復活: ポロネーズ 第五十六番

著者 : 古野まほろ

• 新潮社 (2012年8月22日発売)

作品紹介・あらすじ

日本の独立が失われて既に十年。劣等民族としての日本人には、もはや抵抗する力がなかった。ある不思議な数列と、『涙の雫』なるものを除いて――そして今、運命に選ばれた高校生が旅立つ。未来の鍵となるふたりがディストピアと化した祖国をさまよう果てに見るものは？
『天帝のはしたなき果実』でメフィスト賞を受賞した、古野まほろの描き下ろし長編。

感想・レビュー・書評

[Ka2u0m1さんの感想 · 2012年11月17日]

■近未来。あの中国（の陰謀に遭って）統治されたしまった日本。すごくリアルであまりにもタイムリーだしね。

■「こんなことは起きるはずがない」とは口が裂けても言えないぐらい、描写も設定も現実感ありまくり。

■家畜同然の扱いをされている日本人。日本を復権させるべく...。何度も何度もどんでん返しが繰り返されて、最後の最後まで息を抜けずに読み切れた。

[ぷちこさんの感想 · 2023年8月26日]

侵略と蹂躙の描写が酸鼻を極めるため、読み続けるには我慢が必要。もう少し、カタルシスがあればよかったのにと寂しくなるくらい終局はばたばたと。紅死神の正体は匂わせていたけど、そういうことでよいのかな。
p186「今を春辺と咲くやテロゲリ――」

[sugahataさんの感想 · 2020年3月9日]

日本肺壊死ウィルスにより中国の56番目の自治国にされてしまった日本が舞台。汚染された大地、家畜化された日本人、絶望の中から希望を携えた少年少女が立つ！ホラーの中にきらりと光明もちりばめられたノンストップSFだ。こんなに中国を悪者にして大丈夫か？（笑）

[ggd00532さんの感想 · 2019年6月1日]

2012/08/01に、中国統治下の日本を描いた、ポリティカル・フィクション。

[kogakuraさんの感想 · 2017年1月6日]

01/06/2017 読了。

図書館から。

[kwrlogさんの感想 · 2016年10月27日]

『らぷさん』の感想に初の非・ミステリって書いたけど、これもミステリじゃなかった。
なんというか政治色がゴリゴリに出てていろいろと大丈夫かこれと思ってしまったのと、陰惨な描写が長々と続くので読むのが大変辛かった。
ただラストの二転三転する展開は引き込まれた。ペース配分が若干おかしかった気もするけど。

[smokeymonkeyさんの感想 · 2014年2月9日]

古野まほろ作品はSF推理小説が多いけれど、これは純粋にSF。ちょっと毒が強過ぎるきらいはあるものの面白かった。

[g2altさんの感想 · 2013年7月20日]

未知のウイルス、感染爆発、民族滅亡の危機、そして占領－。属国と化した日本を救う「たったひとつの希望」を託された少年は、不思議な少女と、かつて「日本」と呼ばれた地へと旅立つ…。ノンストップ・エンターテインメント。

死んだ姉の体を使い命が助かった中国人。

[mame-shibaさんの感想 · 2013年1月13日]

設定が面白そうだったので期待しすぎた。
ラストも想定内

[ここさんの感想 · 2013年1月11日]

何となく森博嗣さんの作品と似た空気がある。
未知のウィルスによる感染で、日本が中国の植民地になってしまうというおよそあり得なさそうな設定なのに、あり得るかも…と思わせる過程はうまいなあって思った。
でも、森さんの作品を初めて読んだときのような興奮（見つけた！　次の作品を早く読みたい！）はなかった…。

著者プロフィール

東京大学卒。リヨン第三大学法学部第三段階専攻修士課程修了。元警察官僚。2007年『天帝のはしたなき果実』でデビュー。以後続く「天帝シリーズ」は、高校生、大学生を中心に熱狂的なファンを獲得。他著作に『絶海ジェイル』『背徳のぐるりよざ』『その孤島の名は、虚』など。

「2022年 『老警』 で使われていた紹介文から引用しています。」