沈まぬ太陽 全5巻

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784103228196

感想・レビュー・書評

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  • 手法として賛否両論あるようですが、フィクションと割り切っても、「信念を貫いて生きる」ということについて、もう一度考えさせられました。
    この長い物語の中で主人公が心から笑った場面がいくらあったか?御巣鷹山の事故現場の描写も迫力がありましたが、雨の空港での家族との別れのシーンは、心にずっと残ったままです。

  • 5冊を3日間で読み終わる。
    読みやすいが、かなりハードな内容だった。
    「恩地元」が主人公。

    10年は、仕事に専念しようとしたが、
    8年目に、労組委員長を、八馬という委員長に、無理矢理押しつけられる。友人の行天も職場改革のために立ち上がれと支援する。

    現場での不満が、渦巻いており、その改善のために努力するが、
    会社は、特殊な独立法人であり、問題の解決がなかなかできない。

    スト権を確立し、ストを行使することになる。
    そのことで、アカ呼ばわりされ、2期続け、
    結局、委員長を降りた時点で、カラチ、テヘラン、ナイロビととばされること10年。
    飛行機事故の多発のなかで、裁判の結果、本社にもどされる。
    しかし、純然たる窓際族。

    飛行機が、御巣鷹に激突し、521名のたくさんの命を奪うという事故をおこすなかで、会社のあり方が問われる。

    会長に繊維会社の会長が、三顧の礼出むかえられ、
    その会長の人道主義的采配で、恩地は、名誉回復する。

    会長は、現場に基づき、「絶対安全」と、「公平な人事」を訴える。
    しかし、困難は、さらに、会社の病巣にふれることで、不協和音が出始め、会社の再建は、結局おぼつかなくなってしまう。

    そして、また、恩地が、ナイロビへとばされるところで、幕を閉じる。
    航空行政は、政治と密接不可分の利益が発生するところであり、
    そこから腐敗も生まれる。
    また、労働貴族達の利権も深く絡んでくる。「差別」にめげずに闘う。
    堂本、八馬、三成、岩合、轟。

    行天の不確かな態度と戦術 生き残りをかけて、つねに保身をはかっていく。

    不公平という言葉を日本人は、あまり気にしない。
    公平に見るということの訓練ができていないからだ。

  • 3巻目 御巣鷹山篇 が のリアルさ! 520名+1名のご冥福を改めて祈ります。 今年の夏は御巣鷹山に登ります!
    官僚以上の官僚社会!JALの現状はどうなんでしょう?
    長かったですが、約一月で読み切った感じです。
    山崎豊子さんの文章はとっても読みやすい! あっと言う間に読み切れるのは先生の文体のスムーズさなのでしょう。

    また、暫くしたら長編読んでみたいですね。

  • 飛行機墜落してからの遺族の怒号描写が印象的だ。すべてにわたりリアル。

  • 読むきっかけは以下。
    1.JAL再建の勉強用、特に組合について予備知識を身につけたかったこと
    2.御巣鷹山のJAL機墜落を、「ほぼ」知らない1979年生まれの自分にとって、一つの歴史を知るきっかけにしたかったこと

    最近小説を読んでいなかった事と、単身赴任の主人公・恩地と出張の多い自分の生活が妙に重なるところがあって「アフリカ編」はのめりこむ様に読んだ。

    後半「会長室編」は読むのに疲れスピードは落ちた。
    重たい内容であり、登場人物も増えたし、「御巣鷹山編」がヘビーな内容で、そこに疲れたのかもしれない。

    個人的には読むのが遅かったのが恥ずかしいけど、現代人として読んでおく本ではある、と思いました。

  • 3年ほど前に読み終わり、遂に映画を見てきた。3時間という長丁場(途中休憩10分あり)だったが、本を読んでいないと難しいカット割り。本自体は★5つなのだが、映画は★3つ。サバンナのしがらみのない、雄大な風景に没頭、感動できず、残念。

  • 週刊新潮連載時、週刊新潮がJAL機内から姿を消したというエピソードを持つ『沈まぬ太陽』。報復人事、御巣鷹山、利潤追求…、その人間模様と社会性、壮絶な事故の描写は他の追随を許さない生々しさがあります。『白い巨塔』の財前&里見助教授を彷彿とさせる恩地&行天の対決も怖い…。巻末の取材協力者と主要参考文献の一覧も圧巻です。

  • 日本航空をモデルに書かれた小説です。

    労働組合関係、御巣鷹山の事故、政治家とのつながりetc・・・
    大企業の権力構造・利権構造を見せられた。
    元新聞記者の作者が書いただけあり、すごくリアリティ。
    フィクションなのかノンフィクションなのか、読んでいるうちに分からなくなるほどでした。

    御巣鷹山事故について、小説に書かれていることが全てが事実とは言い切れないんだけど…
    あまり詳しく知らなかっただけにショックをうけました。
    “起こるべくして起こった”事故。
    遺族の人たちの気持ちを思うと、決して風化させてはいけない事故だと改めて感じました。

    JAL=悪で書かれていますが、大企業には多かれ少なかれ、このようなブラックな部分ってどこにでもあるような気がします。

    会社の理不尽さに、自分の信念や正義感を貫こうとする恩地さん。
    ココまでは…無理かもしれないけど。
    何時だって恩地さん寄りの人間でいたいな、と感じました。

    5巻まであり、長い小説だけど、読み出すととまりません!!
    内容は重たいけど、読んで良かった本です。

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