神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 220
レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103054511

作品紹介・あらすじ

そこで見たものは、戒律から外れたイスラームの性-。辺境を探訪する体験的ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 石井光太 という著者を初めて知った

    貧しさの現実、って
    生易しくない

    なんとかしたい、という気持ちが
    中途半端な、冷たく言えば自己満足的な、接触になってしまう

    それでも 見てみないフリをするよりは
    いいのだろう、
    きっと。

    石井光太さんのHP
    http://www.kotaism.com/

  • ノンフィクション
    思索

  • これを読んだ人はハーフ・ザ・スカイも読んでほしい。。。

  • 最近でも、強姦された女性が逆に刑罰を受ける等のニュースがあった、女性の性にはとても厳しいイスラム教。
    イスラム教と言えばどうしても中東のイメージがあるけど、言われてみれば、東南アジアもイスラム教徒が多い地域。
    そんな、中東、そして東南アジアのイスラム教徒のお話。

    私もこの著者のように、何かが出来る訳ではない。
    宗教の問題はとてもデリケートで、一個人はもちろん、国同士でだって解決出来ないものばかり。
    きっと、このような問題がある、その認識だけで終わってしまう。
    でも著者も書いていたように、存在を認識するだけでも良い。知らないよりは、ね。

  • ■婆
    スマトラ島のスラム在住
    東ティモール出身
    戦争で歯を失い、膣に焼石を入れられる
    村にいられなくなり、スマトラに移住
    生きるために、豚肉をこっそり入れたスナックを売る
    愛されたいために、男性に無償奉仕

    ■兄弟の秘め事
    パキスタンのペシャワール在住
    兄14歳、弟12歳
    男娼として生きるために、お互いにその事実を隠しながら、家族を養っている

    ■死海の占い師
    レバノンの首都ベイルート在住
    フィリピン人のデブの占い師
    ミンダナオ島出身
    家政婦として出稼ぎに出たが、儲からず娼婦に転身。
    子供を産めない体になり、占い師へ。
    中東の地で、マイノリティとして虐げられる同郷の女性たちの、よき相談相手。

    ■砂漠の花嫁
    イラン西部のクルド人家族の話。
    一夫多妻制とは、もともと男性が女性を助ける目的でつくられた風習。
    イラクのクルド人虐殺から逃げてきた妻。地雷で足を失った娘。その娘の結婚(四人目の妻として嫁ぐ)。

    ■問わず語り
    ミャンマーの老人の話。
    妻が日本人に犯され、産まれた娘は日本人の子。かつ障害児。
    妻は村を出て売春婦となり、本人は不具の子に加えて、その他同じような訳ありの子たちを育てる。

  • わずか28歳のライターが6カ月程度で「イスラーム世界の性」という大きすぎるテーマを書くというので、どうも眉つばものではないかと警戒しながら読み始めたが、意外にも、自分自身の立ち位置を誠実に自覚している著者の視点や態度は共感できるものだった。興味本位の消費的ルポでもなく、大上段に対象をジャッジすることもなく、つねに逃げ場をもっている自身のずるさを隠そうとしないところに好感がもてる。取材対象者たちの言語を知らずに、あそこまでニュアンスある話をどうやって知ることができたのかという疑問はなきにしもあらずだが・・・もっとも、本書をもって「イスラームの性」を理解できると考えるのは、やはりあまりにも粗雑というべきだろう。この書き手の真価は、この先どういうものを書くかによって定まるように思う。

  • インドや中東のスラムや貧困に喘ぐ村を訪ねた石井さんのドキュメンタリーだが、今回はターゲットを女性に絞って取材している。

    紛争地帯から逃げてきて生きるために売春をしている女たち。
    公園に住むストリートチルドレンの女の子は、常に強姦や誘拐の危険にさらされている。

    イスラム教やヒンドゥ教の地域は女性の地位が極端に低い。
    それは浮浪者の世界でも同じで、女性の物乞いは男よりもさらに過酷な中で生きている。

  • ものすごく面白かった。

    けどそう言い切ってしまうのには躊躇するような、圧倒的な現実。

    理不尽に思えても残酷と感じても、地球はまるい、郵便ポストは赤い、そのくらいに彼らには当たり前のこと、選択しようのないこと。

  • イスラームは厳格な宗教だ。破ってはならない戒律がとても多い。いわば、巨大な「タテマエ」が存在しているということである。しかし、光あるところに影があるように、同等の「ホンネ」も存在しているはずなのだ。本書はホンネの部分、特に「性」の問題に焦点を合わせている。

    内容は、とても直視できるようなものでない。悲惨すぎるのだ。影に隠れていた「ホンネ」は想像以上に巨大である。「タテマエ」ばかりに目を奪われていては、本当の現実は見えてこない。「ホンネ」を知ることも大切だ。

    アッラーは慈悲深い、とされている。厳しい戒律も人間を守るためのものなのだ。そう、人間は弱い生き物なのである。(神の御心を忖度するのは不遜であるが、)アッラーもこの現実に心を痛めているのではないだろうか。

  • 昔の日本で行われてたことが今でも世界の貧困層が暮らす所では当たり前のように行われてる。

    問わず語りの章がものすごく感銘を受けた。

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著者プロフィール

作家。
1977年東京都生まれ。大学卒業後にアジアの貧しい国々をめぐり、ドキュメンタリー『物乞う仏陀』(文春文庫)でデビュー。その後、海外の貧困から国内の災害や事件まで幅広い執筆活動を続けている。NHK「クローズアップ現代+」などにも出演。
著書に、児童書に『ぼくたちはなぜ、学校に行くのか。』『きみが世界を変えるなら』(共にポプラ社)、『みんなのチャンス』『幸せとまずしさの教室』(共に少年写真新聞社)、『おかえり、またあえたね』(東京書籍)がある。一般書として、「新潮文庫の100冊 2015」に選ばれた『絶対貧困』『遺体』(共に新潮文庫)、『原爆』(集英社)、『43回の殺意』(双葉社)など多数。

「2020年 『地球村の子どもたち 途上国から見たSDGs ③平和』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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