025/02/12 -
makiさん
こんばんは♪
恋愛小説の感想って難しくて…でもそう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます( .ˬ.)"
私はフィクショ...makiさん
こんばんは♪
恋愛小説の感想って難しくて…でもそう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます( .ˬ.)"
私はフィクションでなら、こういう恋のカタチもありなのかな?と思いました!
書店で実際に見て頂いて、好みに合いそうでしたら手に取って頂けると嬉しいです( *˙˙*)
makiさんのレビュー、これからも楽しみにしています(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)2025/02/12
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18歳差の叔父と姪の愛を描く作品。変に美化したり感傷的に描くのではなく、あくまで読者と等身大の立場で、二人や家族などの周囲との関係を描いているところに好感が持てる。
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装丁、帯、そしてあらすじ。
あらゆるものに惹かれて手に取った一冊
世間には容認されないふたりの関係性。
この題材でハッピーエンドって難しくない?って勝手に思ってたけど、帯にもハッピーエンドって書いてあるし…
どんなふうに結末を迎えるのか、すごく気になってほぼ1日で読み切った( ◠‿◠ )
この本は読み終えたとき、
人それぞれ(パートナー、友人、両親)の考え方や倫理観だったり、性格だったりに触れていまよんでたのはただの恋愛小説じゃない、、、。
っていう語彙力のない感想に辿り着いた。
島本理生さんの著書は有名作たくさんあるけど、
これまで一冊も読んだことないのを後悔するくらい個人的に好みな作品だったから、他のものも読んだみたいなあ☺︎ -
最近の理生どんどん尖っていってる。どの作品も主人公の描写は克明なのに相手の男性はよくわからない感じで、これは彼女のクセなんだろうか。
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やっぱり島本理生が好き!!!!!!!!
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理屈ではどうしようもできないほど誰かに惹かれ、永遠子は愛を貫いたけれど、たぶん危うい関係というのは遅かれ早かれ道半ばで周囲の目線によって断絶してしまうのが現実なのだと思う。最終的に誰も傷つかないように美しく終わる物語。物語であるから、それでいいのだ。
おこがましくも、島本理生さんの小説の奥には、自分も抱いたことのある憧れを見てしまう。私のかなわなかった憧れを具現化してくれる。たぶんこう思うのは、私だけじゃないんじゃないかな、とも思っている。 -
難しい題材、あっという間に読み終わった。
最後、萌さんに自分の気持ちを伝えられてよかったと思う。たとえ完全に理解されなくても、大切なことを伝えようとすることに意味があるなと。
私も親友とそんな関係でありたい。
著者プロフィール
島本理生の作品





