絵で見る十字軍物語

著者 : 塩野七生
  • 新潮社 (2010年7月1日発売)
3.65
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  • 本棚登録 :584
  • レビュー :69
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103096320

作品紹介

21世紀にもつながるキリスト教vs.イスラム教、対立の原点。聖地奪還のための大遠征はどう始まり、どう戦われ、どう破綻したのか。美しく精緻な版画に付した簡潔な短文で描かれる十字軍史、最高の入門書。

絵で見る十字軍物語の感想・レビュー・書評

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  • キリスト教徒による聖地エルサレム奪還に向けた対イスラム戦争である「十字軍」の歴史を、見開きページの左側全面を挿絵画家ギュスターヴ・ドレの手になる絵、右側ページ上段は絵に描かれたエピソードが展開した土地を示した地図、右ページ下段は塩野七生さんによる簡素な解説という三要素を積み重ねて構成された、ビジュアルブック。

    この後に三巻構成で進む本文の「十字軍物語」の序章という位置づけです。
    十字軍への前提知識のない日本人にとって、簡略な流れを頭に入れておくのに最適だと思います。

    そして、若き日の塩野さんが惚れ込んだというギュスターヴ・ドレの手になる約100枚の挿絵は本当に美しい。
    19世紀フランス出身の超有名イラストレーターだそうで、シャルル・ペローの童話集やダンテの神曲、ドン・キホーテ、聖書の挿絵などを描いているとのことなので、もっと彼の作品を探して鑑賞したいです。眼福です。

    これから読む「十字軍物語」がとても楽しみになる一冊でした。

  • あまり馴染みのない十字軍だが、ギュスターヴ・ドレの挿絵により概略を楽しめる。
    地図を多めに掲載されているので、地理感が分かってよい。

  • これぞ、大人の漫画。
    地図が同じようなものが続くので、そのスペースを利用して、系図、年表など他の資料を挿入してもらえればもっと理解と移入度が増した。
    それを差し引いてもドレの圧倒的な版画と、、簡潔で明快な解説(というよりも版画に付随する物語のあらすじ)の融合はお見事。

  • 塩野さんがこれから書く「十字軍物語」の予習版という感じ。しかしギュスターヴ・ドレの絵というのはいい選択ではないかと。ドレの「神曲」も素敵だし「聖書」も素敵。本当に挿絵という範囲の出来ではないと思う。

  • 今なお続くニ大宗教の確執。十字軍の戦いを挿絵付きで分かりやすく勉強できてよかった。とても興味深い内容だった。
    サラディンと戦う女性の絵がかっこいい。
    リチャード獅子心王は投降した敵を無残に殺す一方、何故かキリスト教の捕虜になってしまうようなおっちょこちょいな人物で面白い。そして何故かいつも兜をかぶって描かれている。
    血を流さずに目的を達した、フリードリッヒ二世が認められなかったのはとても残念。
    あくまで序曲なので、あとの三冊にも期待。

  • これは著作のプロローグ。素晴らしく精巧な100枚に及ぶ版画について簡単に解説を加えるだけのシンプルな構成なのであるが、約200年におよぶ十字軍の遠征を時空を越えて一足飛びで把握することができる。ここで興味をそそられたならば、本編を読まざるを得ない一気通貫の流れに乗ったも同然だろう。

  • ジュスターヴ・ドレ画集。十字軍の年表なく不親切。

  • ギュスターヴ・ドレの挿絵による十字軍の全史。世界の二大宗教の激突が約200ページにわたり描写され、最後は1571年のレパントの海戦で幕を閉じる。本書の位置付けは序曲とのこと、詳細は、第一幕へ。

  • タイトルそのまんま

  • 読書録「絵で見る十字軍物語」4

    著者 塩野七生
    絵 ギュスターヴ・ドレ
    出版 新潮社

    p120より引用
    “ 国家の弱体化は、外的要因よりもずっと
    高い割合で、内的な要因によるものである。
    言い換えれば、国内の混迷が国全体の力を弱
    めるのだ。”

     古代ローマや中世ヨーロッパに関する多く
    の著作を持つ著者による、長年に渡る宗教対
    立を描いた一冊。
     聖地巡礼に関わるいざこざから始まり歴史
    に残る大きな戦まで、地図と美しい絵を使い
    描かれています。

     上記の引用は、ビザンチン帝国皇帝が親族
    に殺されたエピソードについて書かれた項で
    の一節。
    味方同士で諍いあっていると、敵に横っ面を
    叩かれることになってしまうので、いかに
    味方同士で争わないかが大切なようですね。
     日々の気持ちの平安を求めるであろう宗教
    によって、諍いが起こってしまうのはなんと
    も複雑なものです。
    平和を唱えながらも、やたらと暴力的な言動
    を繰り返す人が現代にもいるようですが、こ
    ういう歴史をいつまでも繰り返さないために
    も、よく考えて行動したいものですね。

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