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Amazon.co.jp ・本 (152ページ) / ISBN・EAN: 9784103041320
感想・レビュー・書評
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表題作の「切れた鎖」の他に「不意の償い」「蛹」を収録。
どれも短編の部類には入るのであろうが、内容は濃く深い。
個人的には「蛹」が秀逸かと思われた。まず設定は擬人化した生物はよくあることだが、圧倒的な父親を描き、想像力や感情を有して甲虫として生まれるも、あくまで地中の中で蛹として生きていく。蛹とは成虫前の準備期間としての生態なのであろうが、単純に成虫が大人で、蛹が子供としての割り振りで読み取るべきでなかろう。
また部分的に伸長する角が地上から出ることは、外界、社会に対する否応ない接触というべきか、内包される避けられなさを感じるとともに、植物に対して見られる傲慢さは、あまりにも自身がその一部ではないと反発しつつも、何処かにその一部として存在している状態の、不安定な幼さを見られた。
そして雄雌の生物としての、当然の生き方に反するように蛹のままで死を迎えようとする。
田中慎弥だからこそ描けた作品であろう。 -
この人の作品を初めて読んだ。1つの文が長すぎる…。何を言っているのか分からない所が多すぎ。私の理解力が足りないのかもしれないが。
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「不意の償い」の主人公が炎にふーっと息を吹き掛ける、その意味が変わってくるところが印象的でした。ちょっと難しい、そしてすごい閉塞感。作品に漂う不穏な空気に恐る恐る読んでみたけど、意外と視線は優しいんだね。作者は実はとってもピュアな方なのかも、と感じました
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田中慎弥らしい、悶々とした作品。人間の負の部分だけをえぐり、救いようもなくそれでも日々を過ごすさまは、悲しく重く心にのしかかってくる。
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いつか出られる。いや、いつかなどと希望を持つのはよくない。希望は弱いものが持つ卑しい道具だ。いつかではなく次の瞬間かもしれなかった。
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三島由紀夫賞と川端康成賞をW受賞した、芥川賞受賞記者会見で『もらっといてやるわ』とうそぶいた田中慎弥氏の作品を読んだ。三島由紀夫賞は別として、すぐれた短編にたいして贈られる賞を受賞しただけあり、おさめられている3編とも濃い文章が詰まった読み応えのある短編でした。田中氏は推敲に推敲を重ねて、偏執狂のように執筆するタイプだというのが情熱大陸みて把握していたが、実際に読むと言葉の詰め込み方、重ね方がいき苦しくなるくらい密度が濃い。短編なのだが読み終わるとちょっと一息つきたくなるくらいの重さがちょっときつい。きついけれども読後感は悪くなかった。これだけ灰汁が強いと好き嫌いが分かれるだろうが、文章力のある小説を読みたい人にはおすすめです。
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この作品も芥川賞候補になったんですね。
まだまだ未熟な私にはまったく頭の中に入ってこず・・・
難しいです。とっても。
読点があまり無いし、どっからどこまでが今の話?昔の話?って感じで、
読み進めるのが難しい。 -
自分本位の(無理やりな?)性交により子どもをつくってしまった男の悩み、カブトムシの幼虫の語り、など視点が面白いなーと思う。
芥川賞受賞作よりも、こっちの方が好きかもしれない。 -
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不意の償い 蛹 切れた鎖
「蛹」を2回読んだ。虫の自分本位の純粋な考えが心を打つ。 -
表題の「切れた鎖」ほか2編を収録。
「切れた鎖」は、主人公の初老の女性が人生の黄昏時に過去を振り返ることで、自分自身の人生を見つめる内容。
ある日主人公は、同居する娘が、その一人娘を残し独り出て行ったことを知る。
主人公の頭の中を過去が交錯する。
男関係が派手な上、男運の悪い娘。
夫に出て行かれた自分。
在日朝鮮人に差別的な自分の母。
地方の田舎町の静かな風景と、主人公の中にある嵐のような心象風景のコントラストが非情に上手いなと思いました。
一人称も台詞も凄くリアルな感じがまたよかったですね。
「不意の償い」は子供が生まれる寸前の妻を車に乗せた夫が、過去の妻との関係を反芻する話。
「蛹」は、人間の成長のメタファーとして、カブトムシの成長を描いた作品。
こちらはよくわかりませんでした。
「切れた鎖」は面白いといえば面白いのだが、人に勧めたくなるほどの面白さというより、小粒な名作といったところ。
田中慎弥という作家の幅広さを知りたい方には読むことをオススメする一冊です。 -
「もらっといてやる」発言で話題になった芥川賞作家の小説集。何とも言えない陰気な雰囲気を醸し出している。特に表題作は、性、血のつながり、湿った土地、古い教会、といった不気味な要素が満載。個人的には嫌いじゃないけど、多くの人に受け入れられる感じじゃないな。
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読み終わったというのは間違っているかも
良く分からないけど、読みにくい文だし全く読み進めなかった -
「蛹」が衝撃。面白かった。最高、完璧でなく思わず読み返してしまう文章が魅力。今後も気になる作家です。
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話題の田中慎弥さんの本ということで読んでみた。
さっぱり分からないし面白くない。
使ってある言葉もきれいでなく好きになれない。
人の心の隠したい部分にスポットが当たっているせいか? -
ぐだぐだと悶々とした人たちのことを
ぐだぐだと書いた。
文章的にも美しさを感じません。 -
因果。生れてきた意味。回転する思考。
血縁、歴史、断ち切ることのできない因縁。
思考が現実を侵食する。のだ。 -
表題作も、その他2編も、よく分かんない。
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自分にとってこの人の本は、読んでる時は苦痛しか感じないのですが…でも「田中慎弥」という名前を見るとチャレンジせずにはいられないのです。修行というか苦行に挑むような感覚で。最初にチャレンジした『図書準備室』で早々に挫折したのがトラウマとなっているようだなぁ。一つ目の作品がとにかく気持ち悪かったなぁ。二つ目のカブトムシ?のお話もポカーンって感じだったし。三つ目の表題作が一番解り易かった。
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