- Amazon.co.jp ・本 (587ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103249412
作品紹介・あらすじ
愛染明王の刺青を背に、舫鬼九郎は盟友・柳生十兵衛と京へ旅立った。まだ見ぬ父に一目会うため、そして俺を愛していたのかと問うために。次々と襲い掛かる権力の手先を相手に、斬った張ったの大乱戦。果たして無事都にたどり着き、深い因縁を解くことができるのか…。
感想・レビュー・書評
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再読。単行本が出たのを見て図書館で借用。今回も図書館。舫鬼九郎四部作の最終巻。高橋克彦氏の時代劇は外れがないが、これは活劇なので滅法面白い。鬼九郎の素性もやんごとなき御方にも極まり過ぎて水戸の御老公も腰を抜かす事間違いない。周りには柳生十兵衛やら天竺徳兵衛やら荒っぽい有名人に吉原の高尾太夫と紅嵐の美女二人、他にも腕に自信のある長兵衛と権兵衛が江戸から甲州街道を抜け木曽路を往く旅に出る。四作中、最後を飾るに相応しい構成で見かける度に読みたくなる。文庫化されたので購入したいのだがなかなか見つからない。
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おもしろい!さすが高橋克彦さん。活劇ってこういうものですよね。
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高橋克彦入魂の一冊ですね。
歴史には決して出てこないであろう舫九郎と、兵庫介を正統として見る最近の歴史物の中ではよく描かれることのない柳生十兵衛もイキイキと描かれていて息もつけない面白い小説でした。 -
このスピード感!長い話ではあったけれど、展開のスピード感にあれよあれよと読み終えました。活劇ってこういうものだよなあ。描写が具体的で映像的なのはこの作者の得意とするところ。登場人物の個性が輝いてきたところで、これで大団円ですか?戦う相手がいなければ、活劇は生まれないだろうなあ。
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前半はありきたりな展開だったのだが、高澤恒志郎が登場してから俄然面白さが増していく。
敵味方問わず状況を混乱させ、どんどん人を切り殺し、柳生十兵衛を生涯の敵として追いかけながらも結局戦わず、物語をカオスにしていくトリックスター。
こんな魅力的な適役もなかなかいない。最後に改心してしまったのが残念なくらいだ。
竜の棺なんかでも最後にはみんな味方になってしまう大団円を迎えるから、作者じたいが好みのエンディングなのだろうけど、悪役として死なせて欲しかったなー。
この高澤恒志郎を知るだけのために読んでもいい物語だ。 -
舫鬼九郎の旅も、ここで終わったのでしょうか?戦闘場面が映像的で面白かったけど、現実に映像化されると見るのを躊躇いますね。
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前巻から、かなり待たされましたが、ようやくシリーズが完結したようです。
相変わらずの活劇風の内容は面白いのですが、ちょっと長かったですかね。
最後も、あっけなく終わってしまった感じです。