言語小説集

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 115
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (149ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103023333

作品紹介・あらすじ

えっ、まさか!?カギ括弧記号が恋に落ちる!?「括弧の恋」。文法的に意味をなさない台詞に、役者が狂わされていく「極刑」。方言に人生を捧げた方言学者が、傍若無人の元特高に方言で復讐を果たす「五十年ぶり」。"大便ながらくお待たせしました"と、ある日突然舌がもつれる青年駅員の悲哀を描いた「言語生涯」他3編。日本語で笑いを創り続けた著者の真骨頂。爆笑の名作、遂に単行本化。

感想・レビュー・書評

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  • さくさく読めて面白い。
    言語に興味がある人ならなおさら楽しめるはず。

  • 括弧の恋が最高。これぞ言語小説。おもえば「ブンとフン」がこの手法の最高峰だけど、後にも先にも。

  • 短編「言い損ない」どう締めくくるのかと思ったが、ほのぼのした終わり方でGOOD。「五十年ぶり」味がある。「見るな」落ちが洒落てる。「言語生涯」言葉遊びが上質。

  • 「括弧の恋」がおもしろかった。

  • 地味だが、井上ひさしらしい本という感じもする。ブンとフンなんかでも見られた言葉遊び、言い違いなど言葉をたくさん知ってる作家ならではという感じ。ちょっと野田秀樹も連想。

  • (図書館1月26日借出)
    タイトルそのまま言語を素材とした7つの短編小説集。
    文法、記号、言語障害、方言などいろいろな言語にかかわることを主役や味付けにした話ばかりで興味深い。
    いまやすっかり過去の遺物になってしまったワープロの機械内を覗くような「括弧の恋」はワープロを使っていた当時をなつかしく思い出させる(ほんとうに、変換に時間のかかるキーがあったっけ、と)。人間から言葉をとりあげる非道を描いた「極刑」もすごい。日本語の起源に迫る「見るな」のどんでん返しにもおどろかされた。

  • 1990年代前半の小説集だから、かつて、読んだことのある作品であることは間違いないのです。だから、、すべて、再読ということになるのですが、改めて、井上さんの面白さ、奥の深さを堪能しました。
    言語の持つ魔法、社会の基盤となる存在意義。言葉の素晴らしさと、それを操るものの素晴らしさと。
    「言い損ない」はあまりに切なく、どうなるのかと……。この切なさの解決も、井上さんらしいな〜、と懐かしく思い出しました。
    新作が読めないので、こうやって、過去の作品を読み直しては新しい感慨に浸るのですね。

  • 筒井康隆さんが絶賛した抱腹絶倒の「括弧の恋」を含む言語を題材にしたシュールな7話が納められた短編集。実験的なもの、寓話風なもの、そしてスラップスティック調のものとその形式は様々ですが、一貫しているのは言葉というものに対しての客観的な視点で、、まさに帯にある「言語による演劇」というコピー通りの作品集であると言えましょう。交遊があった筒井さんの断筆以前の作品群とも共通する要素があるので、筒井さんのファンも必読でしょうね。
    取り上げられている題材は意味を持つ言語体系のあり方、また、音声と意味体系のねじれ、言語の普遍性、関連性といった言語学の根幹を為す問題でありながら、それを笑いに変えたり、民俗誌ぽく変換したり、あるいは臨床医学風に仕立てあげたりと、その手法もまさに井上さんの面目躍如たるところでしょう。そして笑いの中に何気なく織り込まれているのが言語の暴力性。それは個人にしろ権力にしろ言葉を使うという行為に対しては必ず付随するものであって、読了後は言葉あるいは表現というものにちょっと注意を払うようになりました(笑)。

  • 小説家・劇作家・放送作家として活躍した著者の短編「括弧の恋」「極刑」「耳鳴り」「言い損い」「五十年ぶり」「見るな」「言語生涯」の七編が収録。
    括弧の恋とは「」の恋・・・
    一緒に言葉遊びがしたくなる1冊です。井上ひさしさんの集大成といえる作品をぜひ、大笑いで読んでみませんか?

  • H24/8/29

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