想いの軌跡―1975‐2012

著者 :
  • 新潮社
3.76
  • (6)
  • (14)
  • (14)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 140
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103096368

作品紹介・あらすじ

地中海はインターネットでは絶対にわからない。陽光を浴び、風に吹かれ、大気を胸深く吸う必要がある-。イタリアに暮らして四十余年。歴史大作『ローマ人の物語』の秘話、異国から送る日本人へのメッセージ、忘れられぬ友人たちとの交歓、そして歴史作家としての矜持…。長大な作品群を築いてきた軌跡を辿る名エッセイ集の誕生。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ちょっと変わったエッセイになるのでしょうか。
    塩野さんが、あちこちに発表された文章を集めた一冊になります。

    そのコラージュのような在り様がなんとも新鮮で、
    読み終えるのがもったいなく、ついつい長期戦になってしまいました。

    順番に読むのもいいですが、気まぐれにページを開くのもまた、いいかもです。
    航跡で軌跡が表現されているのも、なんとも印象的でした。

    そして副題にある「1975-2012」という期間は、、
    まさしく自分の軌跡とも重なって、読み入ってしまいました。

    個人的には防衛大学卒業式での祝辞で述べられたという、
    「一級の武将はイコール一級のシビリアンである」が、ストンと。

    古来より、カエサルにせよ、アレキサンダーにせよ、
    戦争巧者として名を残す人は、総じて事務(実務)能力も高く、
    シビリアン、、いわゆる文官としても一級品であったと。

    それが故に、ただ殺戮のために戦争を行っていたのではなく、
    可能な限りに「戦闘」は避けて、いかに勝利という結果を取り込むかを考えた、と。

    この辺りは、日本で言えば戦国時代の武将達、、
    例えば、武田信玄なんかとも共通するのかなと思いました。

    戦術的な巧者で終わるのか、戦略を意識して積み重ねていけるのか、、
    いろいろと考えさせられたトピックでもありました。。

  • 1975年から2012年の期間、あちらこちらに発表されたエッセイをテーマ毎にまとめた本。
    テーマ毎にまとまっているので読みやすく、第三章のティベリウスの話などは「『ローマ人の物語』の彼の話はこう言う土台があってそれを深く掘り下げて書かれたのだな」と著作との繋がりを感じたりできました。作品までの思索が分かるエッセイは作品を作る過程を覗いて見ているようで何だかわくわくします。

  • イタリアに40年以上暮らす塩野七生女史1975年~2012年単行本未収録エッセイ集。
    塩野女史の本を読むのは60冊目、ただしローマ人の物語の文庫本をハードカバーでカウントすると34冊目になりますが、エッセイというものはほとんど読んでいなくて、彼女自身のことがいろいろわかっておもしろかったです。

    大学卒業後一年海外へ、帰国したらお嫁にいくはずだったのがこんなことになった。
    サッカーにくわしい作家…。
    スモーカー。
    ヨットを操縦して地中海をまわったこと。
    離婚した夫は南イタリアの血がながれる医者。
    敬愛する男性のまえでは結構しおらしい?
    「ローマ人の物語」を発行するにあたってのいろいろ。
    そして私はローマにいったら「ローマ文明博物館」に行きたいとおもいました。

    疑問をのこしたまますっきりしなかったことを、今後のためにメモしておきます↓

    >タオルミーナのサンドメニコ元修道院の夜に交わされた対話の中で、高坂(正堯)さんが(夫)Gに、こんなことを質問した。
    「帝政時代のローマはなかなかに良くやったと思うけれど、なぜ欧米人は、共和制時代のローマのほうを高く評価するんでしょうね」
    Gは例によって迷いもせずに答えた。
    「フランス革命に対する、われわれの劣等感のせいでしょう」

    会話の意味がわかりません。

  • 今年の初読。素晴らしい。

  • 塩野七生の作品は気がつけばいろいろと手に取っていて、ほぼ7割ぐらいは読んでいると思う。それでも、時々気づかないうちにエッセー集が出ていたりして、それに気がついた時には必ず手に取るようにしている。
    前書きにはこれまで本になってなかったエッセーを集めたもの・・・とあったけど、実際には何本かは目を通したことがあったものだった。ただ、それが他の本で読んだのか、雑誌に載った時に読んだのかは思い出せないけど。他の本に載っていないとかいてあるのだから、きっと雑誌で読んだのだろう。

    驚くほど軽いエッセーであっという間に読めてしまうが、塩野七生を知らない人にはあまり進められない。良くも悪くも、彼女が出ている一冊だと思う。

  • 非常に女性的であり、女性的でない人。

  • 塩野節が随所に登場するコラムが満載の好著だ.第5章の「仕事の周辺」の「偽物づくりの告白」と「鴎外が書き遺さなかったこと」で本音を告白しているのに感心した.「ローマ人の物語」全巻を読破しているので、第3章「ローマ、わが愛」は再読の感だったが、あれだけの著作を完成させたにもかかわらず、更に書き始めそうな感じがした.

  • 「ローマ人」以前や専門誌に寄稿した希少なエッセイ集。対人関係やサッカーなど、氏の意外な一面を垣間見られファン必読。昔から日本の政治に関するボヤキにブレがなく、もはや古典。いつまで経っても日本は変わらないのだ。「朝まで塩野七生」をやって斬りまくってもらいたい。

  • ローマ人の物語からの塩野さんの著者三冊目。
    時系列はシャッフルされてますが、ローマ人の物語執筆中のコメントが楽しめました
    サッカー知識の豊富さなど知らなかった一面に会える楽しい一冊です

  • 何より塩野七生さんの文章で、楽しみ。
    検討のため読んでいるが、多分OKだと思う。

全14件中 1 - 10件を表示

塩野七生の作品

想いの軌跡―1975‐2012を本棚に登録しているひと

ツイートする