五千回の生死

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103325062

感想・レビュー・書評

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  • 宮本輝さんの作品として、いつも通りに楽しめました。

  • とある方の感想を読み、
    本当は宮本輝さんの「青が散る」を読んでみたかったのですが
    あいにく図書館にはなく…
    その代わりに借りた本がこの「五千回の生死」でした。

    9話からなる短編集なのですが、
    どの作品も一通りではない様々な主人公や
    その背景に居る人間の様々な性癖を作品の中に感じました。
    それは愛情であったりもするのですが、
    歪みであったりトラウマであったり差別、力関係など
    どうしようもない行き止まりのような人間臭が漂う
    作品ばかりでした。

    これはあくまでも私の印象ですが、作風として
    登場する主人公たちの感情を本人サイドで主観的に
    取り上げるというよりも
    淡々とした描写でその情景を細かく描いていき、
    そこに存在する主人公達の感情を
    読者が読者なりに読み取るような作品が多いように思いました。

    9作品のタイトルをご紹介すると…
    「トマトの話し」「眉墨」「力」「五千回の生死」
    「アルコール兄弟」「復讐」「バケツの底」
    「紫頭巾」「昆明・円通寺街」

    どれも印象に残った話ですが、やはりタイトルにもなっている
    「五千回の生死」は私にとって1番興味深い話しでした。

  • 宮本輝は、実は短編の方が好きです。

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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