- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103320128
作品紹介・あらすじ
震災後の気仙沼で編み物会社を起業! 「地方」だからこそ、できること。被災地への最大の貢献は仕事を生み出し、生活の循環を取り戻すこと。マッキンゼーを経てブータンの公務員、そして今度は気仙沼へ。傷跡がまだ残る現地に単身入った著者が、下宿しながら起業した会社は、初年度から黒字となり、市に納税を果たすまでに。編み物で「世界のKESENNUMA」を目指し、毎日てんやわんや奮闘中!
感想・レビュー・書評
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図書館で借りた。
地元が近いので、タイトルの地名だけで選んだ。
気仙沼と無縁だった著者が、かの東日本大震災を期に気仙沼の人々と交わり助け合いながら起業・経営していく体験記的な本だ。
あたたかく、ほっこりするような文章という印象を受けた。気仙沼の人々の様子や、著者の気仙沼に対する愛情のようなものが表現されているように思う。
実際に気仙沼ニッティングのホームページを見てみた。他の方も感じているようだが、とても気軽に手を出せる価格帯ではない。とは言え、ユニクロのような大量生産しているわけじゃないのは明白なので、質の良いものをつくり、経営されているんだろうと想像する。
たぶん、著者は気仙沼でなくとも、ニッティングでなくとも、うまくやっていけるパワフルな方なんだろうなと想像する。すごいな~、という印象だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三國万里子さんがデザインしたカーディガンを通してこの会社を知った。
ちょうど今年編み物を習い始めたので読んでみた。
会社の背景を知れて良かった。
立ち上げの時に決めたことを振り返りながら、長く続く会社を目指して経営されている。会社を「一つの船に乗った仲間」と例え、「同じ海を見て、同じ景色を見て、一緒に考えながら、補い合いながら船の舵を切っていく」という言葉が印象的。
作った人たちの思いを知ったうえで、この会社のニットを見ると、さらにときめく。
いつか自分も作ってもらいたい。
値段は張るけど、次の世代も着られるような服を大切に着るっていいな。どこに価値を置いてお金を使うか、考えさせられる。
もし購入する時は、ぜひ気仙沼に行って購入したい。 -
気仙沼ニッティングの立ち上げの話。
気仙沼の地域の紹介が多くを占める。
最初に一番を見ておく。
ワークショップで編み手を見つける。
50時間かかるから15万円。 -
土居裕美子先生 おすすめ
72【一般】589.218-M -
東日本大震災後に、甚大な被害があった気仙沼市で編み物の会社を始めた御手洗氏のお話。読みやすく、文才を感じた。
株式会社気仙沼ニッティングを、どのように始めて、どのように広げていったのか、という話だが、なるほどなと思ったのは、生業がいかに大切かというくだり。
衣食住が揃っても、仕事にでかけて給料をもらってそのお金で食材を買ってごはんを作る、といった生活のサイクルがないと復興とはいえない。そしてそこは行政だけではどうしようもないところで、こうした新しい動きが重要になってくるのだろう。
気仙沼という地方において、手編みの高級商品を売るというのは、筆者記載のとおりメリットもあったし、地域特性にもマッチしたものだったのだろうが、やはり被災地だったことやそもそもの動きとしてコアなファンがいる「ほぼ日」ブランドがあったということは大前提としてある話。ただ、そうしたインセンティブをうまく生かして軌道に乗せたのはすばらしい。百年続く老舗になってほしいと心から願う。 -
目の前にある課題に向き合って、誠実に仕事をしたい。
つくづく思い知らされました。
気仙沼ニッティング、応援します! -
ほぼ日の糸井重里氏が、気仙沼で手編みセーターを設立すべくアイデアを出し、アラン諸島にアランセーターを見て回るというNHKの番組を見たことがあります。
その糸井重里氏から打診を受けて、気仙沼ニッティングの代表を務め、気仙沼の地で、ここまで会社そしてセーターの編み手さんを率いてきたのが、本書の著者。外資系経営コンサルタント会社勤務の経験ももつ著者=気仙沼ニッティング社長が、気仙沼ニッティングを手がけたことによって抱く当社の方向性とそれにかける思いが、ギュッと詰まっています。 -
本筋と関係ないけれど、内容を自分たちが想定したストーリーに沿った方向に持っていこうとするマスコミ取材陣のやり方に、どこでもそうなんだなと思わず苦笑。
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デザインの価値について気づきがあった