グレート生活アドベンチャー

著者 :
  • 新潮社
3.40
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本棚登録 : 106
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103055716

感想・レビュー・書評

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  • 「グレート生活アドベンチャー」と「ゆっくり消える記憶の幽霊」の二編を収録。
    グレート生活アドベンチャーだけに限っていえば、間違いなく満点の作品。
    働かないダメ男が、ロールプレイングゲームや少女漫画を読みながら、恋人の事、死んだ妹の事に思いを巡らすという、限られた世界での話。
    この非常に狭い世界の話が、ファンタジーとも思える広がりを見せるのが、この作品のすばらしいところ。
    彼女の部屋に居候しているときに手にした少女漫画にはまったはいいが、作家が自殺したために未完のままという事を知り、自分でその続きを描くという下りは最高に笑える。
    同時収録の、「ゆっくり消える記憶の幽霊」は、飛び降り自殺をした主人公が空中にいる間に過去に思いをめぐらせるという実験的な作品。
    ただ、ちょっと退屈。
    「グレート生活アドベンチャー」は、読書している途中が非常に充実する作品。
    かなりオススメです。

  • 同じ前田司郎の書いたNHKのドラマよりはおもしろかったような……?!ぼんやりと理想は持っているんだけど、とりあえず、ふぬけな感じ。でも嫌悪感は感じないふぬけ加減というか。とにかく他人にやさしくて、自分にもやさしくて、野望もなくて、身の丈の幸せがあればよくて、その丈もかなり低め、みたいな。世代的に違う人が読むと、時代の雰囲気のように感じられるのかもしれない。

  • 今日、アトリエヘリコプターに観に行くので、予習しました。

  • 再々読くらいかな? 好きでまた図書館から借りてきてしまいましたけれども、本当なら手元に置いておきたい作品なんですけれども、絶版なのか、文庫化もされているのになぜだか店頭にありません。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    ブックオフにも…amazonで買おうかとも思いましたけれども、意外と「1円」ではないしまあ、100円超えないくらいなら払おうかなーと思いましたけれども、こうして図書館で借りられるしまあいいや、と思い、断念…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    作品はニートな男がああだこうだ、時間をつぶしているだけの内容ですけれども、主人公の年齢もちょうど30だし、僕に結構近いのですよね! なので共感して読めましたねぇ…。

    もう一つの作品はちょっと間延びしちゃいましたね。作者も書いていて、そう感じたのではないでしょうか? まあ、悪くはありませんが…少し飽きましたね。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 図書館。じわじわ楽しめる2作入り。そのまんが読みたい。死に行く女性の独白のくだらなさもいい。

  • 1話目の最初の方はおもしろく読んでいたけど
    主人公のダメ男っぷりにだんだんイライラしてきて
    しかも最後まで成長しない体たらく。
    彼女もなんでこんなあほとずっと一緒にいるんだ?

    2話目はさらにひどかった。
    話はすぐにあっちゃこっちゃに飛ぶ上に
    内容がほんとどーでもいいことばっかり。
    最後どうやって落とし込むのかと我慢して読んだのに
    なんのひねりもない、全く意味のない読み物だった。

  • ●読んでる途中も読み終えても何がいいたいのか全くわからなかった。しばらく考えてみて、グレート生活アドベンチャーは人間から想像力を除いた話で、ゆっくり消える。記憶の幽霊は死ぬ間際に全てがスローモーションになったとき何を考えるかと、仮定した話だと思ったが、読みが浅いような気がする。いずれにしても、くだらないことしか考えられないものみたいだ。
    ●本の読み方について勉強したいと感じされられた。いずれまた再読したい。

    ☆きっかけは某掲示板


    読了日:2011/03/16

  • 笑った。こういうぬるい笑いは大好き。
    主人公は糞みたいな男。でも男性のこういうダメさはみんな持っているように思って感情移入できた。

    かなり好きなヒモ文学。

  • 五反田団前田司郎さん。
    これで3冊目です。
    うーん、好きだ!
    同じ苗字の縁で、兄貴と呼びたい!

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著者プロフィール

1977年生まれ。劇作家、演出家、俳優、小説家。和光大学人文学部文学科在学中に劇団「五反田団」を旗揚げ。2005年『愛でもない青春でもない旅立たない』(講談社)で小説家デビュー。同作が野間文芸新人賞候補となる。2006年、『恋愛の解体と北区の滅亡』(講談社)が野間文芸新人賞、三島由紀夫賞候補、2007年、『グレート生活アドベンチャー』(新潮社)が芥川賞候補に。2008年には、戯曲「生きてるものはいないのか」で岸田國士戯曲賞受賞。同年、『誰かが手を、握っているような気がしてならない』(講談社)で三島由紀夫賞候補。『夏の水の半魚人』(扶桑社)で第22回三島賞。その他の著書に、『逆に14歳』(新潮社)などがある。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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