ガラシャ

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103038337

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  • 戦国の「時代」に翻弄された女・細川ガラシャ。
    あの明智光秀の娘、といえばどれ程の時代の荒波にもまれたか想像がつく。
    「決して振り返らず、前だけをみておれ。わたくしたちに戻ることは敵わぬ」
    戦国時代の武将の娘や妻は男達の道具に過ぎず、そのさだめに逆らうことはできない。
    絶望の淵に立たされた彼女はやがて、キリシタンの侍女・糸に導かれるようにデウスにすがるようになる。

    洗礼を受けた後のガラシャの、夫に対する毅然とした態度に驚いた。
    キリシタンとなり拠り所を持つようになったガラシャ。
    信じる者は救われる、というけれど、彼女が真の意味で救われたのかどうか、いささか疑問が残る。

  • 光秀、マリア、ガラシャ、幽斎。
    各人の主観で語られる。観念的な話である印象。
    口が利けなくなったり、キリスト教に帰依したり。
    何故そうなったかは、読み手が想像する部分が多い。

  • 明智光秀の娘、細川ガラシャを描いた作品。父の謀反で逆賊扱いされたガラシャは光秀の身内としてただ一人生き残るのだが。
    散文調で説明が多く、ストーリーに入り込めない感じ。いまいちかな。

  • 史実に対して、大分脚色されてるような気がするが、ガラシャ夫人の知識が全くなかったので、取っ掛かりにはよかったかも。

  • 悲しいお話。宮木さんにしては、グロくもエロくもなく・・・らしいな、と思ったのはいくつもの悲恋や同性愛にも読める感じ。全体的にあっさりで、痛い愛情のお話でした。
    「江」からの流れで読む場合は、この痛い感じに違和感がある。
    設定段階で、ラストの流れが読めるのがちょっと残念。

  • 細川ガラシャを主人公にした物語。
    恋愛的要素が強すぎて、いまいちピンと来なかったかな・・・
    良い悪いではなく、私的に受け付けない感じ。

著者プロフィール

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で女による女のためのR-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞しデビュー。『白蝶花』『雨の塔』『セレモニー黒真珠』『野良女』『校閲ガール』シリーズ等著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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