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- Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103110118
感想・レビュー・書評
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一口に源氏物語1000年と言いますが、考えてみればこの間、いろんな人に多くの影響を与えてきている。実は、光源氏を意識した天皇、親王、将軍、政治家たち。そして、実は源氏に登場する不義の子と同じような位置づけの人たちが、崇徳院、清盛をはじめ多くいたこと。また、万世一系といいつつ、その流れからはずれてしまった天皇は光源氏を意識して!? 「光」がつく名前が多いというのは驚きでした。いろいろな時代に跨る光仁、光孝、光格天皇たちです。そして院政期の「青海波の舞」が物語中の光源氏を演じようとした時代背景の中から来ているということも説得力があります。源氏物語が反天皇制のようでありながら、天皇制強化に繋がってきたのではないのか?或いは軍国主義とは絶対に結びつかないが、戦前の道徳では光源氏の一夫一妻として藤壺はおろか、紫上以外の女性が全く捨象されたというのは、面白い話です。分厚い本ですが、実に楽しく読みました。
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