発語訓練

  • 新潮社 (1984年5月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784103318095

感想・レビュー・書評

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  •  ヘソマガリに徹した短編集だが、「素晴らしい日本野球」と「ハーレクイン・オールド」は特におもしろい。
     「素晴らしい日本野球」はW・C・フラナガンというアメリカ人が書いた記事の翻訳という設定だが、もちろんこれはパロディで、モデルはおそらく独善・偏見・毒舌をもって鳴らしたニューヨーク・タイムスのコラムニストのハロルド・ショーンバーグあたりであろう。それにしても、影武者をKey Wordにしての<こじつけ>の妙技はみごとであった。
     「ハーレクイン・オールド」は<老いらくの恋>の団塊の世代版とも言えるもので、今日の老齢化社会を30年近くも前に予見したものと言えよう。映画ならここは見せ所、聞かせ所というところで、膝がガクガクしたり、入れ歯が落ちたり等々々、まことに愛すべきも哀しい物語であった。

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著者プロフィール

小林信彦 昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる。昭和48(1973)年、「日本の喜劇人」で芸術選奨新人賞受賞。平成18(2006)年、「うらなり」で第54回菊池寛賞受賞。

「2019年 『大統領の密使/大統領の晩餐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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