脱資本主義宣言―グローバル経済が蝕む暮らし

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103324614

感想・レビュー・書評

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  • ひとつひとつの話題が読みやすく、現代社会が抱える問題がよくわかる。
    きちんと読み手のことを考えてやさしく解説しているところは
    好感を持てる。
    ただ、このタイトルは人を選ぶし、
    端々で著者の活動や主張が描かれるところは
    賛否がわかれるんじゃないだろうか。

    文中で『いのちの食べかた』を話題に出すなら、
    この映画のように現代の矛盾や生活している上で見えないこと(見えにくくなっていること)を
    主張を織り交ぜずに淡々と綴るだけでもインパクトがあったかもしれない。

  • 『完全自殺マニュアル』の著者。
    資本主義の瑕疵を指摘するための、呪詛のような本。
    綿花、自販、自動車、マクドナルド、洋服、ゴミ、電力などなど…。
    すごく、いろんなところに申し訳ない気持ちになる。
    自然界のことも考えて生きよう、と言うが、今これから自然に生きることの、なんとむずかしいことか。
    テーマが広すぎて、あまりひとつひとつに深く掘り下げられてはいないけど、こういうことがあるんだ、と改めて気付かされる。
    必要に駆られてモノをつくるのではなく、設けるために大量にモノをつくって、飽きさせて、というサイクルが恐ろしいものに感じられた。

  • 「自分が常々こんなことを思い巡らしているのは、実は地球のためではなく、自分が楽になるからだ。」という一文があったから、全体を流れるトーンに共感できた。
    新自由主義など、よくわからなかったことが、丁寧な説明で、前よりは少しわかるようになった気がする。

  • 「グローバル経済」が金科玉条のように言われて久しいけれど、それは本当に人間を幸せにしているのでしょうか。答えははっきりしてきました。「一部の人間は確かに幸せになるが、大部分の人間は生活を破壊され、貧しくなる」のが現状です。「グローバル経済」は世界の富を均等に分ける方向には機能しないようです。逆に一部の国家、あるいは一部の人間に富が集中し、その格差は開いていく一方です。本書では現代の経済がいかに資源を浪費し、無駄なものをつくることでGDPを水増しし、発展途上国から収奪しているかを多くの事例を挙げて解説しています。自分自身、広告に携わることでその片棒を担いできたこと、あるいは消費者として多くの資源を浪費してきたことを思うと非常に心苦しく思います。私たち個人が具体的に出来ることはなんでしょうか。過剰消費を抑える、自然に触れて「循環するシステム」への理解を深める、選挙やデモで「アンチグローバリズム」を表明する…。少しずつですが、そういった事で世の中を変えていくことが出来るのではないでしょうか。福島の原発事故で私たちが学んだことは「そんなことを言ったら経済が成り立たない」というロジックは完全に間違っているということです。「経済」というものは経世済民〜民の暮らしを救うためにあるもので、その逆ではないのです。経済を守るために人間が犠牲になっている、この社会を変えることは私たちに残されたフロンティアであると信じたいと思います。

  • 2012.9.24 図書館
    僕らが普段口にしている食べ物や、着てる服、ライフスタイルなんか全て自分で選んでるわけではなくて、グローバル企業によって操作され、選ばされてるんだ。それで本当に餌にされてるのは僕ら消費者ではなくて、途上国の生産者なんだ。そうとわからないように巧みに2段構えになってる。グローバル経済がかつての奴隷制と同じ仕組みだということ。よく考えて生きて行かねばならない。

  • いってることはわかるんだけど、自分にはできないなあ。

  • 反原発を考えるための示唆に富んだ本です。

  • ひとつひとつの話題がコンパクトにまとまってるし、全体を俯瞰して見ていくと、相関関係がわかるような。終盤、少しだけトーンが変わって、農園作りの話。ピースマークはいかがなものかと思ったけど、夜明けの時間帯っぽいぼんやり度がまた、よかった。

  • 先進国に住む我々にとっては、経済流通の中の大量販売・大量消費の部分しかおおよそのところみえてこない。しかしながら、その前行程、後行程を支えている途上国を抜きには、経済の一連の流れというものを正確につかむことはできない。

    本書においては、そこに関するいくつかをピックアップし展開している。加えて、目次をみて関心あるところから読み進めていける手軽さも持ち合わせている。

    テーマを見て、一見すると過激な内容のものかと疑う場面も想定されるが、筆者の見解はあとがきで述べているように、「とりあえず理想とする方向に向かってみて、その先のことはその都度考えればいいという立場だ。なぜなら、どういう社会にすべきかは、それぞれの場所によって違う答があるはずだから。」という部分に集約されていると言える。

    本を読むに当たっては、本の中身が大事なことは間違いないのだが、こと本書に限って言えば、あとがきを読むだけで筆者の言わんとしていることがしっかりと伝わるものになっている。

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