豆の上で眠る

著者 :
  • 新潮社
3.18
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本棚登録 : 4085
感想 : 563
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103329121

感想・レビュー・書評

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  • 湊かなえさんらしい最後のどんでん返しが、前半から後半までずっとずっと結衣子ちゃんの思い違いなのか、本当に万佑子じゃないのかドキドキしながら読んでました。アンデルセン童話の「えんどうまめの上にねたおひめさま」は読んだことが無くて、この小説のお陰で探して読んでみました。

  • 親が平等に子供を愛せていないことが誘拐事件を通して浮き彫りになってるなぁという印象を受けた。
    回想録かと思いきや、最後に主要人物が真実を語る展開となり、そのことでうやむやになった事実がはっきりとしてスッキリ終わる。が、語り部の本人はまた事件の真相に向かう、、というところで終わっておりこの続きがどうなるのだろうという想像を掻き立てられる。

  • ななるほど、そっちからですか!
    だけど、ちょっとくどい

  • 前半の感じから期待しすぎたせいか、
    終わりがなんだか弱かったな、、という印象

  • 中盤あたりからの思わせぶりな独白文、終盤のオトし具合はさすが湊かなえといった感じだが、前半があまりに退屈。
    また、失踪事件を追いかける家族の心情や行動がとても丁寧に描かれている反面、あまりに都合の良すぎる展開や、寓話を無理やりうまくかけ合わせようとしている感が伝わってしまうところが、少し残念。

  • やはりイヤミス・・・
    読後感は、うぅ~ん、座り心地が悪いという感じでした(>_<)
    ある日、姉妹の姉が神隠しの如く、行方不明に。必死に家族で捜索するも、見つからず。壊れていく母が突然、白猫を買って帰ってくる。だがその目的は・・・。
    ホントに神隠しの如く、突然、姉が帰ってくる。でも、なんだろうこの違和感。何かが違う、家族の誰もあえて触れないように、触れないように。本とうの家族ってなんだろう。。。

  • 相変わらず湊かなえはやってくれる!最後の結末はうーんとうならせるほど、怒涛の展開だった。あらすじを簡単に言うと、私と姉の万佑子は仲が良い姉妹だった。しかし、ある日神社で遊んで先に帰った姉が行方不明となってしまう。それから、長らく家族たちは捜索を続ける日々、変わってしまう生活、周りの人の怪訝な視線を感じる毎日だった。
    ところが、2年経ってから、神社の鳥居の下で姉が発見され、保護される。
    両親は喜ぶのだが、私とおばあちゃんは違和感を感じる。何かが違う。何かが変だ。果たしてこの子は本当に姉なのかーーーー?
    ところどころ、大学生となった私の回想が混じりながらこの事件が語られるが、この事件があってから何年も経った後である事に私は気づき始める。
    その盛り上げ方がさすが湊かなえ、最後まで楽しく読めました。

  • 久しぶりに読んだ湊さんの小説。この作品はイヤミスではないと思う。現在と過去の失踪事件の経過が同時進行で語られる。状況が把握できないまま、謎もほとんど明らかにされないままラストまでひっぱられた感じで、ちょっと中弛みしました。ラストで全ての謎がわかりますが意外性もなかった。残念。

  • これは……このラストはひどいな。最終章まではすごく丁寧に描かれてて、なおかつ文章が読みやすくてグイグイ引き込まれて。
    やっぱり湊かなえはいいよなーとか思っていたのに、ラストがもうひどすぎる。

    手を抜いているとしか思えないエンディング。そりゃ主人公もキレるっしょ。
    親はきちんと話すべきだよ。こうなると主人公も本当の娘じゃないのかと疑うレベル。祖父母には隠しても、毎日一緒に暮らす妹には、理解が難しいかもやけどきちんと説明すべき。
    この姉妹の母である春花さんがほんまに毒親で苦手。
    祖母も孫娘たちのことを真摯に考えたいいおばあちゃんっぽいけど、この親を育てたのかと思うとちょっとなーって。
    「姉妹」がテーマなんだろうし、題材もそれこそ謎もすげぇ面白いのに、ラストが駆け足すぎるのがほんまに残念。

  • 見知らぬ人たちのレビューをざっと見渡すと全体的には評価があまり良くないことに驚く。
    評価しているのも、「終盤のスピード感」であったり、「読了後のモヤモヤ感が湊かなえらしい...」のようなふわっとしたものばかり。

    この小説は特に終盤は複雑で、自分は初めてくらいに、部分的に読み進めては読み直しまた読み進める、という順を取った。
    フィクションに対して、設定に無理がある、なんてズボラな批評は的外れではなかろうか。読み切れてないというのが強いと感じる。


    さて、ザッとのあらすじ。(裏表紙に書いてある程度)
    この小説は2人の姉妹(小学校低学年の子ども)がメインキャラクターとなる。主人公は妹。
    性格や身体的特徴の異なる2人だが大変仲が良く、妹は姉をとても慕っている。ある日、姉が行方不明になり、家族総出で奔走するも見つからず、ふと2年後に突然見つかる。
    しかし、帰ってきたのは元の姉ではないと妹は勘付くが、両親は否定、DNAを調べでも両親の子であることが証明される。
    その真実は...(小説で)


    主題は「家族とは何か、血の繋がりとは何か」と言える。ただし、その主題が強くなってくるのは中終盤で、序盤はその主題は極めて弱い。
    主題が設定されているも、それがなかなか出てこないという小説はあまり読んだことがなかったので新鮮であった。
    また湊かなえらしいのかどうかは未だ判断が付かないが、結局のところ主題は完結していない。読者へ考えるキッカケを提供...いや、ブン投げて終わる。考えざるを得ないというのも悔しいが、それは小説家としての技巧が光っているように感じた。

    ごくありふれたテーマではあるものの、ストーリーは丁寧に作り込まれ、楽しめた。

    湊かなえにハマりつつある自分だが、とにかく女性の心理描写が上手い。現実的には、高尚すぎる気もする。(女卑、というわけではなく、人間はそんな頭を使って生きてないゾ、と)
    男性主人公の作品も(あるなら)早く読んでみたい。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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