逡巡

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 142
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103319214

感想・レビュー・書評

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  • 淡く景色がうつろう郷愁あふれる物語かと思いきや突然予想だにしないオチだったり。世界は自分の意思とは関係なく動いていく。

    妄想道みたいな小説も良かったが、こうしたショートショートの方がいかんなく才能が発揮されている。 素晴らしい。

  • 星新一のショートショート集なのか。読み始めて直ぐに感じたのはそんなことだった。しかし、その諧謔があまりに唐突なものであることがもう少し読み進めると見えてくる。唐突過ぎて読むものを置き去りにしてしまうような。

    逡巡は書き手の内に濃密に練られている。そしてそれは嫌悪感を伴いそうになる一瞬手前でさらりと打ち捨てられる。自己を嫌悪することなく、開き直りのように肯定することで、空腹は辛うじて耐えられるものとなる。諄々と吐露される思いは殺風景な四畳半の部屋の中でどこまでも深みを増してはいくが、しかし、その埃臭い深い穴の淵を覗き込もうという気には中々なることができない。

    どこかしら、ネットカフェに巣食うものが持て余した時間と思いをキーボードに向かってぶつけて出来上がった文章のようにも見える。そのことが悪いという訳ではないけれど、ここからどこへその思いは出ていくのか、それは見えてこない。はっきりとしない思いが、違和感としていつまでの拭い去れずに残る。ばっさりと切り捨ててしまえばよいのかとも思ってみるが、それはそれで間違っているようにも思える。逡巡は書き手の側にあった筈のものであったのに、いつの間にか読むものの胸に巣食ってしまっている。

  • 狙って書いているのだろうが文体にとても品がある.
    お笑いで落としていない、まじめに書いた文章を読んでみたい.

  • 「留学」という作品のなんとも言えないあのオチが、大変好きである。

  • せきしろ文学に、はまりました!
    「くだらない」と「まじめ」のバランス感覚が素晴らしい。
    こんな風に文章が書けたらきっと楽しいだろうなぁと思わせる短編集。

    「時限爆弾処理班」「神について」「過保護」「線」「押収」が好き。

    読書好きの友達に薦めたい本!!

  • 脱力感。

  • コントでありそうなのもいくつか。短いけど世界があって、毎月読む雑誌に載ってたらちょうどよく楽しめそう。押収、神について、罰金、留学、恩返し、放火がすきかな。

  • 144ページから

  • 超短編集。
    短編なんだけど物語とエッセイの間みたいな作品集。

    又吉くんとの共著を読んだので免疫?があって独特の作風も楽しめたけど、かなり好き嫌いが別れると思う。

  •  40編ものショートショートを収めた短編集。涙腺ゆるむいい話が最後の1行で一気にアホ小説へと叩き落としたり、その逆であったり、ホラー化したりと、その「オチ」の素晴らしさは感動的であります。
     それを支えているのは、最後の1行まで引っ張る前振りの筆力。いやぁ、面白かったです。

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著者プロフィール

1970年北海道生まれ。
主な著書に、映像化された『去年ルノアールで』や、『不戦勝』(共にマガジンハウス)『逡巡』(新潮社)『海辺の週刊大衆』(双葉社)などがある。
また、又吉直樹氏との共著『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』(幻冬舎)、西加奈子氏との共著『ダイオウイカは知らないでしょう』(マガジンハウス)では、それぞれ自由律俳句と短歌に挑んでいる。

「2016年 『たとえる技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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