逆事

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 79
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103078104

感想・レビュー・書評

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  • 人は満ち潮どきに生まれ、干き潮どきに亡くなるという
    表題「逆事」を含む短編集。

    不思議と言うか何とも捉えどころのない話。女性が語り手であり、とても丁寧で型式ばった話し言葉で綴られる。特になんということもなく淡々と綴られる状況と感情に、もしやこれはエッセーであったのでは?と感じてしまうほど。

  • 老境に至ってもなお作品を淡々と生み出している作家河野多恵子さんの作品『逆事』を読んでみた。正直な感想はさすがに文章は研ぎすまされていて美しく、枯れているなあといったところです。短編集で、著者の自伝ともとれるような部分もありつつも小説として微妙に成り立っている。こういう人の事を手練といってもよいのかも。

  • まあ~、何て独特な世界!
    文章も独特だし、お話の世界観も。
    たった5編の短編小説で1つ1つのお話も短い、薄い本なのに読みにくいったら・・・。
    この作者のファンにはこの独特な世界がたまらないんだと思うけど・・・。
    私は入りこめなかった。
    この河野ワールドに。
    作者らしき主人公の女性が継母と妹の事を追憶する「いのち贈られ」
    マンションという無機質な建物で次々と起こる事件「その部屋」
    異国で経験した恐怖「異国にて」と夫の出張中に経験した恐怖「緋」
    身内の死、文豪の死を満ち潮、引き潮から回想する「逆事」
    日常に起こった恐怖や心の闇を描いたミステリーで、そう書くと面白そうなんですが、何が何やら分からないうちに話が進み、そしていつの間にか終わってしまう。
    あれ?
    このお話これで終わり?と何度も読み返してしまいました。

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