- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103043522
作品紹介・あらすじ
いまなおノーベル文学賞の前評判や、オリンピックの招致に振り回される人々がいる。オバマは血なまぐさい演説を繰り広げ、サルコジは古典文学不要論を公言して憚らない。日本のお家芸のように言われた島国根性は世界に蔓延し、はしたなさを露呈しあう。しかしこのような時代にも心を湧き立たせてくれる、つつしみ深い人物や映画、小説の世界は確実に存在する。新たな思索と快楽を軽やかに綴る好著。
感想・レビュー・書評
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5年間積読していた「「ボヴァリー夫人」論」を読んでいきおいで、久しく読んでいなかった蓮見重彦の本を何冊か読んでいるところ。
「随想」は、その名のとおり、いろいろなよもやま話を書いたエッセイみたいなものかな?
身の回りのちょっとした話題が、世界のいろいろな出来事にシンクロしたり、昔にタイムスリップしたり、して、面白いし、奥が深いな〜。
それにしても、蓮見重彦の圧倒的な読書量と映画鑑賞量、さらにはジャズやら、運動やら、その他いろいろな経験の量、そしてその記憶力には圧倒される。
それは、どの本を読んでもそうなんだけど、こういう「軽め」のエッセイでも、「なんでそんなの知っているの」の話が続出で驚くばかり。(おまけに東大総長までやってたわけで。。。。)
なんとなく、戦前・戦後のハイソな育ちの感じとかも自然に出ていて、そこは、やはり「老年」の作品という位置付けなのかな、と思いつつ、この作品は2010年で、その4年後に800ページを超える「「ボヴァリー夫人」論」がでて、さらには、「伯爵夫人」なる作品まで書いてしまう。
おそるべし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハスミン先生と呼ばせてください。
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神戸などを舞台とした作品です。
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す、凄い。この本読むと自分の不明を恥じる。フランス語と映画の蘊蓄ははんんぱじゃない。
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快楽文書
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頭の良い方の本なんだろうなと思う。
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2010
蓮實重彦の新刊に触れられるのもあと数回と思うと淋しいね。