青年のための読書クラブ

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103049517

感想・レビュー・書評

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  • 女子校小説。感情移入しつつ、憧れつつ読みました。みんな男の子の話し方をするのが不思議。お嬢様なのに相当乱暴な言葉遣いをしてるのも不思議。女子校の鳥籠感が出ていて楽しいお話でした。好きです。

  • 乙女よ(そして青年よ!)、永遠であれ。

    未来を若者に託し、砂塵となり、
    風とともに消えることになんの不満があるものか。

    (烏丸紅子恋愛事件/聖女マリアナ消失事件/奇妙な旅人/一番星/ハビトゥス&プラティーク)

  • 1つの女子校での、少女たちの物語。
    身に覚えのあるような行動もちらほら…。

  • 時を経ても戻って来たくなるような、そんな居場所があることの安心感と、伝統の重さを感じた。
    部屋の中の埃っぽさまでリアルでした・・・
    童話を読んでるみたいだった!

  • 自分もカトリックの女子校出身です。
    そこにいても、過ぎてみても思うのは、同級生の彼女たちは
    「彼女」でありながら無性別であり、どこか少年めいた涼やかさや
    中性的な雰囲気を持っていたように思います。

    高校で共学の人が入ってきた時、中学から女子校の自分達とは
    あきらかに何かが違う別の生き物のように感じたのを思い出しました。

    この作品は、女子校の100年を書いていますが、登場する学生皆
    一人称は「僕」であり、口調も独特。非現実なようでいて、ある意味とても
    リアルな女子校世界です。そういった作品を色々よみましたが
    今の所この作品はかなり私の知るあの世界に近いと思いました。

    内容もなかなかで、それなりに楽しみながら読み進めていけましたよ!
    何かがちょっと不満足で足りない気がしたので、もう少し濃厚な味が
    したらなあと★4つ。

  • 聖マリアナ学園 読書クラブに所属する読書クラブ員が書き綴った学園の裏の歴史。学園の創設秘話、各時代を人知れず駆け抜けた乙女の物語が語られている。

    学園の片隅に存在を消し、密やかに生きる読書クラブは、いわば乙女の精神の自由の守り神であり、観察者である。
    乙女の精神が自由に羽ばたくのを眺め、時に羽ばたくのを助け、傷ついた翼を休ませてくれる。

    テーマ的には重くなっても不思議でない出来事を、心地よい軽い感覚で描き切っている。
    砂糖菓子のように甘く溶けてしまう感傷かもしれないが、感傷が力を持ち、力を与えるさまを軽やかに描くのは新鮮。
    真実はそうでなくとも、あくまでも軽やかに美しく、演じて見せるその心意気。不思議な物語である。

    青年などほとんど出てこないこの物語を青年のための読書クラブと語る作者は、このような乙女の自由な想像力が、世の中の青年を救っていると暗示しているのだろうか?
    たしかに、乙女の気まぐれのない世界はつまらないわな。

  • この本は行きつけの図書館にいつもあり、桜庭一樹さんということで
    気になっていたのですが、タイトルだけで「書評だな」と
    思っていたので借りませんでした。

    今回、ふと思い立って手にとって開いてみたら、
    どうやら書評ではない。
    みるみる興味がわいて、読んでみました。

    最初は「昔の話か~。とっつきにくいかな」と思っていたら、
    それがどんどん遡り(時には逆行も)、2019年という未来にまで。

    なかなかおもしろく読めました。

    それにしても読書クラブかぁ。
    そういうの、入ってみてもおもしろかったな。

  • 女子高@東京・山の手、フランス・パリが舞台になっています。
    100年前、50年前、20年前、そして2019年の未来と、横軸に年代別の学園背景があり、
    アングラな存在である『読書倶楽部』にまつわる話が
    縦に深く広がり、そしてそれぞれの話が気付くとお互いリンクしていて、とても楽しく読み切りました。

    美少女とか、おっぱいが大きな女の子が登場するのも
    桜庭さんの本らしかったです。

  • 少女でありながら少年でもある
    表現一つ一つが綺麗だった

  • 読書クラブ。この部活に伝わるクラブ誌に書いてある、学園の裏事件の物語。

    何だか、不思議な雰囲気がでてる物語でした。女の園、時代、その妖しい雰囲気がでていたのかな?

    読書クラブ、入ってみたい

  • 東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者(アウトロー)だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の“クラブ誌”があった。そこには学園史上抹消された数々の珍事件が、名もない女生徒たちによって脈々と記録され続けていた――。
    (BOOKデータベースより)

    ***

    100年の伝統を持つ女子校で、細々と、でも確かに受け継がれる創設者の精神。

    第一章「烏丸紅子恋愛事件」
    第二章「聖女マリアナ消失事件」
    第三章「奇妙な旅人」
    第四章「一番星」
    第五章「ハビトゥス&プラティーク」

    設定とストーリーはすごく好きでした。
    それに、ラストも。
    ただ、文章は今ひとつ、しっくりきませんでした。
    とりあえず、桜庭作品で読むのはGOSICKシリーズ一本になりそう、今のところ。

  • 雰囲気が好きです。
    兄妹が好きです。

  • とても桜庭一樹らしい。
    女の汚いところが綺麗に綴られている。

  • 閉鎖的な空間に、時を流れて語り継がれる逸話の数々…という感じでしょうか。
    女学園の外で確実に時代が変わっていくのがちらほら見えて、それが面白かった。
    本物の男を嫌い同性同士で憧れを持ったりロマンスを作り上げたりする彼女達の気持ちはイマイチ理解できず…
    やっぱずっと共学だったからかしらー

  • 難しかった、…。紅子が好きやなぁ。

  • 何だか懐かしい少女コミックの匂いが
    心地良かったかな。中野ブロードウェイに
    謎の喫茶店、あれば通うかも(笑)

  • 伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる珍事件を記したクラブ誌があった。現実に立ち返って見るとそこはかとなくおもしろいお嬢様たちの熱狂ぶりでした。

  • 聖マリアナ学園という由緒正しき女子校。そこにひっそり存在する『読書クラブ』には、お嬢様たちから見たら『異形』な『青年』達がいた。
    ストーリーはその読書クラブの部誌に残されている学園の裏の歴史を5つの連作として成り立たせているもの。時代背景がうまく融合されているのは面白かった。
    桜庭作品は初めて読んだけど、こういう物語が多いのかな?そこまで得意ではない分野かも。ライトノベルに近い感覚。聖女マリアナ失踪事件はなかなか、よかった。

  • これまで読んできた桜庭作品の中では、なんか中途半端な印象。ただ、その時代時代の背景をうまくストーリーに織り込むのはうまいと思いました。

  • 桜庭節すごいぜ。
    お嬢様かわいい

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著者プロフィール

1971年島根県生まれ。99年、ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。2007年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞、08年『私の男』で直木賞を受賞。著書『少女を埋める』他多数

「2023年 『彼女が言わなかったすべてのこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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