さのよいよい

  • 新潮社 (2020年12月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784103178248

作品紹介・あらすじ

イヤなことは燃やしちまえば、いいんだよ。本当の事件から生まれた「炎上」小説。ロケットマンがロス五輪の会場に降り立ち、「未来」が「現実」となった一九八四年の夏、世田谷では僧侶が伴侶を日本刀で斬りつけ、火が放たれ、盆踊りの終わった夜空を真っ赤に染めていた。三十二年前の放火殺人事件を探るうち、わたしは家族の秘めごとやおのれの不甲斐なさを思い知らされる。シリアスで、ちょっと熱めの長篇小説。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

日常の中に潜む秘密や過去の葛藤を描いた物語が、心に温かさをもたらします。認知症の祖母を中心に展開されるストーリーでは、何気ない日常の風景が繊細に描かれ、過去の出来事が絡み合いながら進行します。主人公は...

感想・レビュー・書評

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  • 大きな秘密を抱える認知症の祖母を軸にストーリーは、ゆるゆる進む。何でもない日常の風景に抗いがたく引き込まれる。鮮明な過去がある一方で、スッポリと抜け落ちている過去があり、さらには忘れたくて燃やした過去もある。それらがこんがらがって渦を巻く。周囲の者は頭を混乱させないように話題を変えたりしながら静かに向き合う。当の本人はどこ吹く風。曰く「厭なことは火にくべて燃やせばいい。そうしたら、すべて灰になって消えてしまう。」と恬然としている。凄惨な事件も軽やかに昇華してしまう。緩やかな流れが気持ちを温かく癒してくれる。

  • 主人公を祖母にした方が面白かったんじゃないのか。
    題材は面白いのに、冴えない作家を主人公にしたためにちぐはぐな印象。

  • おもしろかった!
    盆踊りできるともっとおもしろいんだろうな

  • 会話の間合いが小気味良く、何度か吹き出してしまった。夏祭り、鰻重、瓶ビールと焼き餃子。音や匂いを感じながら、なぜか懐かしさに包まれる読後感がとても気持ち良い作品。

  • 盆踊りで炭坑節、フレーズが流れると今でも踊れる(笑)
    昭和感の懐かしさが、まだ今でも残る日常にほっとする。

    登場する人がすべてユニークで憎めない。
    祖母のまだら呆け具合がかわいく、呼び込みのお兄さんも最高です。

  • 結婚も仕事も思うようにいかない主人公とまだらぼけの祖母とその家族。そして昔あったお不動さんの放火殺人事件。事件を紐解くうちに祖母の過去の苦労を知り自身のふがいなさが見えてくる。嫌なことは燃やせばいい。そうかもしれない。

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著者プロフィール

戌井 昭人(いぬい・あきと):1971年、東京都生まれ。ヘンテコなパフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」を旗揚げして、脚本を担当、自身も出演する。なんだかんだと、いろいろあって、小説を書きはじめ、2009年「まずいスープ」で芥川賞候補になる。その後、「ぴんぞろ」「ひっ」「すっぽん心中」「どろにやいと」と、4回、芥川賞の候補になるがすべて落選。一方で、2014年「すっぽん心中」で川端康成文学賞、16年『のろい男 俳優・亀岡拓次』で野間文芸新人賞。現在も、作家として活動中です。

「2025年 『戌井昭人 芥川賞落選小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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