ダンシング・ヴァニティ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 206
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103145295

感想・レビュー・書評

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  • これ読むと気がおかしくなる妙な感覚になる。それをまた味わいたくて再読。
    やっぱ面白いわ。

  • 繰り返しの表現がたくさん出てきてそれもまた状況の説明になっている。

  • うだつの上がらない美術評論家の中年男。妻、子供、母、出戻りの妹とその七歳になる子供の6人家族。
    「ねえ。誰かが家の前で喧嘩してるよ。」
    という妹のセリフで幕を開け、以降、悪夢のような病的な反復でじりじりと時には大胆に物語が進む。本がベストセラーになったりならなかったり戦争に行って戦争に行って戦争に行って隊長になったり。とにかく僅かに細部を変えながらほぼ同じ文章が何度も続く。まさに悪夢。で、今度はこう来たかなるほどそうなるかという楽しみが延々と続く。めっちゃ面白かった。主人公の選択という視点で繰り返しているだけならよくあるタイムリープものなのだろうけれど、主人公は「選択」はしている。けれどそれは本来絶対に主人公自らが選択できるものではなく、著者だけが選択できる選択肢が混じっていたりして、とにかくそういうカオスっぷりが凄まじかったです。

  • 中期の実験的な諸作品(『虚人たち』とか『エロチック街道』所収の諸短編とか)で培った手法を軽やかにエンタティンメントに適用してしまう。筒井康隆恐るべし。

  • 殆ど大筋が同じシナリオが、ロックバンドのギターリフのように何度も何度も繰り返される。大筋は同じなのだが細部が違っていてその度に新しい情報が与えられる。「ひぐらし」やエロゲのようでもあるが、それよりはるかに短いスパン、数ページ単位で繰り返されるのだ。これにより生じる笑いもあり、流石は筒井御大恐るべし。

    「ダンシング・ヴァニティ」という山下洋輔氏の同名曲があるが、この小説はまさしく「音楽の小説化」に他ならない。音楽の持つ繰り返しの手法を小説に置き換えたのだ。これ以上やると小説では無く詩になってしまうので、その最上のかたちを以て小説にしたのである。

    筒井氏ならではのスラップスティックなナンセンスギャグもあり、思わず爆笑。純文学的要素、私小説的要素、いくつもの要素が詰め込まれていて筒井氏の集大成ともいえるのではないか。

    そしてこの自由闊達さ!
    もう、なんでもありな「自由なカオス」とも「統率されたカオス」ともいうべき有り様である。この自由さこそが小説だ。

    ところでロリ時代の凱子や支七子、コロスのメンバーなどが可愛いが、本作執筆時筒井氏は既に「ハルヒ」にも触れていると思うが、その影響なのだろうか。

  • 2008年1月30日、初版、並、カバスレ、帯付き。
    2014年7月12日、白子BF。

  • 繰り返し繰り返し・・・で読むのが大変でしたが物語の収束にカタルシスを感じて読了後はなんだかスッキリとしました。


    フクロウはどこへいったのだろう?

  • コピペ文学のようでコピペでない。ベンベン。それは何かと尋ねたら、ダンシング・ヴァニティ、ダンシング・ヴァニティ。「あれ、ここもう読んだはず」と何度しおりのはさみ間違いかと勘違いしたことか。とにかく読んでいると進んでいるのか後退しているのか、時間軸をかく乱させる技!腹の底から湧き上がる可笑し味と興奮の心地良さ!をありがとうございます、だ。この日常、いつもかわりねぇ、なんてうらぶれてる場合じゃない。毎秒変化し続けるんだと認識すると面白い!はずなんだけどぉ~~。

  • 何度もリセットしやり直す男の人生。けど最後は、そんな人生なら生死の意味はないと悟る。筒井節すんごい(笑)

  • まるで「脱走と追跡のサンバ」のようw

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