薬屋のタバサ

著者 :
  • 新潮社
2.91
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本棚登録 : 402
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103150312

作品紹介・あらすじ

自分を消そうとしていた女が、一軒の古めかしい薬屋にたどり着いた。つかみどころのない、独身の薬屋店主、平山タバサと町の住人との不思議な日々。身を任せる安らぎと不安。リリカルな長篇。ややこしくなった、心と身体がほぐれる魔術的な恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 以前に読んだ短編集『とりつくしま』で、独特の世界観があることは分かっていましたが、中編の本作では世界観の揺らぎが(私にとっては)大きすぎて、受け止めきれませんでした。夢幻と現実の境目を軽々と行ったり来たりしているようで、どちらにも気持ちを寄せきれないというか… 特にきっとこの小説の一番エキサイティングな場面であるラストが謎のままです。面白かったんですけど、難しかった。

  • 寝覚めの悪い夢を見た後のような。

  •  面白かった。文章は読みやすい。ストーリーは不思議だが、その世界に入り込める。池を埋めるシーンは演劇の世界に入り込んだようで全てが集結したような高揚感を味わう事ができた。作者の表現力も詩的表現も素晴らしい。生死か語られている。ラストはやっぱり薬屋という世界が醸し出す不思議な世界。新たな世界に入るワクワク感が勝り嫌味を感じる事はなかった。

  • こんな暑い日(最高気温36.4度)にはゾクッとする不思議な話が心地好い(´ー`)タイトルから可愛らしい薬屋の女の子の話に違いない(^^)と思っていたけれど、全然違った!( ; ゜Д゜)

  • 不穏な空気が流れつつファンタジー。

  • ちょっと不可思議な話なのかなと思って読み進めたけど、少しずつ過去がわかったり物語が進んでいったと思ったら、最後の展開が謎すぎて混乱。他の人の感想が知りたくて検索したりしてしまった。おかっぱの老女のは他の人にも見えてるし本当のところ何者なのか。どこまでが現実なのか幻想なのか、もう少しヒントが欲しかったな。めっちゃ消化不良。

  • 202008

    タイトルに惹かれて図書館で何となく手に取った。
    何だろうこの夢か現かわからない感じ、
    でも知っているような気もする、この感じ。
    前にも借りたことがあったような無かったような。
    最後まで何とか読み切ったが、初めて読んだのかそうでないのかすらわからなかった。(笑)

    色んな意味でもやもやとした読後感。

  • 不思議 難解
    他人の見た夢をのぞいているような
    ホラーなのかファンタジーなのかも
    作品を通して過去の追憶と死が漂い続ける
    ラストの妊娠という展開も希望なのか逃れられない絶望に繋がるのか解釈しきれない
    怖くて淡い

  • 読み終わった後、自分が何処かに行っちゃってる感じになりました(^^;;不思議な感覚の本だった!これは、ファンタジー?軽いホラー?私の読みが浅いのか・・・結局、訳分からないまま読了。みんな、幻?嫌いじゃないけどワカラナイ(笑)そんな不思議な本でした。

  • 好きな人は好きなのだろうなっていうのは分かる。

    こういうのは自分の中に何かしら抱えてる人や抱えてる時期に読むと
    それを投影してなんか響いた気になってしまうけど
    純粋に文章を読み解き理解しようとするとただただ支離滅裂。

    人の夢の話のよう、というのは良い言い方だね。

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著者プロフィール

歌人、作家。第7回歌壇賞、第31回坪田譲治文学賞(『いとの森の家』)を受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』、小説に『とりつくしま』『ひとっこひとり』、エッセイ集に『一緒に生きる』『レモン石鹼泡立てる』、歌書に『短歌の時間』『現代短歌版百人一首』、絵本に『わたしのマントはぼうしつき』(絵・町田尚子)などがある。「東京新聞」などの選歌欄担当。近刊にくどうれいんとの共著『水歌通信』がある。鳥好き。

「2023年 『朝、空が見えます』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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