父―その死

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 36
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103077077

作品紹介・あらすじ

看取りとは、かくも厳しく、おごそかなもの-昭和二十二年夏、幸田露伴逝く。その臨終、葬儀の刻々を真正面から見つめ、記録した名著。父と娘の日常を伝える「こんなこと」を併録。

感想・レビュー・書評

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  • 「あとみよそわか」という不思議な言葉を時々ネット上で目にしてはいたが、それが幸田文の文章にでてくる言葉だとは覚えていなかった。

    父・露伴を看取った壮絶な文章。圧巻である。
    そしてその後に続く、露伴から習った生活のもろもろをつづった作品がすばらしい。流れるような文章、音楽のような文章とはこういうものの事を言うのだろう。
    これほどの文章を書いておきながら文盲と自分を揶揄する著書に真摯な姿が見える。

    たくさんの章に分かれているが、この本は全体でひとつの作品だ。途中から読んだりせずに、最初から最後までじっくりと読みたい作品。
    久々に読み終わりたくないと切に感じた読書だった。

  • 作者、よく、学生時代の時のことをよく覚えてるな……。筆を執り始めたの、40過ぎからでしょう?

  • 図書館の本 読了

    内容(「BOOK」データベースより)
    看取りとは、かくも厳しく、おごそかなもの―昭和二十二年夏、幸田露伴逝く。その臨終、葬儀の刻々を真正面から見つめ、記録した名著。父と娘の日常を伝える「こんなこと」を併録。

    幸田露伴は読んだことがない。
    本当に日本文学は避けて生きてきたなとしみじみ思うくらい、明治・大正・昭和の文豪の作品はタイトルとあらすじを読んだのみで読んでない。
    けれど幸田文の生きた時代に興味があってどんな女性が生きていたのかを知りたくて読み出したら、彼女の生きざまに惚れてしまった感がある。
    これで彼女の作品は3作目。
    露伴の教育、そして生き様、終戦直前の町や人々の様子が手に取るように読み取れた。とても興味深かった。
    「終焉」が収録されていなかったので次はそれを読んでみたいと思う。

  • この本に載っている
    『あとみよそわか』
    という文章は
    実は中学校の教科書に乗っていた

    私の読書好きはもう物心ついたころからで
    教科書をもらったら先ずくまなく読むというのが習慣だった
    (変質的本フェチとも言う)
    そしていい文章を覚えているのだけど
    この文章は本当に気になっていて
    ソレが載っている本を読みたかった

    幸田露伴の娘としての幸田文さんは
    偉大な父を持つことに振り回された少女時代を送られたのかなと思う

    そしてこの人の文章はすっきりとしていて
    道理がかなって居て好きだなと思う

  • 幸田文は全部好きですが、父の死を看取るまでを綴ったこの短編集は壮絶。幸田文の強さと凄さを思う存分堪能できます。

  • 父も娘もこわい!!
    幸田文は「おとうと」がすごく好きなんだけど あれも、これも難しいわ。

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著者プロフィール

幸田 文(1904・9・1~1990・10・31) 小説家・随筆家。東京向島生まれ。文豪幸田露伴の次女。女子学院卒。1928年結婚。10年間の結婚生活の後、娘玉を連れて離婚。幸田家に戻り、父の傍らにあって家を守り、父の最期を看取る。47年父との思い出の記「雑記」「終焉」「葬送の記」を執筆。その清新な文体が好評を博し、随筆家として出発。56年『黒い裾』で読売文学賞、57年『流れる』で芸術院賞等を受賞し、小説家としても文壇的地位を得た。70年頃から、奈良法輪寺三重塔の再建のために奔走した。著書は他に『おとうと』『闘』『崩れ』『木』『台所のおと』『きもの』等多数。『幸田文全集 全23巻別巻1』(岩波書店刊)がある。



「2020年 『男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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