流跡

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 521
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103284611

感想・レビュー・書評

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  • 言葉をひとつ、またひとつ、紡いだ文字の連なりの意味は求めず、ただ身を任せたゆたうように流れゆく。理解しようと読むというよりも、脳内に流れ来る感覚を咀嚼せず有りのまま受け入れる。流れるように、けれども時に静謐な美しい言葉の佇まいにハッと立ち止まり、見惚れる。存在する言葉の心許なさと不確かさ。目で追い、脳内に流し込み、体内に留めようにもはらはらと落ちてゆく文字の欠片。四方に拡散し留まらぬ文字の流跡。此処にたゆたうことの何と豊潤で幸福なひととき。(2011年1月読了)

  • 5/2読了

  • 水の流れるように、船の漂った跡のような文章。

    流れ着いた先もままならず、ひたすら跡をつけて彷徨う。

    文章のクオリティは尋常じゃないくらいにすごいのだと思う。
    だけど、正直、物語を読んでいるというよりも文章をなぞっただけで
    話の内容の解読不能だった。。。。(涙

  • 二度読んだ。
    一度目は全く解らず何日かおいて二度目に入ってようやく解った気がした。

    普段乱暴に本を読む自分はこの本の構成
    (これは特に複雑で解らない時にはこの作品そのものが不可解なものとしか見えなくなる)
    や文章などに感じられる繊細さを判ってもそれを情緒や意味として解き明かすことが出来なかったが「紙を扱うように」繊細に扱って読んでみたら面白く読めた。

  • 正直、よくわからない。

  • どういう話か説明できない。小説というより散文詩。船頭が職業っぽい男性が、過去と未来、現実と非現実を行き来する。平安時代くらいの話かなと思いきや、携帯電話やテレビが出てきたりする。買おうかな。

  • 前衛的な幻想小説。ちょっぴりメタ。ゆらゆらと揺れる文字に頭もくらくら、酔う。

  • 2013/1/25購入
    2014/9/7読了

  • わたし、は何者なのか。
    どこから来て、どこへ行くのか。
    ということが一つのテーマであったように思う。
    何もかもを把握しているようで、実は何もみえてない物語、といいたいところだが、ストーリーなど、ない。その混沌こそが筆者の「わたしは何者か」という命題への混乱なんだと思う。
    おとなのための青春小説でしょう、これは。

  •  それ自体の韻がとてもきれいなことばがたくさんあって、それはそれはとても美しいのだけれど読み難いような気がした。酔いが覚めてがむしゃらに体裁きにせずなったらどういう風になるんだろう。

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著者プロフィール

1984年、東京生れ。2009年、「流跡」でデビュー。2010年、同作でドゥマゴ文学賞を最年少受賞。2011年、「きことわ」で芥川賞を受賞。

「2022年 『細野晴臣 夢十夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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