二つの祖国 (下)

著者 :
  • 新潮社
3.78
  • (6)
  • (3)
  • (8)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 44
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103228127

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • やはり悲劇的な終わり方だった。邦人紙記者から日本語教官さらに無駄死にしないように投降を呼びかける語学兵、戦後は東京裁判のモニターと懸命に努めた挙げ句の結末が辛いね。合衆国民たらんとして歩み続けた天羽賢治(Ken)だったが最後まで日米のハザマで悩み もがき続けた。
    この下巻では東京裁判の進捗が柱だが、戦勝側の論理が勝る様子や戦犯個々の有り様などリアルに描かれているので興味深かった。
    また戦時下の軍隊が常識 良識 品格など全く無い体制であり、所謂 日本軍による残虐行為なども伏せないで爼上に乗せてある。
    作者の熱が伝わる 読む甲斐のある 読むべき一冊でした。

  • 現在の国際法では、どのように解釈しても、戦争を犯罪とすることは出来ない、戦争遂行の"方法"だけが、法的規律のもとに置かれている、もちろん、私は平和を愛好する者ですが、戦争を犯罪として裁く法律が国際法に出来ない限り、東京裁判に被告を戦争犯罪者とすることは出来ない 東京裁判は、法服をまとった復讐の裁判だといわれた 主要参考文献一覧 150冊余、膨大な資料を読み込んで小説に書き込んだ

  • 主人公に気持ちが乗り移ってしまい、最悪の気持ちで迎えた読後感。

    下巻に入り、悲しみと虚無感が交互に押し寄せてくる物語展開。
    しかし読者は涙に流されることを許されない。

    戦勝国が敗戦国を裁く国際軍事法廷。
    作者はその理想と矛盾を暴き出す。
    行き詰る法定でのやり取り。
    文官で唯一絞首刑に処せられた広田 弘毅の無念さは如何ほどであったろう。

    アメリカの傘の下で繁栄を謳歌する我が国において、一体どれだけの人が、アメリカの犯した罪を知っているのか。
    骨抜きの日本人に喰らわす鉄槌のような小説だ。

    緻密な取材が伺わる。
    もはやフィクションとは言えない。
    各人を取り巻く状況は限りなくリアルで絶望的。
    作者が最後に突きつけた結末に呆然。

  • 東京裁判の話。
    最後が衝撃的だった。

  • 田中周子さん(情報メディアセンター)推薦

    学校の授業では教わらないであろう、日本の歴史の一つです。

  • 時間をおいて、最後の2章を読み終えた。

    今まで読んだ本で、これほど自分に重くのしかかってきた本はない。Dual identityがはっきり出てくる。

    この本はこれからも大切にしていく。

全6件中 1 - 6件を表示

二つの祖国 (下)のその他の作品

山崎豊子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツイートする