女子的生活

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 208
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103120520

感想・レビュー・書評

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  • 坂木司さんは大好きな作家さんのひとり。
    プロフィールを非公開にされているので、勝手に想像するだけですが…

    この『女子的生活』は14冊目。
    坂木司さんの本だからと手にして読み始めたら…
    驚いた!
    私の読んできた坂木さんの本とはテイストが違う…
    タイトルから想像していた内容とも違う…

    でも、そこはやっぱり坂木さん。
    一気読みでした。

  • 女性の格好をすることが好きだけど、心は「男子」のミキの日常を描く。かなり早い段階から、カミングアウトしちゃってるけど、ミキの周辺はなぜか、理解のある人ばかり・・・トランスジェンダーで悩むどころか、自由奔放で、逆に女性特有のマウンティングとかをざっくり切り捨てたりして、痛快な作品。何より、自分に正直に生きているミキにとても共感が持てる。ただ、せっかくの坂木司の作品。もう少し、「謎」が欲しかった。

  • 体は男の子、心は女の子、オシャレをするのが大好き。でも好きなのは女の子、そんなトランスジェンダーのミキ。ガールズライフを楽しむため、東京に出てきたみきは、アパレルで働きながらお洒落生活を満喫中。マウンティング、セクハラ、モラハラ、毒親……おバカさんもたまにはいるけど、傷ついてなんかいられない。そっちがその気なら、応戦させてもらいます!(あらすじより)

    何の気なしに借りたけど、「この部屋で君と」に収録されていた話の続きだった。かわいくて明るくてスカッとする、軽やかな話。出てくる男共が嫌なやつばっかりだけどどこかおかしくて、ミキがばっさばっさと(常識的に)斬ってくれるので楽しかった。かなり毒が効いてて投げっぱなし感もあるけど、踏み込みすぎるよりは良かった。続編が読みたいな。

  • 坂木司さんの本ってだけでなんの予備知識もなく借りて読み始めた本でね、
    図書館で受け取った途端「もしか若い子向けの青春小説か!?」と一瞬躊躇したり。
    読み始めて数ページの間は『和菓子のアン』的なお仕事小説かもなぁなんて思って読んでた…ん だ け ど。
    主人公みきちゃんの基本設定ったら。
    そっか、そうなんだ。
    だから、それも含んでの「女子“的”生活」なのかな。
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    私が送ってきたチャランでポランな20代の頃と軽いようでいて冷徹なみきちゃんの日々はもちろん相違点もたくさんあるものの、合コンでの合戦模様や何かが違う!感満載のひとへのもやもやや洋服のチョイスに悩む日常や。
    そんなところは「女子的」生活においては普遍なのだなぁ(笑)
    私には私なりのコンプレックスやモチベーションがあったように、みきちゃん達にもそういうものがある。
    かおりちゃんも仲村さんもゆいさんもケイコさんもマナミにも、なんらかの「あるある!」もしくは「おるおる!」な親近感。
    それぞれのファイティングポーズが魅力的。
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    対して男のひと達は、後藤を含めてあんまり惹かれなかったなぁ。
    敢えて言うならイタリアンな上司にちょっと惹かれる。
    ダメンズ好きって不治なのか?(笑)

    シリーズ化が予想されるんで、これから魅力的殿方も登場することを期待。

  • 主人公のみきちゃん目線で話が進んでいく。
    みきちゃんは、身体的には男性。
    でも、性自認は女性。
    でもって、性的指向は女性。
    いわゆるトランスジェンダーってやつ。

    そんなみきちゃんの周りで起こる、仕事やプライベートを
    覗き込んだお話たちでしたー。
    みきちゃんは、周りにも恵まれてて、
    家族ともほどよい距離感でいるし、
    会社もブラック企業だけど、みきちゃんのこと理解してる。

    みきちゃんから元気をもらえるけど、
    本当の本当の実際の話、なかなか現代社会、
    マイノリティーの人たちには暮らしにくい世の中だよなー
    って考えちゃったよー。
    いくら、LGBTQって言葉が浸透しつつあっても、
    まだ足りないよね。
    ってか、LGBTQとかマイノリティーとかって言葉が
    ある時点で、「違う」感を受けてしまう。
    どんな人も、その人でいいのにね!!

    私も、みきちゃんとお友達になりたいなー(*´ω`*)

  • 坂木さんらしい視点の小説でしたが、中だるみで話に乗り切れませんでした。

  • なんか、ぽんぽんテンポよく
    会話や気持ちが綴られてるのが歯ごたえいい
    ぬか漬けのキュウリみたい

    みきちゃんに対して思うこともないけど
    歯ごたえよくて、気持ちいいなぁと思います

  • アンソロジー『この部屋できみと』掲載の短編の続きでした。特殊な事情を持つミキが、周囲とポジティブに戦いながら女子らしい生活を獲得しているお話し。これが単なる女子の話だったら当たり前すぎる内容ですが、ミキが語る意義はあると思います。諸々の女子的『格言』があるあるでした。ただ少し意地悪キャラが多いのは年頃で尖がっているからか。もっと優しい女子的強さを描いて欲しかったと思います。後藤くんが唯一の正統派ないい人。ミキの近くに後藤くんのような人がいて良かった。読者的にも。

  • 毒親、マウンティング、意識高い系バトル…。
    アパレルで働きながら、都会で女子的生活を
    楽しむみきが日々のモヤモヤを痛快に
    ぶっとばす、超デトックス小説!

  • 心も身体もオンナだけど女子力低い自覚ありの私には、みきちゃんがちょっと眩しい。

著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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