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- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103325062
感想・レビュー・書評
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とある方の感想を読み、
本当は宮本輝さんの「青が散る」を読んでみたかったのですが
あいにく図書館にはなく…
その代わりに借りた本がこの「五千回の生死」でした。
9話からなる短編集なのですが、
どの作品も一通りではない様々な主人公や
その背景に居る人間の様々な性癖を作品の中に感じました。
それは愛情であったりもするのですが、
歪みであったりトラウマであったり差別、力関係など
どうしようもない行き止まりのような人間臭が漂う
作品ばかりでした。
これはあくまでも私の印象ですが、作風として
登場する主人公たちの感情を本人サイドで主観的に
取り上げるというよりも
淡々とした描写でその情景を細かく描いていき、
そこに存在する主人公達の感情を
読者が読者なりに読み取るような作品が多いように思いました。
9作品のタイトルをご紹介すると…
「トマトの話し」「眉墨」「力」「五千回の生死」
「アルコール兄弟」「復讐」「バケツの底」
「紫頭巾」「昆明・円通寺街」
どれも印象に残った話ですが、やはりタイトルにもなっている
「五千回の生死」は私にとって1番興味深い話しでした。 -
宮本輝は、実は短編の方が好きです。
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