青年のための読書クラブ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2224
レビュー : 410
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103049517

感想・レビュー・書評

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  • 女学校にて繰り広げられる、珍事件の数々。個性的なキャラたちが微笑ましくおもしろいです。まんがチックだけど、文学の名作をモチーフにしていたり、少女たちの台詞が知的だったりして、なかなか心をくすぐられました。桜庭さんの作品はこれが初読ですが、他にも読んでみたくなりました。

  • 読書クラブは米澤穂信の『儚い羊たちの祝宴』に出てくるバベルの会をイメージしてしまった。一話と二話、結末が好き。相変わらず桜庭ワールド全開の言葉選びは嫌いじゃない。2011/257

  • 少女革命ウテナの「かしらかしらごぞんじかしら~?」を彷彿とさせる表紙に惹かれて読みました。

    分類するならば、同じかもしれないけれど、受ける印象は違います。


    女子高の話です。
    それも、「ごきげんよう」の世界です。
    知的な生徒会と華美な演劇部が全ての中心である聖マリアナ学園。
    美しく上品なお嬢様の園からはみ出した者(醜かったり、庶民だったり、「スベ公」だったり)が集まる「読書倶楽部」が記す、正史には残されない珍事件達がそのままこの物語を構成しています。
    コード・ネーム(ペンネーム)がそれぞれ面白い。

    この独特の「桜の園」を書いたのが男性かと驚いたのですが、桜庭一樹はペンネームだそうで。まあ納得。
    これをただ「女子高=耽美=神秘」みたいな括りでは読まないでほしいなあと僭越ながら思います。
    かなりコミカルでシニカルでにやにやしたり、ちょっと同属嫌悪で不思議な気持ちになったりします。
    私が聖マリアナ学園にいたらきっと読書倶楽部に入ってしまったに違いない。ものすごく厭世的かつプライド高くなってそうだな・・・

    表紙から「影絵」とか「御伽話」という印象を受けたのだけれど、読んだ後は「意思を持った操り人形」(ちょっと矛盾?)に見えるようになりました。
    「マリアナ」の運命に操られた人形達は、現実社会に巣立っていくのかと思いきや、やっぱり本質的にその要素があったと。

    2章を除いては「王子」(女子高における憧れの存在。偶像。宝塚の男役のように少女が憧れる男の美しい部分わかりやすく言えば「ウテナ」)という役割が重要になっています。それについては曾我棗の言葉がとても的を射ている。この独特の世界が良くわからない人は注目して読んでみてください。
    それにしても、シラノ・ド・ベルジュラックかー。

    「恋は、人の容姿にするものか?それとも、詩情にするものなのか?」

    さて、どちらでしょうかねー。


    しかし、5章『ハビトゥス&プラティーク』に出てきた紅子にはショックを受けたなぁ・・・ということはまだ私の中には現実を見ていない少女の部分が残っているのかしらw
    何だかんだ言って慣れ親しんだ女子高の空気は居心地がいい・・・というか故郷というか。根に息づいているんだなぁ。



    1つ不満を挙げるとすれば、読書倶楽部の部員の一人称が揃いも揃って「ぼく」だったこと。
    まぁ、統一感がある、同じ雰囲気が感じられる・・・と言えなくもないが、イラっとしました。ちょっと拗ねた、ひねた、強がったように感じられて・・・。

  • 東京、山の手に広々とした敷地を誇る伝統あるミッション系女子校、聖マリアナ学園。
    お嬢様学校として名高い学園において、異端者(アウトロー)のみが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の「クラブ誌」があった。
    100年前の学校創立に隠された真実や学園の歴史から抹消された数々の珍事件が、クラブの名もなき女生徒たちによって脈々と記録されてきたそこには、哲学の理論武装をもってそれぞれの時代の混迷や恋を戦い抜いた少女たちの、孤独と狂乱が永遠の物語となって息づいている。

    そして学園の歴史の刹那を駆け抜け、記録されることで永遠となった彼女たちはクラブ誌を繙く女生徒に語りかけるのだ。

    『しかし、諸君、世界は本当に空っぽか?』と――。

    裕福で名のある家庭に生まれ育ち、都会の真ん中の名門学園で青春時代を過ごす少女たちの恋と孤独と哲学と巻き起こる騒動。それらを創立から100年に渡って描く、史上最強・禁断の物語。

    全編を覆う硬質な文章。
    読んでいると、男性を厭い、彼等と付き合う少女たちを厭う乙女たちこそが、不思議に男性的ではないかと思えてくる不思議。
    学園の100年の歴史のなかに登場する乙女たちのアバンギャルドな逞しさと政治敵手腕に思わず拍手喝采の一冊。

  • マリみてとは180°趣を異にした暗黒女子校物語が実に圧巻。

    『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』がいまいち趣味じゃなかったんで何となく敬遠してたんだけど、食わず嫌いは良くないなと思わせてくれた作品でした。

  • 女子高の読書倶楽部という設定からして、すでに怪しそうな感じがする。上手い雰囲気でちょっと暗めなエピソードを展開していくところは、やはり作家の力。

  • 聖マリアナ女学園を舞台に繰り広げられる女子生徒たちのお話
    とにかく桜庭さんの書く少女の描写がすき。
    そして設定が細かい!
    この読書クラブの閉鎖的な感じハマった
    「紅はこべ」読んだことないから次借りてこよう

  • 初読。

    第一章1969「烏丸紅子恋愛事件」
    第二章1919-1960「聖女マリアナ消失事件」
    第三章1989「奇妙な旅人」
    第四章2009「一番星」
    第五章2019「ハビトゥス&プラティーク」

    最初は今まで読んだ桜庭一樹の文章と比べてペラいような気がして
    ラノベなのかな?と思ったけど、読み進めていくうちに気にならなくなりました。

    リアルじゃない、とかはどーでもいいケレン味たっぷりのお伽話。
    うん、私ねぇ、こういうの結構好きだわぁ!(笑)
    「君、僕はね・・・」

    あちこちに散りばめられた文学ネタ、
    3作目でなんとなく嗅ぎとれる私の苦手な桜庭一樹臭
    (一番星の十五夜あたりからするような・・・w)を避けながら
    思いがけない楽しい読書の時間になりました。

    最終章を読んで、彼女達、かつての少女達とは一つ一つの物語、
    本そのもの、である、と、ふとそう思いました。

    桜庭さんの読書絡みの作品があるなら、もっと読んでみたいなぁ

  • 桜庭さんの書いた小説で一番好き。

  • この世界観とか言葉選びとか好きなんだけど、文学って感じはしない。かと言って大衆小説って感じでもないし、ラノベって感じもしない。たとえて言うならAR 的な文学で、物質感がない。でも、逆にそこがいい…。

  • 短編小説。はじめの「鳥丸紅子恋愛事件」はまぁまぁおもしろかったけど、他はおもしろくなかった。凝った表現方法が多くて逆に読みにくかった。

  • 今まで読んだ桜庭さんの作品の中で一番好きなのがこれ。美しくも醜い女子校の世界がいい!読書クラブの面々も面白いしちょっと百合なところもたまらない。もう一回読もうかな。

  • 最初は物語に入っていけず中々進まなかったが、ゆっくり一編づつふあふあ読む、集中してなかった割にはラストの後味が良くて楽しめた。

  • 心情描写が少々緻密さに欠く印象で、登場人物にいまひとつリアリティが出ないような...
    「砂糖菓子」の方がベター。

  • ブックオフで衝動買い、積み。

  •  図書館から借りました


     学園物。文学。女子校。

     聖マリアナ学園、という東京のお嬢様学校の「読書クラブ」のメンバーが主役。
     彼女らは学園の正史から抹消された事件を、暗黒のクラブ誌に書きつづり、部の後輩達に伝えていく。
     一章ごとに時間軸が大きく違う。
     一章が安田講堂の騒ぎが合った頃の話(1969年)。二章が、20世紀初めの学校ができる(1919年)前後の話。三章はあの狂乱のバブルの時期(1989年)で、四章は2009年(特にこうという世相は思い出せないが……ロックのお話。)。五章は2019年で、ごく最近、読書クラブの滅亡(部員が一人しかいない上、根城の建築物が崩壊)。



     女の子達は綺麗で優しく柔らかい、わけではなく。
     排他的で残忍で、雰囲気に酔いやすく。
     比較的酔っぱらわないタイプが揃っているのが、読書クラブ。そこは異形の女の子たちが学校の中心から追いやられて溜まってしまうところのようだ。
     この学校は姿が醜いと受け入れてもらえないところがあり、容赦がない。
     投票による「王子」の制度があり、これが深く絡む。
     一章の、紅子のこのラストの退学は起こるべくしておこったもので。
     二章の兄妹愛の深さはすさまじい。
     三章の、バブリーな王子の名言は、なんだかすがすがしい。「バブルは終わらない。我らは富める者であり続ける。未来は黄金色である」と。失墜してもなおそう言い残すのがすさまじい。
     四章は百合っぽい。
     五章は読書クラブがなくなってしまうのがかなしいが、終わりに救済があってほっとする。


      ちょうどきっかり、百年。
     マンガで読んでおもしろかったので、図書館で原作を借りた。
     読みやすい。

  • 装丁が好き。表紙を外すと学園の年表が出てくる。(http://www.shinchosha.co.jp/wadainohon/304951/pamphlet.html と同じ)こうして見ると、途中に実在する学校名出てくるのもあって『聖マリアナ学園』という学校が本当にあるように思えてくる。それぐらい、魅力的な舞台だった。
    未来の描写が少し違和感があったけれど、全体的に登場人物それぞれの魅力を感じる作品。
    学園の生徒はもちろん、マリアナという人物にも迫っているのが面白い。

  • 装丁が好き。表紙を外すと学園の年表が出てくる。(http://www.shinchosha.co.jp/wadainohon/304951/pamphlet.html と同じ)こうして見ると、途中に実在する学校名出てくるのもあって『聖マリアナ学園』という学校が本当にあるように思えてくる。それぐらい、魅力的な舞台だった。
    未来の描写が少し違和感があったけれど、全体的に登場人物それぞれの魅力を感じる作品。
    学園の生徒はもちろん、マリアナという人物にも迫っているのが面白い。

  • 東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の〈クラブ誌〉があった。そこには学園史上抹消された数々の珍事件が、名もない女生徒たちによって脈々と記録され続けていた――。今もっとも注目の奇才が放つ、史上最強にアヴァンギャルドな“桜の園”の100年間。
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    読み終わった後、「ああ、面白かった!」と感嘆を漏らしてしまった。
    流れる時代の中で、変わることなく本を愛する少女たち。それはひっそりとした集まりだったのに、様々な古典小説に感化されるようにして不思議なそれぞれ物語を紡いでいく。
    まるで、私自身もその中のひっそりと本を愛する少女のように本を読み終えてしまった。

  • アザミのつくった紅子みたいな子がいたら間違いなく躍らされるわ。
    夢が、あっけなくぱちんと終わってしまうのも、いい。裏切られた。

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著者プロフィール

桜庭 一樹(さくらば かずき)
1971年、島根県生まれの小説家。
1999年「夜空に、満点の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。
『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)、『私の男』で直木賞を受賞。他の代表作に『GOSICK -ゴシック-』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』『赤朽葉家の伝説』などがある。
ゲームのノベライズやライトノベル作品や、山田桜丸名義でゲームシナリオを手がけるなど幅広く活躍している。

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