ツナグ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 3445
レビュー : 648
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103283218

感想・レビュー・書評

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  • 連作長編。死者に会わせるツナグの仕事を通して描かれる人と人とのつながりに、切なくなる。心理描写がとにかく巧み。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「切なくなる」
      色々考え過ぎて疲れました。その結論は、死者を煩わせてはいけない。。。です。
      映画もなかなか良かったです!
      「切なくなる」
      色々考え過ぎて疲れました。その結論は、死者を煩わせてはいけない。。。です。
      映画もなかなか良かったです!
      2012/12/08
  • 装丁も美しい本です。個人的には、ミステリの趣深い「親友の心得」が好き。10代若者たちの微妙な心理と人間関係に絡めたミステリは、辻村さんの一番得意なフィールドでもあると思いますし。各話では非常に完成された存在というか、清廉で温度の低い印象だった「ツナグ」の青年が、実はまだ駆け出しだった事が最終話で判明しちょっとびっくり…本多孝好の、病院の死神シリーズを思い出しました。

  • 死者と生者を一度だけ会わせてくれる使者(ツナグ)を描いた連作短編集。ファンタジックで優しい読み心地ながら、どこかしら厳しい目線の現実を突きつけられる部分もありました。だけど全体としてはしんみりほんわか、という印象です。
    お気に入りは「親友の心得」。これはなかなかに辛らつでした……。そしてすべての物語が繋がり、「使者」自身の物語でもある最終話「使者の心得」。これはミステリ仕立てで、解き明かされるのはなんとも悲しい謎の真実。それでもこの「使者」という仕事は、必要とされているのでしょうね。

  • 最後に「使者(ツナグ)」の話を持ってくるあたり、ニクイなぁ~。辻村さん!なんとなく両親の死の真相は途中で予想できたけど。またどこかに登場してほしいな。歩美。

  • 辻村深月の奇跡の話。
    たった一人と一度だけ、死者と再会できる。
    但し、生きている間に1回、死んでからの1回だけ。
    この設定がまずすごい。
    死者と出会えることが奇跡というよりも、
    自分が求める人が、自分のことを求めているという繋がりが奇跡。
    死んでも誰かがこっちで自分を思ってくれている。
    残されても誰かがあっちで自分を思ってくれている。

  • 辻村先生の新刊です。

    「たった一人と一度だけ、死者との再会をかなえてくれる人がいるらしい。」という帯の言葉どおり、生者が死者と会う際のこと、そして、そのツナグ役目を担う人達の話です。

    短編集の体をとっており、一遍一遍はやや未完成か、またはあえて描ききらずに終わり、それがもたらす様々を考えさせる手法なのかと思ったりもしたのですが、最終章を読んでそれは払拭されました。

    それぞれの話それ自体は繋がっていないのだけれど、重なり合って、各章を読み終わっても残るしこりのようなものは、最終章を描く要素として機能し、きちんと昇華、回収されて結末に至ります。

    手法というか、組み立てとしては、伊坂さんのバイバイブラックバードに近い印象です。もちろん内容的にはそれほど似ては居ないのだけれど。

    辻村先生の著作に人の生死を扱う話はこれまでにもあったけれどそれは主に事件として、もしくは怪談の味付けとしてであったりで、生死そのものを見つめた話ではなく、また、以前別の作家のその手の話を読んで幻滅した経験もあり、正直読み始めは、このテーマを今の辻村先生の年齢で描くのは大丈夫なのか?という想いもあったのですが、そこは、さすがと言うべきか、きちんと読めました。安心しました。

    ずっと、変化し続ける辻村先生ですが、段々と訪れるその変化も、よいものであるような気がします。このまま、良質の物語を提供し続ける作家であってほしいと思います。

  • 待ち人の心得は不覚にも泣いてしまった。
    いつもの通りどこの誰といつつながってたかを探すのも楽しい。

  • 死者に会うための唯一の窓口、使者がツナグだった。
    死者につないでもらった5人の物語。
    自分だったら誰につないでもらいたいか?考えながら読んだ。
    印象に残った文章
    ⒈ 今日の気分は「人生を前向きに」(アイドルの心得)
    ⒉ 親父に初孫を見せに行った(長男の心得)
    ⒊ わたしには、絶対に敵わないよ(親友の心得)
    ⒋ クッキーの缶は?(待ち人の心得)
    ⒌ 死者は、残された生者のためにいるのだ(使者の心得)

  • 4.0 死者と生者の間を取り持つ使者。有りがちな設定だけど面白かった。個人的には『待ち人の心得』が一番良かった。

  • 映画化されるということで購入。
    結構前に読みましたが、とても面白かった記憶があります。
    死者がよみがえるということで、文字だけ見ると、ホラーなことを想像しがちですが、この作品は、明るいタッチで描かれていて、とても読みやすかったです。
    ありえない設定ながらも違和感なく読めました。単なる短編集と思いきや、最後の主人公の視点からの短編集を読むことにより、全体として奥行きのある作品になっていました。違った見方があって、楽しめました。

    特に親友のエピソードが印象的です。辻村さんの作品には、青春群像劇の中にミステリーを盛り込んでいる作品が多くあり、この本でも親友のエピソードに盛り込まれていました。
    怖いながらも辻村ワールドに引き込まれたなと思いました。
    しかし、読んだ後は、ほっこりとさせてくれるので、おすすめかと思います。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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