日本の身体

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103300137

感想・レビュー・書評

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  • 昨年の6月から読んでました。やっと読み終えた。
    内田先生が茶道家、文楽人形遣い、マタギ、スポーツ教育学者などの方々と、日本固有の身体感、身体の使い方について対談した内容をまとめたもの。
    で、翻って、日本の自然と文化と社会を身体という切り口から考えさせてくれます。とても面白い。
    借りて読んでましたが、文庫がでるなら買う。

  • プラス☆1つ。
    いやはや面白い。文字でこれだけ面白いなら、対談動画アップしてないかしら。DVDでもあれば買うなー。

  • 茶道、能楽、雅楽演奏家、マタギなどなど、日本人固有の身体の使い方をしている人達と内田先生の対談集。
    思えば心の使い方とかコミュニケーションの本って何冊か読んだけど、身体に関する本は初めてかもしれない。

    『今の日本社会は、微妙な「嫌な感じ」に逐一反応する個体よりも、相当に不快であっても、それを感じないで平気という個体の方が生存戦略上有利であるようにシステムが構築されています。いわば、社会全体で鈍感な人間を再生産している。』という一節が印象的だった。
    心もそうかもしれないけど、身体ってある程度無理が効くし、いろいろ我慢するように社会から要請されている部分もあるから、そうするうちにどんどん鈍感になってるのかもしれない。
    風土が歩き方をつくるという、日本人と大陸人の歩き方や姿勢の違いの話も面白かった。

  • 2015/7/8
    理屈こねる意味ってなんだ?
    本番の凄さ。
    プロとは続け続ける事と、どんな時も真っ白にならないこと。
    名づけることで、技がかかりやすくなる。
    つまり、ショートカットキーをつくることなんかな。

    2014/8/15
    共感、共鳴、一体化。
    ともかく情報の渦の中にいること。

  • 日本人特有の身体性がり、呼吸法、歩き方、武道に流れる思想等、失われつつある貴重な日本の財産を継承したいと感じた。剣道やりたい。

  • 茶道家、漫画家、治療者、マタギ…。様々な達人に内田樹がインタビューする、という企画だけでもう楽しみすぎる本だった。その楽しみを上回る内容が、本をめくればそこに現れてきて、幸せな読書の時間を過ごせた。

  • 内田先生がいろんな分野と人たちと、日本人の身体について語る。一目見てすっかりファンになってしまった人形浄瑠璃の桐竹勘十郎さんや、前々から興味津々のマタギ、おなじみの能楽師安田登さん、茶道家などなど、私も興味のある分野の方が多かったので、どの対談も面白かった。
    ところで、漱石先生は安田登さんの下掛宝生流で謡を習っていたのか!そういえば宝生流の能楽堂が水道橋にあったな~と調べてみたら、水道橋のあの場所に出来たのは大正12年の関東大震災のあとで、関東大震災で焼ける前は神田猿楽町にあったんだとか。そういえば猿楽っていうのは能楽の最初の形だな。地名となにか関係があるんだろうか。そして猿楽町は「こころ」にも出てくるのでした♪ちょうど次に読もうと思っていた夏目漱石の『夢十夜』(http://booklog.jp/users/junjinnyan/archives/1/B000J8UKY4)の話が出てきたのにはおどろいた。

  • 茶道家、能楽師、文楽人形遣い、マタギ、元力士や元ラグビー選手等々、各界の「身体運用の達人」たちへのインタビュー。日本人に特有の身体運用の技法は存在するのか、という仮説に挑む。奥が深すぎて面白すぎる。

著者プロフィール

1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。神戸女学院大学を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。著書に、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』『街場の戦争論』『日本習合論』(以上、ミシマ社)、『私家版・ユダヤ文化論』『日本辺境論』など多数。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。

「2023年 『日本宗教のクセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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