- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103197232
作品紹介・あらすじ
セカイの底を、覗いてみたくないか? 孤高の物語作家が放つ、中毒不可避の悪魔的絶品集。恋人の百合子が失踪した。彼女の住むアパートを訪れた私は、隣人を名乗る男と遭遇する。そこで語られる、奇妙な話の数々。果たして、男が目撃した秘技・耳もぐりとは、一体 (「耳もぐり」)。ほか、『残月記』で第43回吉川英治文学新人賞受賞&第43回日本SF大賞受賞を果たした著者による、恐怖と驚愕の到達点を見よ!
感想・レビュー・書評
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『禍』
わざわい
…………
ずっと「まが」って読んでた!笑
わざわい【不吉な様子。人に不幸をもたらす物事】
禍々しい【不快であること】
7つの短編は 『禍』をドロッドロに煮詰めたような作品ばかりでした。
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『食書』
「読書」が本をよむことならば、「食書」はまさに本を食べる行為のこと。 ある日、ふと立ち寄った本屋の多目的トイレで「本を食う女」に遭遇した小説家の男の話。 女はすれ違いざま《一枚食べたら、もう引きかえせないからね》と言い捨て立ち去った。この言葉が頭から離れなくなった男はやがて一冊の本を手に取り…。 小説家の精神がだんだんと壊れていく様が狂気を通り越してコミカルに感じて声を出して笑ってしまった笑。でも ここからあっという間に気味の悪い世界に引きずり込まれ 最後はホラー。背後の関本夏美、恐ろしすぎる…。
『耳もぐり』
数ヶ月前から 行方がわからなくなった恋人を探す中原は、彼女の住んでいるアパートの隣人に話を聞こうと部屋を訪れる。 隣に住む年老いた男は静かに語り始める。《人間の手が長いあいだ隠し持ってきた能力”耳もぐり”》について。 他人の耳からその人の身体に入り込む そう それが”耳もぐり”!
………え?笑 読んでる間、最後まで身体と脳みそがゾワゾワする笑
『喪色記』
度々 「世界から色彩がどんどん失われる」という同じ夢を見る青年。ある日 自分の目から女性が生まれる(!?)。女性は いつもの夢の中に出てくる少女マナが大人になった姿だった。 この話も終始 不思議な世界観だけれど好きだった。世界の、人生の終焉がこんな風に迎えられたら。純愛の物語かなと思う。
『柔らかなところへ帰る』
めちゃくちゃ意味わからんかった笑
帰宅時のバスで隣に座った太った女性から痴漢行為をされた男性の話。最後はハチャメチャな世界へと連れていかれる笑
え?性癖? 男の人は性行為の時、母親の胎内に戻る感覚あるってこと? それとも肉に溺れたい願望??
『農場』
これは想像すればするほどに気持ち悪い。ホームレス寸前の男性が、ある農場で「あるもの」を育てる仕事に就く話。 だめだ、気持ち悪いしか出てこない笑
『髪禍』
『農場』の女性バージョンのような話だった。やはり職を失った女性が 怪しい宗教団体のサクラの仕事を引き受けたことによる恐怖体験の話。 髪の毛って頭皮から抜け落ちると気持ち悪いものに見えるわたし。余計に吐き気が…。
『裸婦と裸夫』
問題作!!笑
電車内に一人の全裸男(ネクタイのみ着用)が現れたことから始まるヌーデミック現象!え?ヌーデミックとは?”ヌード”と”パンデミック”が合わさって出来た造語ですよ!笑 全裸男に触られた人々がどんどん全裸になっていく。「感染」は世界中で広がっていき...。 もう変態もここまで突き抜けてると笑える。しかし 突然つきつけられた世界の終わりに わたしの心は放心状態…笑。
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星2をつけ 人にはお勧めしないと言っていたyukimisakeさん。ユキ...わたしは星4を付けるよ笑
「残月記」も、本同士が子作りをする「本にだって雄と雌があります」も気になってきた。
ちなみに わたしが食書をするならsumika片岡くんのエッセイを食べて 片岡くんの青春の1ページになりたい。
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気になってた一冊
図書館で予約していた一冊
手元にやってきました
なんでしょう…
だいぶ変わった世界です
恐怖と驚愕の世界です
我こそは変わり者って人は読んでみますか?
(ブク友の変わり者さんたちはすでに読んでましたね…w)
『食書』
本は読むものではなく食べるもの
いつかこんな世界がやって来るかも…
1ページ破りとって食べればあっちの世界へいける
誰も本なんて読みたがらない
みんな食べたがる
かったるい文章なんてそっちのけで物語を貪り喰いたがる
だけど気をつけて…
一枚食べたらもうひきかえせない
『耳もぐり』
耳もぐりとは、他人の耳の中にもぐる行為
手で奇妙な形をつくり、その中指をもぐりたい相手の右耳に突き立てる
そうするとずるずるずるっと全身が吸い込まれていく、耳に!w
もぐる相手のことを"耳主"といい、慣れてくると"耳主"を操ることができる
あなたは誰の耳にもぐりこみたい?w
『喪色記』
まぁ、この話は置いときましょう…w
『柔らかなところへ帰る』
あなたは痩せた女性が好み?
それともぽっちゃりした女性が好み?
肉の海を泳ぎまわり、押しよせてくる肉を鷲掴みにし、まさぐり、揉みしだき、揺さぶり、喰らいつき、舌を這わせ、捏ねまわし…
なんじゃこれ…w
何を読まされているんだろう…
『農場』
とある農場で育てているもの…、それは"ハナバエ"
植えるのは"鼻"である
収穫の際には「おはようさーん!」とハナバエに声をかけるw
ハナバエは一体何なのだろう?
人間?植物?土塊?
『髪禍』
なに!この不気味さ…
なに!気色悪さ…
なに!恐怖…
髪は神なり!髪は神なり!って…
『裸婦と裸夫』
裸夫Aが現れた
裸夫Bも現れた
男の子の裸者も現れた
皺くちゃの裸体をさらしている婆さんも現れた
みんな脱ぎだした!
世界を襲う恐怖、それは"ヌーデミック"
あなたは新しい世界で生きていくために「脱ぐ」心の準備はできてますか…
いいですか?脱がすよ…
興味があればどーぞ!w
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( ~ᐕ)~クトゥルー神様ですよー。
艶やかな青い身体を拝んでも良いですよ、拝観料いただきます(*´ω`*)( ~ᐕ)~クトゥルー神様ですよー。
艶やかな青い身体を拝んでも良いですよ、拝観料いただきます(*´ω`*)2024/04/01 -
輩が一匹〜(ユッキーさん)
輩が二匹〜(ゆーきさん)
輩が三匹〜(ultramanさん)
輩トリオです!w輩が一匹〜(ユッキーさん)
輩が二匹〜(ゆーきさん)
輩が三匹〜(ultramanさん)
輩トリオです!w2024/04/01 -
2024/04/01
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7つの短編集。
どれも想像を遥かに超えた独特な世界の話のようである。
どうやったらこの話は作られるんだろうか…という疑問を感じるほどで、恐怖や驚愕の渦のなかに落とされたような気になった。
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最近は電車内と自宅やカフェ等でゆっくり読む本を分けているのですが、こちは電車内で読了。
しかし電車内で読む内容ではありませんでした。
書店で赤黒い不穏なPOPがやたらと目立っていたのも納得です。大変刺激の強い内容ですが短編集なのでいつもの如くそれぞれに感想を。
『書食』
タイトルからお察しの通り、小説をちぎっては喰らい続けるお話。
食べた後に何が起こるかは書きませんが問題なのはその内容です。
良い子の皆さん、エレベーターはお手洗いではありませんよ!
主人公の気持ちが全く分かりませんが、もう異世界の扉を開いているので常識も覆っているのかも知れません。そもそも常識ってなんだっけ?こちらまでおかしくなりそうでした。
『耳もぐり』
新たなスタンド攻撃を受けたサラリーマンのお話。いやもう、スタンドと言うしか説明が付きません。
連絡の途絶えた恋人を心配して彼女のマンションに向かった主人公。彼がそこで出会った男から聞かされたのは耳の穴をこじ開けてその人の中に潜り込む男を見たという話。
薄気味悪い話がどんどん盛り上がっていき、最後は素敵な精神攻撃が始まって読者もスタンド攻撃を食らう始末。
ジョジョをご存知ない方はなんの事やらさっぱりだと思いますが、とにかく読んでいると何者かに精神を侵食されていく気分になります。
『喪色記』
今作の中では1番まともなお話でした。(決してまともではありません)
鬱病を患い休職した男が自分の右目から産み出した女性と幸せになる話です。自分でも何を言っているのかよく分かりませんが本当にこんなないようです。途中から、これは主人公が脳内で作り上げた精神世界に読者を巻き込んでいるのか?と混乱しながら読み進めていましたが、本人は幸せそうに人生を終えるので妄想だとしても良かったね、と心で手を合わせました。
SF的な要素もあり世界が急変する超展開には目を剥きましたがこれが1番まともな話です。この本はここからどんどん加速して行きます。
『柔らかなところへ帰る』
これはもう、なんと言えば良いのか…。
痩せすぎ位に細身の女性と結婚した男性が、バスで真逆のふくよかな女性に痴漢まがいの行為をされ、それ以来嫁に対して魅力を感じなくなり、ふくよかな女性に異常な程の性欲を持ち続けてしまうお話です。それはもう、仕事に支障をきたす程の性欲!
そして何故かバスの隣に座ってくるのは年齢は様々ですがふくよかな女性ばかり。これには理由があるのですが最後は「うぇあ?!」と変な声が出そうでした。
丁度このタイミングで隣のサラリーマンの方が寝てしまい、私の肩を枕にしかけていたので内容が内容だけに「ずっと寝ていて下さい!肩を貸すから!」と違う意味の緊張感に襲われていましたが、ここから肩にはサラリーマン、目の前には変態世界のめくるめく電車タイムが始まります。
『農場』
SFとホラーを足して割ったようなお話です。
28歳でホームレスになってしまった主人公が怪しい男に仕事があると持ち掛けられ、どうせ死ぬ事しか考えてないし、と軽い気持ちでついて行ったらどえらい強制収容所のような所。
発想がぶっ飛んでいらっしゃるのですが、何を栽培している農場なのかは伏せますが気持ちが悪いです。ホラーの怖さと言うよりは脳を掻きむしられるような感覚です。
主人公の行く末も1番可能性がありそして1番最悪な結末でした。
サラリーマンはまだお休み中です、お疲れ様です。
『髪禍』
新興宗教の新たな神の誕生の儀式のお話です。
最早不穏な空気ですが、失業した女性が一泊二日で10万支払うから儀式のサクラとして出席してくれ、と言われお金目当てに引き受ける所から始まります。ご多分にもれず、ろくな目に合いません。
髪を神と定義する教祖様は病で1度体毛が全て抜け落ち、その後ふっさふさの艶髪がもりもり生えて来て数メートルにも伸びた、というエピソードからして気持ち悪いのですが実際にこのお話が1番気持ち悪かったです。
最後は1周回って皆さんとても楽しそうで私も楽しい気分に…ならないよ!!なんでそうなる?!
あまりの展開に降りる駅を危うく乗り過ごしそうになりました。さようならサラリーマン。起こしてすみません。
『裸婦と裸夫』
ここだけは自宅で読んだのですが、心からそうして良かったと思いました。
ここまで長々とお読み下さった皆様、最後はヌーディスト祭り開催です。
電車内に突如として裸にネクタイのみの中年男性が乗り込み「どうせ脱ぐ事になるんだからお前らも脱げよ!」と老若男女かまわずタッチ。するとどうでしょう!皆さんすっぽんぽんに!そして感染するすっぽんぽん、ヌーディストパンデミック!!服を捨てないマイノリティー達の運命や如何に?!
頭がおかしくなりそうです笑。
ここでも超ド級の展開が待っています。あぁ、なるほどね…と思わざるを得ない強引さ。
長々とお付き合い下さりありがとうございます、これを読まれた方も踏み込んではいけない領域に立ち入ってしまった気持ちになられたかと思います。私もです。
帯の文言や有名なレビュワーさんの感想に納得しましたが、私は人には絶対にオススメしません。
『正欲』とは違った意味で覚悟して読んで頂きたい作品です。-
あはは、確かに!!笑。でも真の『科挙』は最後の裸祭りですよー笑
お姉様の反応が楽しみー!(о´∀`о)
途中のバス逆セクハラも凄いですよ…あはは、確かに!!笑。でも真の『科挙』は最後の裸祭りですよー笑
お姉様の反応が楽しみー!(о´∀`о)
途中のバス逆セクハラも凄いですよ…2023/12/01 -
2023/12/01
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2023/12/01
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読書備忘録813号。
★★★☆。
なるほどなるほど。この作家のこの作品。
ブクログである方々とフォロー、フォロワー関係にならなければ絶対に出会わなかった作品。
7編の短編集ですが、1編目を読み始めた瞬間にゾクゾクッと来ました。
それぞれの作品の主人公にきっかけとなる禍が降り掛かる。そして背徳感満点のエログロの世界へ!
ありがとうございました!ある特定フォロワーの皆様!
「食書」
読んで字の如く読書ならぬ食書。
主人公はバツイチの作家。とあるショッピングセンターの多目的トイレを使おうと扉を開ける。
正面の便器に座って本を食う女がいた。女は「一度食ったら引き返せないよ」と。
試しに1ページ食べてみよう。作品は「夜更けのマンションで起こること」というエログロホラー短編小説。
食べた瞬間、本の主人公に。主人公が住む古い集合住宅のエレベーターに張り紙が。集合住宅の敷地でオシッコをするな!と。すぐ元の世界に戻ってきた。先が気になる!また何枚か食べた。再び本の世界に。エレベーターで女がしゃがんで何かしている・・・。本を食べることが止まらなくなった。
そしてなんと、現実世界にオ○○コ女子関本夏美が。ゾクゾク!
「耳もぐり」
主人公中原光太。交際相手の女性が連絡が取れなくなった。
女性が住む集合住宅。女性の部屋の隣の部屋の男に何か知らないかを尋ねる。そして男から語られる、昔電車の中で起きた出来事。電車で寝ている女性の耳に男が潜り込んだ話!ゾクゾク!
そしてその男から潜り方を教わった。
潜るときの禁忌。
自分に潜るな、消える。
誰かに潜っている時に更に重ねて潜るな、誰が誰だか分からなくなる。
長時間潜るな、人格が融合する。
そして禁忌は破るためにある。ぶるぶる。
「喪色記」
主人公はメンタルを患い不眠症に。
薬でなんとか眠るが夢を見る。
夢の世界でマナという少女と遭う。今はまだ、世界は色に満ちているが、灰色の獣が襲ってきて灰化すると。
そして、現実世界で主人公の眼からマナが生まれ落ちる???
主人公はマナと結婚して幸せな家庭を築くも、現実世界が灰色の獣に蹂躙されていく。
なんだこれ?
「柔らかなところに帰る」
主人公はスレンダーな妻がいる男性。
バスで豊満な女性が横に座り身体を弄られる。痴女に出会い性癖が180度変わってしまった。ひたすら太った女性を探す。しかしなかなか痴女行為をしてくれない。そしてやっと痴女と再会。痴女に連れていかれた屋敷は超巨大な女王デブが君臨する異様な世界。そして男は帰っていく。キモッ!
「農場」
主人公井上輝生28歳。ホームレス。
60才くらいの男から仕事があるがやらないかと誘われついていく。そこは農場?
培養液が充満したタンクにへんなモノが浮遊している。へんなモノ?顔のパーツ。
そしてへんなモノは苗であり、畝に植えられる。収穫の時。地中から出てきたのは・・・。キモッ!
「髪禍」
主人公のサヤカ。介護の仕事をしていたがアル中になり仕事を辞める。そして昔つき合いのあった風俗店のマネージャと偶然会い、仕事があるけどやるか?と誘われる。髪にまつわる怪しい宗教団体でサクラとして巫女を演じる仕事。10万円。
宗教団体の儀式で繰り広げられる恐ろく禍々しい耐え難い出来事!
「裸婦と裸夫」
みんな裸になって、皮膚も脱いで、海で生きていく。
新人類だ。夏になると部屋の中で裸族になるシンタロウにとって、ちょっと興味があった!
まあ、キモイ小説を読んだ。-
2024/03/28
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2024/03/28
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2024/03/28
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7編の短編集。
漢字が多くて硬い文章。ジャンルとしてはホラーになるのでしょうか。苦手なジャンルなのですが、ゆっくり読むと情景が手に取るようにわかり、怖い世界を存分に楽みながら半日で読み切りました。
最終話『裸婦と裸夫』のばかばかしさが、とっても好きです。
電車に乗っていると、いきなり裸にネクタイ姿の男が次々と乗客にタッチした。その男にさわられた人は服を脱ぎたくなり、目の前にいた好みの女の子も服を脱ぎだして…
ゾンビパニックもの風なのに明るいのと、好みの女の子に対する主人公の願望が正直すぎて、笑えます。
幽霊あり、純愛のパラレルワールドあり、不思議な宗教あり、襲い来る人々あり。それぞれが違うタイプの怖さです。作者の想像力の幅広さに驚かされます。
映像化してくれないかなぁ、と、ずっと「世にも奇妙な~」の音楽が頭の中でタッタラタッタ・タッタッタッタと自動再生しっぱなしでした。 -
奇妙極まりない7つの短編集。絶対に普通の日常が描かれることはないと分かっていて、読まずにはおれない誘惑に負ける。読んでいる間も読み終えてからもゾワゾワした気持ちがおさまらず、しばらく脳裏から離れない。分かっているつもりで構えてたけど、想像を超えていた。なんだか、そこまでを全てひっくるめて期待して読みたくなっているのは今回も同じか。また次も同じ気持ちで読みたくなるのだと思う。
以下はあらすじを省いて、簡単な感想のみ書きます。
「食書」
読み進めると、ちょっと恐怖を感じるが、体感してみたいとも思えてしまう。そんな戻れなくなる世界。最後の一行はなかなかに辛辣。
「耳もぐり」
終始、主人公の語りで綴られるのだが、状況が分かってくると意識が揺らいでくような感覚になる。恐怖とは少し違うのだが、不穏極まりない。
「喪色記」
世界の終末を迎えるのだが、暖かな気持ちになる結末に少しホッコリとした。ただ、内容はやはり相当に不可思議。
「柔らかなところへ帰る」
今までの物語よりは、現実的かと思っていたが、甘すぎた。欲望の行き着く先はとんでもない世界だった。
「農場」
禁断の行為も軽々と予想を超えてくる。まるで崇高な行いであるかのように錯覚するが、異様な世界であることに違いはない。
「髪禍」
極めて奇想。しかし、心酔する者からすれば悦びである世界の異様は、なにも物語に限ったことではないとゾッとする。
「裸婦と裸夫」
途中ちょっと可笑しく感じて、最後は少し笑える話なのかと思ったが、やはりこれも甘かった。ただ、この世界の終末も少し暖かな気持ちになる物語で、未来を見たいと感じた。
現実と地続きかのような混乱と恐怖、世界の終末、信仰の行き着く先、など内容は色々で、奇想的な物語はどれも心穏やかに読めないのだが、どうにもクセになる。 -
ある日突然、禍はやってくる。
全7篇が収録された本書。
ホラーでもあり、SFでもあり、でもホラーというよりかは奇譚と呼びたくなる7篇だった。
文章は少し硬めで、だからこそ物語が際立っていた。
最初の食書でおっ、と思い、柔らかなるところへ帰るでユングを思い浮かべた。
この話は特に奇譚なんだけど、聖書のようでもある。
重厚感があって面白かった。
以下備忘録がてら目次をば。
食書
耳もぐり
喪色記
柔らかなところへ帰る
農場
髪禍
裸婦と裸夫
これ、面白そーです(^^)/
これ、面白そーです(^^)/
面白いですよ!!と胸を張って言いたいのですが、万人受けするのか?ちょっと心配です笑
ぜひお手に取ってお確かめくだ...
面白いですよ!!と胸を張って言いたいのですが、万人受けするのか?ちょっと心配です笑
ぜひお手に取ってお確かめください(* ‘ᵕ‘ )ノ
本ぶらさんの「あー、悪魔されてみてぇー」に笑ってしまいました(^▽^笑)