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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784103046332
作品紹介・あらすじ
寺山修司・85歳、アイドルをプロデュース!? 歴史のイフに基づく痛快長編! 若者たちのカリスマにして元祖・マルチクリエイター、そして稀代のスキャンダリスト。寺山修司が今生きていたとしたら――アイドルグループをプロデュースする!? 寺山のもと、少女たちが令和の日本を駆け巡り、停滞した世の中をひっくり返す! 寺山の再発見という知的興奮にも満ち満ちた、著者渾身の痛快エンタメ長編。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
奇想天外な設定の中で、寺山修司が85歳でアイドルグループをプロデュースするというユニークな物語が展開されます。著者は、寺山の再発見を通じて、彼の思想やクリエイティブな力を現代に蘇らせ、停滞した世の中を...
感想・レビュー・書評
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寺山修司について勉強になった。むちゃくちゃで面白かった。主役はサブコだな。
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あの寺山修司がもしもまだ存命で、85歳にして少女アイドルグループをプロデュースしたとしたら? ……という設定で書かれた、奇想天外なエンタメ長編である。
寺山にハマった時期がある者ならニヤリとするくすぐりが満載だ。
中森明夫氏の旧作『アナーキー・イン・ザ・JP』(現代のパンク少年にアナキスト大杉栄の霊が憑依して、21世紀の日本を体験する話)の延長線上にあると思った。
同作も本作も、ホメ言葉として「小説の形を借りた評論」と呼びたい作品で、寺山修司論(×アイドル論)としても楽しめる。 -
85歳まで生きてた寺山修司がアイドルをプロデュースとは! 宮崎駿と同年代ならあり得る。もっと話題になってもいいのに。
ただ、私の中で寺山修司の凄さがあんまりピンとこないのでちょっとぼやけた感じ。三島由紀夫よりパンチにかけるイメージ……。 -
寺山修司が生きていて、アイドルグループを作ったらという小説。私自身、寺山が47歳で死ななかったらどうなっていたかは、時々、想像することがあるが、この本は受け入れ難かった。確かに寺山作品では、特定のモチーフが繰り返し使われる。しかし、アイドルという形を借りて、天井桟敷のパフォーマンスをそのまま再現することはあり得ない。現代では許されない表現を批判したいのかとも思ったが、それについての著者の立場もよくわからない。例えば力石徹の葬式を、デスノートのLの葬式として再現する場面では、言葉の力が到底及ばず、あらためて寺山の凄さを感じさせる結果になっている。
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寺山修司のことは有名な短歌と、スキャンダルの断片くらいしか知らなかったので勉強になった。もっと知りたいと思った。
中森明夫さんのこともあまり知らないが、長年の研究の蓄積のようなものが、ドタバタした小説の中に散りばめられていて、というか知識そのものが小説に形を変えているよう。 -
あの寺山修司が今も生きていて女性アイドルグループをプロデュースする。当時、劇団主催、劇作家・演出家、歌人など多彩な活動をしつつもアンダーグラウンドの世界に収まっていた寺山が現代のメインストリームでどのように手腕を振るうのか?膨大な寺山関連の活動や記事を引用しつつ、その個人史をなぞっていく。寺山修司を知っている一定層にしか面白さは伝わり難いだろうが、現代の多様なメディアがあれば、寺山の活動範囲や評価は変わっていただろうとも思う。
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「寺山修司が存命で、グループアイドルをプロデュースする」というコンセプト。
ストーリーの事実確認は延期せよ。リテラルな意味を漂白したあとに残る対象へのまなざし、フェノメナルな態度の寛容さがキラキラと艶やかに映る。ポストトゥルースが喧伝せらる昨今、寺山修司を絡めた虚-実やアイドル像への言及は現代社会を揺さぶる試みとして興味深く感じた。 -
寺山修司の名前は知ってても、断片的なことしか知らなかったので、その時代や寺山のしたことがわかって面白かった。もちろん、作り話ワンサカなんだけど、作者は寺山修司とその時代の空気感が大好きだったんだろうことがわかる。
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47歳で亡くならず今も生きる寺山修司がアイドルをプロデュース。
寺山修司の人生を振り返りながらストーリーが進んでいくので、あまり当時を知らない人でも勉強しながら読むことができる。断片的にしか知らなかった寺山修司の全体が浮かび上がってくる。
小説としては決して読みやすいものではない。だが、ラストにかけて寺山修司とアイドルが共に何が本質なのか、二つが重なることでどんな結末になるかはなかなか読ませるものがあった。これはひょっとしたらアイドルの本質を否定している様にも感じたが、それをアイドル評論家の大家である中森明夫が書いているのはすごい。確かにアイドルを越えたところに真のアイドルがあるのかもしれない。 -
大好きな寺山ワールドであるが、現代のできごととして読むと、お腹いっぱい胸いっぱいで気持ち悪さと紙一重。当時の時代感では許されていたことが、今はほとんどアウト。倫理的な拒絶感が自分に湧いてしまって、楽しみきれないものはあったが、他方、中森明夫氏の寺山憑依っぷりは見事。相当な資料の読み込みが伺える。印象的だった寺山の言葉。「少女と娼婦と人形は、同じものだ」つまり孕まない存在、寺山はその対極の「母親」を恐れ、自身も「父性」に欠けていた。寺山を象徴する一言ではないだろうか。
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傑作であり快作であり怪作であると思う
書いてる方も楽しかっただろうな
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