西村賢太対話集

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 152
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103032342

作品紹介・あらすじ

私小説への偏愛。創作の舞台裏。女性観。慊い生き方について-。『苦役列車』での芥川賞受賞から一年、先達に心情を吐露した貴重な対話9篇を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 中卒で、かつて日雇労働者。風俗通いを自身の小説でも、報道陣の前でも堂々と語る。そんなオンリーワンな小説家西村賢太氏が芥川賞受賞後1年間に行った対談をまとめたもの。

    その独特の風貌と経歴でイロモノや一発屋扱いされそうな著者だが、意外に(当然?)、しっかりとした小説家としての実績はあり、稼ぎもあるし、主義・主張もある。世間的にはこの人の無頼感が強調されて、本人もそれにおもしろおかしく乗っかっているけど、この対談集を読むと、想像していたイメージがくつがえされる。

    読みどころは、先輩芥川賞作家の町田康との対談。町田氏は芥川賞受賞前から西村小説の大ファンとのこと。真のファンならではの視点で語るHow to read 西村小説。コレを読めば、西村賢太をもっと読みたくなること間違いなし。対談の2人にすれば、「慊い」とか「虚室」なんて言葉で遊んでいるだけかもしれないけど。

  • いくつかの雑誌等に掲載された、西村賢太の対談集。

    44歳になる西村賢太。緊張のためガムを噛んで登場する西村賢太。酒を飲み始める西村賢太。カネに気持ちが揺らぐ西村賢太。憎悪を吐きだす西村賢太。

    有名作家たちから、さまざまにイジられる西村賢太というキャラクター。

    石原慎太郎も、島田雅彦も、高田文夫も、みんな、西村賢太がかわいくて仕方がないというのが分かり、こっちまで嬉しさが伝染してくる。

    ではどうして、読者や、同業の作家たちまでもが、彼をこんなに猫かわいがりしたくなってしまうのか。

    それは、彼の作品を読むと、「誰よりも小説を愛している西村賢太」を知ってしまうからだ。

    私小説家である彼をイジることと、作品について話すことはほぼ同義。タイトルを対談集とせず「対話集」としているのはそのためかもしれない。

    ああ、賢太かわいいよ賢太。

    【新潮社】 芥川賞作家「朝吹真理子×西村賢太」特別対談
    http://goo.gl/72Lqe

  •  私小説書き・西村賢太の初の対談集である。
     相手となるのは、町田康・島田雅彦と朝吹真理子(これのみ鼎談)・高橋三千綱・坪内祐三(2回登場)・石原慎太郎・朝吹真理子(2回登場)・上原善広・高田文夫。

     最後の高田文夫だけが一見異質だが、西村は少年時代に「ビートたけしのオールナイトニッポン」を愛聴して以来、高田の熱烈なファンなのだという。

     内容は、高田文夫との対談を除けば、創作の舞台裏を明かした文学対談になっている。

     西村賢太は小説でもけっこうサービス精神に富んでいる作家だが、対談でもそのサービス精神がいかんなく発揮されている。相手をヨイショもすれば、読者を楽しませるための軽口も叩く、という具合。
     文壇ゴシップのたぐいも随所に盛り込まれており、下世話な楽しみ方もできる本である。とくに坪内祐三との対談は、小説家や文芸編集者についてのウワサ話が面白い(名前部分が伏字だらけ)。

     朝吹真理子との対談は互いにどうでもいいことばかりしゃべっていて退屈だが、ほかはわりと高水準。とくに、町田康との対談はバツグンの面白さ。町田は西村作品をかなり読み込んでおり、深い次元での理解者という趣。

     「隴を得て蜀を望む」たぐいの難を言うなら、どの対談も話の流れがスムースすぎて、そこがあまり西村賢太らしくない。途中で互いを罵倒し合う口げんかになるような殺気立った対談も、1つくらいあってよかった。

     とはいえ、西村賢太のファンなら間違いなく楽しめる対談集ではある。

  • 2016/10/29購入
    2018/6/9読了

  • 小説には真面目。

  • 『苦役列車』で第144回芥川賞受賞直後の時期に行われた対談・鼎談を集める。

    【ゲスト】町田康/島田雅彦/朝吹真理子/高橋三千綱/坪内祐三/石原慎太郎/上原善広/高田文夫

  • 『苦役列車』の映画〜Youtubeでの様々な動画を経て著作にたどり着いたところでの対談集。人と成りを知っておこうと思って。
    島田雅彦とはソリが合わなさそう。朝吹真理子とは美女と野獣というコントラストのある組合せになるんだなぁ。

  • 登場人物は著者と同時に芥川賞を獲った朝吹真理子や、選考委員だった石原慎太郎や島田雅彦、同じく芥川賞作家の高橋三千綱と町田康、西村氏の尊敬する高田文夫など。皆、西村氏の小説をよく読んでいて、話が面白い。お嬢様然とした朝吹氏(お父さんは詩人だそうだ)まで著者の本をちゃんと読んでいるのは驚きだ。作家とはどうあるべきか、夫々に一言あって面白い。石原氏は政治家としては酷いものだが、氏の芥川賞についての論調は共感できる。受賞前より一貫して西村氏を推していたというのも意外だ。必読は高田文夫氏との回。高田氏は山の手育ちだが、西村氏との東京の下町話やオールナイトニッポンの話が面白い。

  • 資料ID:21302254
    請求記号:914.6||N

  • ものごっつムチャクチャで面白かった。町田さん、石原さん、朝吹さんとの対談が良かった。

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著者プロフィール

西村賢太(にしむら・けんた)
一九六七年東京都生まれ。

「2019年 『掌篇歳時記 秋冬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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