サーカスの夜に

著者 :
  • 新潮社
3.26
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本棚登録 : 789
レビュー : 112
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103311928

作品紹介・あらすじ

サーカスに魅せられ、綱渡り師を目指す少年の冒険と生長。心躍る物語。離ればなれになった両親とかつて一緒に見たサーカス。忘れられないその不思議な世界の一員になることを目指して入団した少年の前に現れる、自由で個性の強い人々。クラウン、ピエロ、ブランコ乗り、ジャグラー、そして美味しいお菓子やスープを作ってくれるコック。少年は少しずつ綱渡りを学んでゆく。新鮮な長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • 両親が離婚し、祖母と二人で暮らす13歳の少年。彼は病気のせいで身長が伸びずにいたが、かつて両親と観たサーカスを忘れられず、入団を決意する。彼をとりまくサーカス団員との交流を通じ、成長をしていく様子を描く。
    前向きな気持ちになれる一冊。サーカスに関わる人々の、楽しさと哀しさが伝わってくる。
    余談だが、コックが作る世界の料理は美味しそう。

  • サーカス見に行けばよかった。
    さいたま市で開催されてたサーカス昨日が千秋楽だった。
    グレーテストショーマンが、思い出された。
    「このサーカスは、自由なんでしょっ。国籍も、宗教も、性別も、肌の色も、年齢も、政治的な信条も、あらゆる境界線から解き放たれている。」主人公の少年が叫ぶシーンが好き。

  • 【あらすじ】
    サーカスに魅せられ、綱渡り師を目指す少年の冒険と生長。心躍る物語。離ればなれになった両親とかつて一緒に見たサーカス。忘れられないその不思議な世界の一員になることを目指して入団した少年の前に現れる、自由で個性の強い人々。クラウン、ピエロ、ブランコ乗り、ジャグラー、そして美味しいお菓子やスープを作ってくれるコック。少年は少しずつ綱渡りを学んでゆく。新鮮な長編小説。

    【感想】

  • 猥雑な空間なのに、どこか諦観のにじむ少年の語り口のためか、静謐さが感じられる。絶望という言葉も遠くなった世界での、ささやかな希望の物語。

  • 主人公の少年の成長が短い中で描かれていて楽しい。かつ、自分も少年の頃のように、色々感じ取り成長したいなぁ、と。海外が舞台になっているので、良い意味でリアル感が少し薄く、入りやすいかも。

  • 無国籍の幻想的な雰囲気と思いきや、スマホとか現代的で先進的なモノが出てきて少し世界観がこんがらがりましたが、でもラストとか月の下の綱渡りとか、嫌いじゃないんです。

  • サーカスに魅せられ、綱渡り師を目指す少年の冒険と生長。
    心躍る物語。
    離ればなれになった両親とかつて一緒に見たサーカス。
    忘れられないその不思議な世界の一員になることを目指して入団した少年の前に現れる、自由で個性の強い人々。
    クラウン、ピエロ、ブランコ乗り、ジャグラー、そして美味しいお菓子やスープを作ってくれるコック。少年は少しずつ綱渡りを学んでゆく。

  • 15/07/15
    小川洋子さんみたいだなーと思いつつ読んでたら、やっぱり糸さんは食をだしてきましたね。そしてペンギンさん食べるとかやはり糸さん。表紙のペンギンさん見るとせつなくなる。。

    ・「仕事は、あくまでも仕事なんだ。誰かに仕えてこそ、成り立つものだよ。自分も相手もどっちも楽しい仕事なんて、そうそうありゃしない。仕事っていうのは、たいてい苦しくてつまらないものさ。その中から、小さな喜びややりがいを見出だすことに意味がある」P183
    コックはいいこと言うなあ~

  • どこかの国のお父さんやお母さんと一緒に暮らせずにおばあさんと暮らしている貧しい少年はサーカスに憧れています。
    ある時、近くで小さなサーカス団の移動公演があるのを知り、一人でサーカス団に弟子入りしてほしいと頼みに行き、サーカス団に入れてもらう話です。

    さすが「食堂かたつむり」を書いた小川糸さんの作品!ということで、食事に関する描写が美しい! しかし、サーカス団の中でショーで失敗して死んでしまったペンギンを弔うために食べる?!というシーンでは「わーーー!! 食堂かたつむりの再来 」と感じましたが。
    最初は何もできずにコックさんの手伝いとトイレ掃除員としてサーカス団に仲間入りした少年が少しずつ認められ、綱渡りする人になっていく成長を見守る親のような気分になれました。
    サーカス団ってエンターテイメントの世界ですから、引き抜かれたりすることもあるのでしょうね。
    家族のような小さなサーカス団であるからこそ素敵な部分もあるんだろうなぁと感じました。

    サーカス、久しぶりに見てみたいなと思いましたよ。

  • サーカス、それは夢のような別世界。両親の離婚により離れ離れに暮らし、サーカス団に飛び込んだ少年。厳しくも暖かく特別な世界、団員たちに触れるうち、少年は成長していくのだった。サーカスはマジックではない。シンプルな動きを血の滲む努力によって究極に研ぎ澄まし、芸術の域にまで昇華させるもの。そして放浪する民。自由であるようだが社会から切り離されているわけではない。少年はサーカスに何を見るのだろうか。

  • 離れ離れになった両親とかつて一緒に見たサーカス。その魔法のような世界に魅せられて、少年はサーカスの一員となる。「人を笑わせたり喜ばせたりするって、素敵なことだね」雨上がりの空に虹を見つけた時のような素敵な気持ちになる綱渡り師を目指して、少年は一歩ずつ歩んでいく。少年の見た光景が目に見えるようで、物語に引き込まれました。小川糸さんの話なのに、翻訳本みたいで不思議な本でした。

  • とても好きな作風とお話でした。

    少年の成長と、大人たちの厳しい中でのささやかな幸せなど、
    嫌なえぐ味がなく描かれていて
    どこか幻想的で切ない世界観がとてもあっていました。
    外国が舞台ですが外国というより異国という感じで、
    それがまたちょうどよかったです。
    ずっとなにかこみ上げてくるのを我慢しつつ読みました。
    大きな波はなくても静かに感情を揺さぶってきます。

    個人的に悲しみを悲壮感だけで描かないのが良かったです。
    それでも生きていくのだという力強ささえありました。

    登場人物もよかったです。

    図書館の「本日返却された本」コーナーでなんとなくひかれて
    手にとったものでしたがとてもよかったです。

  • 図書館で借りたもの。
    離ればなれになった両親とかつて一緒に見たサーカス。忘れられないその不思議な世界の一員になることを目指して入団した少年の前に現れる、自由で個性の強い人々。クラウン、ブランコ乗り、ジャグラー、そして美味しいお菓子やスープを作ってくれるコック。少年は少しずつ綱渡りを学んでゆく。心躍る物語。


    少年が主人公だから?糸さんというよりいしいしんじっぽさを感じた。
    (いしいしんじさんも好きよ)

  • 日本じゃない所が舞台になっているちょっと不思議な小説。13歳だけど10歳くらいの身体をもちそれ以上成長しない少年は、いつくしんでくれるグランマのもとを離れ、ひとりサーカスに入団する。サーカスのなかでいろんな人間模様をみて、小説の終わりには綱渡り士の第一歩を踏み出す。
    ちょっと不思議な雰囲気の小説なのは、架空の国・地域だというのもあるだろうけど、サーカスという舞台にもよるだろうな。人々の笑われ役のピエロがいたり(ピエロはクラウンの一種で、顔に涙のマークがある。クラウンよりバカにされる要素が強く、その涙マークはバカにされながら笑われている心の悲しみの印なのだと、この本のなかでローズが言っている)、つかず離れずの距離感で誰でも何でも受け入れる空間。それはそこが外界から厭われているからだったりもする。それなのに、そこのなかにいる人たちはやさしい。そしてそこはかとなく哀しさがともにある。山谷や二丁目もそんな感じだなと思った。

  • サーカス観たくなった。

  • サーカスは詩。綱渡りは人生。
    どっぷり感情移入する隙がなくあっさりとさわやかな読後感。それは登場人物の多さからか、エピソードがつぎつぎと描かれる忙しなさからか。結局、少年の人生はまだまだ始まったばかりで、物語らしい物語の起伏は緩やかだったように感じた。それはたぶん、人生そのものなんだと思う。現実離れした世界の話だけど、淡々とした暮らしの中で人が成長しながら生きて死んで生まれていくさまはまさにそうだと思った。
    登場人物のことをどんどん好きになるのが心地よかった。群像劇というものに近いのかな、と。群像劇はもともと好きだが、もっと好きになった。そういえばもともとサーカスも好きでときどき行っていたが、また改めてサーカスに行きたくなった。穏やかなエネルギーをくれる本。

  • どこの国を回っているサーカス団なのかなぁ。
    サーカスには夢があるよねぇ。

  • 両親の離婚でグランマに育てられた体が成長しない病気を持つ少年が、小さなサーカス団に入り個性的な団員たちの間で精神的に成長しながら綱渡りを学んでいく。
    「少年」と呼ばれていた少年が、最後に自分で名前を決めて、グランマにもその名前で応援してもらえたのが良かった

  • サーカス団の世界に入り込んだ感じ。
    サーカスの世界に実際に訪れたことはないので色々な事が新鮮に感じられる。
    小さいサーカスでもそれぞれの人達が一生懸命に生き、周りの仲間たちを愛し、家族のように日々生活する姿が読んでいてしっかり感じられます。
    小川糸さんの作品が好きな人、読んでみて下さい

  • 背の低い主人公がサーカスでクラスお話。
    サーカスに住む人々の人間模様がメイン。
    どこか社会となじめない部分を持つそれぞれの人が、サーカスの中でばらばらに見えて繋がっている集団生活をおくる。
    番外地や海辺の暮らしなど、様々な土地に行くサーカスの日々をつらさと楽しさを、織り交ぜながら描いている。

  • 子供向け絵本を小説に書き下ろしたような印象。
    特に感動も期待もなくさらっと読んでおしまい、な作品。
    むしろコックとの話をメインテーマにすべきw

  • 可愛いファンタジーの外国映画を見ているみたいで引き込まれた。食堂かたつむりの時程じゃないけれど、ちらほらと生き物を頂いたり解体とかの単語が出て来るところは著者の拘りなのかなあと思った。

  • 普段あまり気にしないのに、
    時代や国やらの、物語の背景部分がみえなくて、
    読むときに手間取ったというか。
    想像が曖昧にしかできず、物語に入り込めなかった。

    いろいろな出来事が起こる意図が分からず、
    私にとっては苦手な一冊となってしまった……

  • 身体が大きくならないハンデとコンプレックスを持った少年が、育った小さくて狭い世界から自分の意思で世界に飛び出す。サーカスに恋して、サーカス団の中で自分の居場所と役割を見つけながら、成長していく。
    おとぎ話のような異世界感も漂いつつも、現実の地方公演巡業しているサーカス団もこんな感じなのかな?と知らない世界を物語を通じて想像するのも、読んでいて楽しかった。様々な過去を持つ団員たちと出会いと別れてを通じて、また少年が成長する姿は、小中学生に読んで貰いたいなと感じた。
    面白かった。久しぶりに若返った気持ちで物語に入れた。

  • 小川さんの作品は蝶々喃々からしばらく読んでいなかったから、どんな作風なのかわからずに読みましたが、興味を持ってどんどん読み進められました。話は海外のサーカスが舞台とあって、幻想的なイメージでしたが、人の温かさが、料理のあったかさにあいまって、とてもあたたかい作品に仕上がっていると思います。

  • 病気の為に10歳で身体的成長が止まった少年が、憧れのサーカスの世界に飛び込み、周りに助けられながらトイレ掃除の下積みから次第に綱渡りの技を磨き。。。
    侏儒とサーカスと言えば、どうしても大好きなスタージョンの「夢みる宝石」を思い出してしまいます。日本ならいしいしんじさんの世界でしょうか。いずれにせよどんよりと昏く重い物語。でも、その中に僅かに明るい日差しが差し込んで・・・。というイメージです。
    しかし、小川さんが書くとちょっと違います。時代も国もはっきりしない場末のサーカス団と言うのは予想通りなのですが、余り昏さやミステリアスな感じはしない。まあ明るくも無いのですが。。。
    そのせいでしょうか、基本的には少年の成長物語なのですが、何かコントラストが弱い感じなのです。
    例によって、食べ物は美味しそうなのですが。

  • 夫々に悲しみを持ちながら生きる、サーカスの人たちの優しさに、触れながら、自分の生きる道を見つけた少年。
    根底にある悲しみが、心に響く。

  • いしいしんじの世界の様な、どこかの異国で時代も背景も分からない様な、そんな雰囲気のお話でした。少し、小川洋子の「猫を抱いて象と泳ぐ」を思い出しながら不思議なサーカスの世界に埋もれながら読んでいました。
    一言で言うと「貧乏なサーカス団を舞台にした、少年の成長の物語」だと思う。だけど、それだけじゃ全然しっくりこない世界観がある。登場人物の色とりどりの破片が散りばめられて、サーカスという不思議な迷路に迷い込んで、ずっとその空気の中で、一人の異国の旅人になった心地でした。

    ―僕は、未来を見つめたまま、歩き続けた。未来の先に、自分の背中が見える。つまり未来とは、僕自身のこと?―

  • どこの国の話ともつかない、サーカスに志願して独り立ちする少年。
    自由で独特の世界が広がっているのだけど、温かくってほのぼのとした空気がずっと流れていて。
    予想だにしない唐突な展開にも、違和感なく溶け込めてしまうのがとっても不思議。
    前回読んだ食堂かたつむりと同様に
    動物を食べるシーンが随所に出てくるけれど
    シチュエーションが違えばこんなにも自然に描写できるものかと
    しきり。
    やはり小川糸さんの比喩はとても素敵。

  • 少年の心がとっても綺麗でステキな話。
    虹が見えた。

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著者プロフィール

小川 糸(おがわ いと)
1973年生まれ、山形県出身の小説家であり、作詞家・翻訳家でもある。作詞家の際の名義は、春嵐(しゅんらん)を使用。
2007年に初の絵本を上梓し、さらに翌2008年に小説『食堂かたつむり』を発表。同作は第1回ポプラ社小説大賞に応募し、最終選考にも残らなかった作品だったが、目に留めた編集者によって刊行され、ベストセラーとなり映画化された。同作は、2011年7月、イタリアの文学賞である、バンカレッラ賞料理部門賞も受賞している。
2017年、『ツバキ文具店』が「本屋大賞2017」で第4位にノミネート。ドラマ化もされた。続編『キラキラ共和国』も発行、代表的シリーズかつヒット作となっている。
その他代表作として、テレビドラマ化された『つるかめ助産院~南の島から~』。

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