- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103147626
作品紹介・あらすじ
大学設置基準大綱、大学院重点化、独立法人への道-朝令暮改の文科省に翻弄され、会議と書類の山に埋もれながらも、講義という決闘に挑み、研究費と優秀な学生獲得に腐心する日々。大学出世スゴロクを上がるべく、平社員ならぬ平教授は今日も奮闘す。筑波大、東工大、中央大の教壇から見た、工学部実録秘話。
感想・レビュー・書評
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大学でいわゆる理系を体験した人には楽しいかもしれない。
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各種書評に取り上げられている話題の本。確かにすいすい読めておもしろい。著者の力量に脱帽。特に、理学部&工学部出身で,現在,総合大学に勤務する私にとっては「そうそう、そうなのー!」と共感できる部分が多くて。
お気に入り箇所をいくつか引用。
P.53 文系一匹狼たちの頭の中は・・・
○一匹狼は、東工大に対して忠誠心を抱いていないこと。
彼らは大学や学生のことより、自分のことが大事なのだ。
○彼らは、必ずしも本音を述べているとは限らないこと。
相手を論破するためであれば、詭弁を弄することを厭わない。
○議論はその場で首尾一貫していれば、それでいいと思っていること。
一ヶ月後に180度違うことを言っても、状況が変わったと言えばそれで済む。
○彼らは数学ができる人に対して、劣等感(もしくは嫌悪感)を抱いていること。
彼らが理系人間を敬して遠ざけるのはこのためである。
P.97 工学部の教え7ヶ条
第1条 決められた時間に遅れないこと(納期を守ること)
第2条 一流の専門家になって、仲間たちの信頼を勝ち取るべき努力すること
第3条 専門以外のことには、軽々しく口出ししないこと
第4条 仲間から頼まれたことは、(特別な理由がない限り)断らないこと
第5条 他人の話は最後まで聞くこと
第6条 学生や仲間をけなさないこと
第7条 拙速を旨とすべきこと
心します。 -
息子が理系大学を目指すらしいので、文系の私は、理系大学が知りたく、読んでみた。
大学のセンセーなるのもの、研究と教育にいそしんでいるのかと思いきや、諸事雑事が多いらしい。
出張旅費支給のためにキオスクの領収書が必要、というのは、冗談かと思った。
国もくだらない天下りをさせるのであれば、もっと、優秀な人材に思いっきり研究させてやってくださいよ。
東工大が理系国公立の雄であることは、なんとなぁーく解っていたが、スゴイ学生3人の記述は度肝を抜いた。こういう学生を国家の頭脳にできないのであろうか。それこそ頭脳輸出になったら、目も当てられない。
就職難の今、理系大学を出ても、大学院に進まなければ希望した職にはつけないらしいし、ましてや、大学に残るなんて至難の技。
あー、息子よ、それでも理系に進みますか??? -
◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB04705304 -
大学設置基準大綱、大学院重点化、独立法人への道―朝令暮改の文科省に翻弄され、会議と書類の山に埋もれながらも、講義という決闘に挑み、研究費と優秀な学生獲得に腐心する日々。大学出世スゴロクを上がるべく、平社員ならぬ平教授は今日も奮闘す。筑波大、東工大、中央大の教壇から見た、工学部実録秘話。(出版社HPより)
◆◇工学分館の所蔵はこちら→
https://opac.library.tohoku.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=TT21813780 -
東工大工学部元教授が、日本の理系大学は、ちゃんとやっていたんだってことを書いた本。
揶揄する調子はない。 -
2章で脱落。
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なかなか面白い。
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事件ファイルから読んだので、いくつか同じような話が入っているなあと思った。でも、工学部の内幕ものは面白い。学部しか知らないからそんな世界があるのかと思った。また、エンジニア・コミュニティと数学者や物理学者や経済学者の世界との違いも面白い。