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- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103323099
作品紹介・あらすじ
杏子に銃口を向けるものがあれば、お前はそれを遮って立てるかと、その折々に杉は自分自身に問いかけたものだった。今また杉は銃口の前に立っている。銃にこめられた弾丸はアルツハイマー型痴呆症だ。-下駄箱に並んだ化粧品、食品棚に詰めこまれた靴やスリッパ、床に落ちた排泄物、徘徊…。哀しくもときにユーモラスな介護生活に、若き日の熱烈な恋愛の記憶が輝きをもって立ち現れる。「究極の恋愛のかたち」と、選考委員各氏の絶賛をあびた川端賞受賞作と続編を収録。
感想・レビュー・書評
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杉圭介と杏子(旧姓名田)の出会いと老夫婦となった二人の話が淡々と語られるが,表題作も「無限回廊」も登場人物はほぼ同一.杏子はアルツハイマー型認知症で奇妙な行動をとるが,圭介はそれにあらがうことなく,淡々と対応している.このような状況になったら,圭介のようにできるかなと思った.圭介の学生時代にハプニングで,北川牧子の話は面白かった.最後の場面で墓参りで会った彩子の配慮,靴,が素晴らしかった.
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