謎手本忠臣蔵 下

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103110323

感想・レビュー・書評

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  • 吉良を消すのだ―赤穂の浪士たちを使ってな。
    逸る家臣、沸き立つ世論、焦る将軍、不気味な朝廷、
    深謀を巡らす大石内蔵助…。
    熾烈極まる情報戦を、幕閣は生き延びることができるのか?
    元禄赤穂事件の真相を解き明かす、衝撃の歴史長篇。

  • 下巻は大石中心、討ち入りは思ったよりあっさりしていたなと思う。

  •  本書を読んで、大石内蔵助のイメージが変わった。著者あとがきに、歴史の謎に取り組むときは、二重、三重の複眼で眺めることから始めたとある。この『謎手本忠臣蔵』も、そんな複眼思考で書いたそうだ。小説、特に私はミステリものが好きだが、この複眼思考は重要だと感じた。犯人、被害者、探偵役など登場人物の立場で物語を見ると違った風景が見えてくることがあるからだ。浅野内匠頭は、吉良上野介の何に腹を立てたのか。著者がいろいろな角度から眺めた結果、出したひとつの推理が本書である。

  • h20.12.28

  • う〜ん切り取り方が変わっています。幕府と朝廷、金本位制、経済、情報戦。忠義だけでは現代人は納得できないですものね。 しかしこうしてみると大石内蔵助は凄い。これだけの事件を起こし、成功させるには綿密な準備がいるわけで、一番邪魔をするのは仲間というのもわかるなぁ。 現代風の記述が入るのが「時代小説」を読む気分をそぐ。

  • 本当にフィクションなのか? そう思わせる展開である。そしてその展開が上下巻の分量など、まったく意識させない。次回作が待ち遠しい。

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著者プロフィール

加藤 廣(かとう ひろし)
1930年6月27日- 2018年4月7日
東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に勤務し、調査部長などを歴任。山一証券経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師を経て経営コンサルタントとして独立し、ビジネス書執筆や講演活動を行う。
50歳頃から、人生を結晶させたものを残したいと考えるようになり、歴史関係の資料類を収集。2005年、『信長の棺』で作家デビュー。当時の小泉純一郎首相の愛読書との報道があって一気にベストセラーになり、高齢新人作家としても話題になった。のちに大阪経済大学経営学部客員教授も務めた。
『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』を著し、『信長の棺』を含めて本能寺3部作と称される。ほか『水軍遙かなり』、『利休の闇』。その一方で『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』、『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』など歴史エッセイや教養書も刊行を続けていた。

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