TIMELESS

著者 :
  • 新潮社
3.37
  • (7)
  • (14)
  • (19)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 285
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103284635

作品紹介・あらすじ

空から死は降ってこない。降ってくるとしたら、それは――。芥川賞受賞から七年、待望の新作長篇。恋愛感情のないまま結婚し、「交配」を試みるうみとアミ。高校時代の広島への修学旅行、ともに歩く六本木、そこに重なる四百年前の土地の記憶、いくつものたゆたう時間。やがてうみは妊娠、アミは姿を消す。――二〇三五年、父を知らぬまま17歳になった息子のアオは、旅先の奈良で桜を見ていた……。待望の芥川賞受賞後第一作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 空から死は降ってこない。
    降ってくるとしたら、それは――。
    恋愛感情のないまま結婚し、「交配」を試みるうみとアミ。
    高校時代の広島への修学旅行、ともに歩く六本木、そこに重なる四百年前の土地の記憶、いくつものたゆたう時間。
    やがてうみは妊娠、アミは姿を消す。
    ――二〇三五年、父を知らぬまま17歳になった息子のアオは、旅先の奈良で桜を見ていた……。
    (アマゾンより引用)

    読みづらい。
    意味が分からない。

  • 昨年本作にまつわる講演会に足を運んだこともあり、待望の新刊とあって期待値も高かったのだが、原爆や震災をテーマとしているわりに登場人物たちがそれらに強く翻弄されるわけでもなく、またそれらを描く必然性も感じられなかった。うみとアミが六本木の秋の野原を歩くシーンは酒井抱一「秋草鶉図」からインスパイアされていることもあって特に象徴的だが、全体的にただ書きたいシーンを並べたという印象を受けた。古典の引用も非常に断片的で作品の深部に影響を与えるほどでもなく、表層的な部分を飾るに留まっている。期待を裏切られてしまった。

    • あおちゃんさん
      全く同感です!作者の独りよがりな印象しかありませんでした、
      全く同感です!作者の独りよがりな印象しかありませんでした、
      2018/08/30
    • 雨伽詩音さん
      完全に独りよがりですよね。小説を組み立てる手段として既存の作品をコラージュし続けるなら、もうこれ以上彼女の作品を読まなくていいなと感じました...
      完全に独りよがりですよね。小説を組み立てる手段として既存の作品をコラージュし続けるなら、もうこれ以上彼女の作品を読まなくていいなと感じました。『きことわ』『流跡』が良かっただけに残念です。
      2018/08/31
  • 私は一体何を読んでいるのだろう、読まされているのだろう、という気持ちになってしまった。特に2章から。1章はまあまあ面白かった。
    最後の40ページくらいは流し読み。ただ、その流し読みした部分が良さげに感じたので、やっぱり集中力のあるときにちゃんと読めば良かったかなと少々後悔。
    私の集中力と読解力がないばかりに、残念なことになってしまった。読むタイミングって大事だと改めて思った。

    途中流し読みなので、★での評価はしません。

  •  ツツジの花は遺骨の喉仏にも似て。エチオピア高原に降る雨は肥沃な土をナイルに運ぶ。あの頃海面は低かった。ついにシーラカンスの寿命をこえた人類に百二十歳まで生きる時代がきた。ヌシは救いもせず守りもせずただそばにいるだけらしい。夏もちかづく茶摘み歌。染色体がすぱすぱ切れてゆく。人形浄瑠璃にきく義太夫の声。彼氏の固有名詞がどんどん変わって。

    『からまればじぶんでときほぐす。』7頁

  • 歴史と現在に感じている断裂を、こんなに埋めあわせて記憶に落とし込めることがあるか? 人、物、感覚…モチーフの選び方もつなぎ方も、すばらしく、本当にすばらしい小説!

  • 言葉を追いかけるうちに時間感覚がなくなっていく、すごい!!

  • +++
    空から死は降ってこない。降ってくるとしたら、それは――。芥川賞受賞から七年、待望の新作長篇。恋愛感情のないまま結婚し、「交配」を試みるうみとアミ。高校時代の広島への修学旅行、ともに歩く六本木、そこに重なる四百年前の土地の記憶、いくつものたゆたう時間。やがてうみは妊娠、アミは姿を消す。――二〇三五年、父を知らぬまま17歳になった息子のアオは、旅先の奈良で桜を見ていた……。待望の芥川賞受賞後第一作。
    +++

    独特の雰囲気のある作品である。物語全体にごく薄い斜がかかっているような、触れられそうで触れられず、届きそうで届かないような、なんと話のもどかしさが充満している。さらには、あらゆる感覚が曖昧で、現在なのか過去なのか、自分なのか他人なのかも時としてまじりあう。同じ場所に、薄紙を重ねるように時間が降り積もって現在に至り、ある時ふとしたきっかけで底が抜けて、薄紙の裂け目から過去の時間に落ちていくような感覚である。そして、過去の自分とは無関係な事々との近さに比して、身近なにいる人との関係がとても頼りなく感じられもする。読みながら、薄い羽衣のようなものに絡めとられていく心地になる一冊である。

  • 前半はうみとアミの、後半は2人の子供であるアオの視点から描かれた、なんとも不思議な作品。
    会話はすべて地の文の中に埋め込まれていて、発言がされたかどうかは前後の行空きで表現されている。このへんはまあ「純文学」だからいいのだけれど、イメージが現実に起きたことなのかどうか、そのへんも曖昧で、タイトルのTIMELESSとも絡むがすべてがぼんやりとしている印象。
    おもしろいかどうかと言われると……。『流跡』ほどではないが、かなり読みにくく、わかりにくかった。

  • これ、ここ数年で一番度肝を抜かれました。凄いよ、朝吹真理子。もう凄い!読んで‼︎という事しか出来ないのが歯がゆいです。
    スケールの大きい話で、文学の快楽が詰まってました。後半、1人声を出して驚いてから一気に読みましたよ。凄い!良い!読んで!

    #読書 #timeless #朝吹真理子 #文学

  • 恋愛感情がないうみとアミの日常と未来を淡い文体で表現しています

    本来ミステリなどしっかりしたストーリー物が好きなのでこのような文章自体を楽しむような経験ができたのは貴重でした
    現実と夢と過去と現在、また一人称が入り混じる文章を追いかけているといつのまにか迷い込んだような感覚を覚えます

    人物は変わりますが基本的には一人称でしか語られないので解き明かされない事実や向き合った人物の心情はあえて分からないようになっています

    私にとっては新鮮で、自身の日常の些細な出来事を忘れさせてくれる良書でした

全33件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

朝吹 真理子(あさぶき まりこ)
1984年、東京生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻前期博士課程修了。「流跡」でBunkamuraドゥマゴ文学賞を史上最年少で受賞。「きことわ」で芥川賞受賞。

TIMELESSのその他の作品

TIMELESS Kindle版 TIMELESS 朝吹真理子

朝吹真理子の作品

TIMELESSを本棚に登録しているひと

ツイートする